INFJ兄とINFJの私
いつにもまして感覚的で抽象的で曖昧なお話です。
さて。
兄とは幼い頃から曖昧なものとされている事を話し合ったり、価値観を共有する謎の深夜会議を数えきれないほど行った記憶がある。
事前に決めてるわけじゃなくて、当日の夜突然それは始まり、深夜遅くまで続く。
多分小学生の時から私が一人暮らしをするまで不定期にしてたかな。
ちなみに議題もその時決まるけど、頭の中でモヤモヤしてることが大体同じだからぬるっと話し合いが始まる。
愛情の見分け方とか
鈍感で攻撃的な人への対処法とか
人は何故争いを起こしてしまうのかとか
いじり、いじめをしてしまう人の心理とか
大人が好きな子ども像とか
(笑)
ん~親に聞かれてたらごめんなさいですね。気を付けてたけど。
深夜に、
「あの時の発言ってきっと幼少期のこの体験からくるコンプレックスの裏返しで・・・・・・
親とは言えど人間だから完璧をおしつけてはいけないよ・・・・・」
なんて冷静に話し合う子供の声が聞こえてきたら私は眠れなくなってしまうかも。
誰かを感情に任せて悪く言ったり陥れるための話し合いじゃなくて、
似たもの同士の思考整理というか、お互いが独特な価値観を持ってる自覚があって、
同じ生き物の交流みたいな感じ。でやってたと思う。
人間観察の発表会みたいな。当時は幼かったし、コントロールが効かない部分をお互い注意したりもしてた。
(今思えばコントロールが上手く効かないのが子供らしさでもあると思うけど、お互いがそう思えない思考だったから何の疑問もなく反省会みたいなことをしていた時がある。完璧主義からくるものかもしれない。)
他の生き物が居たら素をぶつけられないから、自然と周りの家族が寝静まった深夜にぽつぽつ交流が始まる感じだった。
兄弟みんなと基本仲がいいけど、自分以外に対して違う生き物感と孤独感がずっとあって。
拙い表現になってしまう自分の語彙力を恨む。この辺言語化するのが難しい。
兄とは同じ生き物だなって思ってた。お互い話さなくても分かる事が多かった。
話し合う時も顔を見て
あ、今日このあとね。みたいな。
幼い頃から目線でよく会話してたからかな。
私は幼少期から自分の感情や意見を表に出すのが苦手だった。
本当は汚い口調で反論したり愚痴を言いたい時も自分の中に仕舞いこむタイプだった。
自分の感情を出すより場が穏やかに収まるならいいか、みたいな。
そんな時に兄をちらっと見ると同じ顔をしてた。
分からないけど双子ってこういう感じなんだろうか。
兄に対しては好きというより分かるっていう感覚。
何を信念として動いているかが似ているから。
私の好きなブルーピリオドという漫画に同じようなセリフが出てきたときにとても驚いた。
具体的にいつの~これの~って言わなくても通じてしまう。
幼い頃はみんな気づくもんだと思ってたから、コミュニケーションのすれ違いに驚いた。「何をいいたいの?」ってよく言われてたな。
「え、何で通じないの?」って思ってました。そりゃそうだよ。
兄との話し合いは、私にとって素直な感情を吐けるうえに理解者が居てくれる唯一の時間だった。
私も大概生きづらそうでめんどくさい性格をしている自覚はあるが、
兄にも同じことを思っていた。
似ている所が沢山あったから。
論理的思考を持ち合わせていながら、ひょこっと出てきちゃう感情とか自分の信念に振り回されてる感じとか。必ず一人の時間は確保してるところとか。自分の信念に対してはとてつもない熱量で動く、信念に反することはとてつもない熱量で回避する、とか。
予想だけど親が精神的に不安定な時期があって、一番年が近い&親の影響を受けやすい年頃だった私たちが似た思考に育ったのかな、と思ってる。
他の兄弟とは全然性格が違うので。
学生時代の兄は、振り回されないように感情を抑えるような動きをしているように見えた。
周りから冷たい、ドライとか言われてたけど一周回ってそうしてたんだよな、と思ってた。不器用。
一方の私は女性社会で生きていたので、感情と共感で人間関係を築くために論理的になりすぎないように気を付けてた。と思う。
所謂共感だけのコミュニケーションが苦手で、結論を出すように促すのが女性間のコミュニケーションではあまり良しとされていないような気がして。
めんどくさいなあと思いながら相槌を打っていることもあった。めんどくさいとは思うのに嫌われる勇気がなかった。不器用。
そんなこんなで
人間の行動原理とか、意地悪な人間への対処法とか、自分との折り合いの付け方とか数えきれないくらい兄とは色んな話をしてきたと思う。
似たような思考だけど男女だし環境の違いもあって面白かった。
私にとってそうだったように、兄にとって少しでも救いの時間になっていたら嬉しいと思う。おかげで私は折れずにこれた、というか。
親も人間一回目、私たちもその親の子供は一回目だし、と思えた。
初めまして同士だもん上手くいかないことくらいあるよね。
私が家を出てからは深夜に話し合う事はなくなったけど、似たようなケースを話し尽くしてたからよく思い出したりしてた。応用できるな~みたいな。
おかげで私は落ち込むことがあっても、何度も立ち上がることができた。
先日兄と会う機会があった。
個室の居酒屋で久しぶりに語り合った。
年齢を重ねて兄はだいぶ自分と世界との折り合いがついたように見えた。
経験を積んだことによって楽観的に捉えられたり、事前に対策できることが増えたように思う。私自身もそうだと思う。
まだまだ不器用な私は、折り合いをつけるコツを兄から沢山聞いた。
おいしい焼き鳥をたべて、おいしいお酒をのみながら沢山はなした。
そうそう、この感じだったよね。
あ~説明しなくても伝わってる。
まあ兄は記憶が全部飛んでいるらしいですが。
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