2025年の崖について考える

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00848/00020/?n_cid=nbpitp_fbed&fbclid=IwAR1KgKHYsiGjzDIis44EvJBHLJR0I4kcjciYRbON5oyd28LR1UrkeK-fqAE

こちらの記事を読んで思うところがあったのでFacebookでシェアしようかとおもったのだけれども、書き始めたら文章が長くなってきたのでNoteで書こうと思う。

2025年の崖、デジタルトランスフォーメーションができずに8割脱落するという。DXとかって略称で見て、紙文化からデジタルになればいいんでしょと思っている人もいるかもしれない。もしかしたらFAX注文がアプリ連携できればいいだけだと思っているかもしれない。そういうことはごく一部で、全体でみると、とんでもないことに挑まねばならない世の中になるということを言っている。

業種によると思いますが、旧態依然とした中小企業のままでも生き残れるところはあるだろうとおもいます。たいしたITサービスを必要とせず、こじんまりと成長を線を取らずに生き残るところ。なくはない。

しかし、昔みたいに物を置いていれば飛ぶように売れるということはなく、売り方もネットを利用したものや、サービスもスマホとの連携などを含む便利さが求められる。端的にいうと顧客に必要と思われないものは売れない。

そんな世の中でオンプレ文化のようにHWが5年のライフサイクルだから5年に合わせて今ある最適なアプリを載せて運用しよう。そうやっていると、いつの間にか没落する。そんなことをしているくらいならクラウドという勝手にバージョンアップして変わっていくものをベースに生き残ったほうがいい。

オンプレのソフトでもバージョンアップを引き続きやって、陳腐化しないようにする努力はしている。しかしながら、一回投資したらその投資対効果を年月かけて見て、その後の運用費はほぼ固定のまま5年過ごしたいということで実際はバージョンアップには前向きではない。ユーザーからの要望で上ものを変えるものの、様々な制約で変えきらなかったり、下まわりを変更しないことによって被害が出ることも多い。

なるべく疎結合に作り、陳腐化が起きないようなサービスを組み合わせて、セキュリティも担保した形で簡単にビジネスのスピードに合ったものを提供していく。それがクラウドネイティブというものの考え方で合って、今までのやり方では追いつかない。

こういうものに載せるために一旦クラウドに行ってしまえとわかってて号令をかけるのならいいんだけど、今までのやり方のままクラウドにいっても幸せにはなれない。

SaaSは比較的載せやすい。なぜなら決まったルール下でしか使えないから。でもPaaSやIaaSは趣が違う。ここのビジネス要求に合ったものを組み上げるために使うわけで、レイヤーが低ければ低いほど自由度は増す。なんなら今のまんま乗せてしまうことができてしまう。クラウド化のメリットがなんなのかあまり気がつかないまま、リクエストを投げるエンドユーザ側も下手したら「なんで悪くなった?」と文句を言うだけでクラウドなんて使えねーって言ってしまうリスクがある。

これが自社で開発していて身近な人たちが自分のこととして取り組んでいれば、ちょっと勉強すればなんとかなる。でも実際はお付き合いのあるITの会社にアウトソースしてお願いするだけで、細かいところはわからなかったりする。

相談先があまり理解していないところだと深刻さは増す。なぜ今のままではいけないのかと新しいものを受け付けない。多分ユーザー企業側は新しいものをスムーズに享受するためにそう言う会社と付き合っているはずなんだけど、ビジネス上お金になっているのなら変わりたく無いというのが人の心なのかもしれない。

さて、実際クラウドネイティブもなんも考えずにやって困るかと言うと一時的には投資がかかるので、理解できなければ無駄金捨てることになるのでやらなくて良いと思う。ただ、分かってて対策したいんならそれなりに情報を集めて対策したほうがいい。その結果崖から落ちるなら落ちた方がいい。多分ただのホラーストーリーに聞こえてる人は今後もこういう記事に左右はされないだろう。それに対外的なサービスのほうがこういうものにセンシティブじゃ無いかと思っている人は日本は内需が7割だからそもそも影響は少ないと思っている人も多いだろう。でも国内の労働人口の減少はどんどん進んでいる。現状維持すらままならないところもあるだろう。もしかしたら跡継ぎのいない中小企業が減ってその分、減少しているところに人が回ってしまえば減少幅よりも影響は少ないこともあるかもしれない。でも、減っている事実は変わらない。そんな中IT技術者が足りないとささやかれて数年。ITに従事しているだけのポンコツは増えるけど、ちゃんと理解して扱える人は増えてない。どんどん減っている。自分の感覚だけなので実態がどうかはわからないけど、身の回りでは加速度的にわかってない人は増えている。

疎結合で、簡単に扱えて、連携が用意で開発しやすくて、人手がかからないものにシフトしていかないと、人手もいなくて、困った時にどうしようもなくなっていくには決まっている。だからクラウドネイティブにシフトすべきということが言われている。みんなやってるからやってみようでもいいけど、クラウドと名のつくものに変えただけでは気がついたらどうにもならなくなって、その時にIT担当の役員の首を切っても手遅れ。

ちゃんと利用ユーザーのレベルでどういうものが先々のことを考えていいのか。開発元のベンダーの言うことを聞かなくてもいいし、発注先のベンダーの言うことを聞かなくてもいい。自分の理解が何が足りなくてどうしたらいいのかという自分のこととして考えて欲しい。

そうすればなぜ今のままではだめなのか、いやいやまだまだ今のままではいいのかいいバランスで考えられると思う。どちらかというと積極的に推進している会社に勤めてはいるが、逆張りするところがあってもいいから自分で考えて欲しい。分かっているであろうところにお任せってやっている会社さんほど不幸なツボにハマりがちなので、納得した上で使ってその上で良い悪いを判断してもらえたらなと思う。

2025年の崖自体というテーマがあるからITに限定して考えがちだけど、そもそもこの崖の存在は世の中の変化のスピード感から来ている。中盤で書いたけども置いてれば飛ぶように売れるってトイレットペーパーやマスクみたいな特殊のことがなければほとんど起きない。それだけ稼ぐっていうことは難しくなってきている。自分がどういう世の中を生きていて、どうした方が良くて、何をしなければならないか、そういうことをより頭を使わないといけない。実際疲れる。でもそうしないと巷でささやかれている通りAIに仕事を奪われる。同じことを繰り返すだけなら機械でできればそれでいいんだから。考えてよりよくするということは人間しかできない。AIが導く答えは過去のデータの分析結果であって、そこの判断に違和感とか希望とか数値化できないものは入ってこない。逆にいうと、本当に日頃頭を働かさないといけない。2025年の崖もめんどくさいテーマだと思いますよ。でもだからこそ頭働かせて対応していきましょう。

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