駅にて二度寝の友を待つ。

今日は友と共にショッピングのため、ダウンタウンへと赴く。
Down townへ繰り出そう!
しかし、友は見事に二度寝をかましてしまい、合流予定の駅で一人待ちぼうけを喰らっている。

少し黒ずんだ青と白とが交互に並んだ、駅のホームにありがちな、今まさに皆さんが思い浮かべている椅子に座っている。

徒然なる俺、取り留めもなくspotifyではっぴいえんどを聴いている。
およそ3年ぶりにiphone純正イヤホンで音楽を聴いているが低音の出音が素晴らしいように感じる、今まで聴いていた曲とはまるで別物と言って良いほど聴こえが違う。
特に今聴いているはっぴいえんどにおいては細野さんの地面から1cm浮いているような、変幻自在なベースの音がこれでもかと言うほどに鼓膜を揺さぶる。俺はベーシスト故、尚更顕著に聴こえる。
本を持ってくるのを忘れてしまった、今は森見登美彦の熱帯を読んでいる途中なのだが、なにしろ馬鹿でかいサイズで外に持ち出すには億劫だなと置いてきてしまった、いや正しい判断だ、kindleで適当なものを読めば良い。

駅の椅子に座ってぽけっ〜と間抜け面を晒しながら停車しては発車する電車を眺めている。休日の電車の中には素晴らしいものが見える、見えるぞ、エモい、エモみを感じざるを得ない。
おそらく、日常を生きる格好よりも一回り二回りと洒落込んでいるであろう若い男女を見れる。
きっと今からデートへ赴くのだ、携帯を見ているが、恋人と合流場所への行程を逐一やりとりしているに違いない。平静を装っているが心踊って仕方なかろう。実に微笑ましい、あと羨ましい。

今日の空模様は雨の予報とは打って変わって青空が広がっている、暑い中歩くのは非常に体力を消耗するが、初夏を感じさせる太陽にカッと顔を照りつけられつつ街を闊歩するのは非常に気持ちが良い。
今年初めてセミの鳴き声を聞いた、梅雨明けはまだまだだろう、しかし来るべき夏に向けて胸が踊って仕方がない。本格的な夏はまだしばらくお預けだ、10代最後の梅雨を趣深く楽しもうではないか。

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