見出し画像

永六輔さんと中村八大さんのTV放送を見て。いつの話ですか?

今日、長年のお得意様が周年記念を迎えられたので、ご挨拶に伺った。店内は、音楽が流れているというわけではなく、液晶モニター付近から芸能人の大きめの声が聞こえてくる。それが、なぜか嫌な音ではなく「落ち着く」場合もある。そんなお店の話。

「〇〇周年、おめでとうございます」とご挨拶。これは、実は後に起こるであろう事態の予備動作で、100m走でいう、スタート位置につく前の準備運動。「久しぶりですね、お元気そうで」と店主さん。言い換えれば、「位置について、用意…。」の状態か。私自身もクラウチングの状態から、腰を上げていつでもスタートダッシュできる状態で構える。「萩原さんとの出会いが…。」号砲が鳴った。この先の話、実はもう3回も聞いている。全力で、初めて聞いたような表情を作る。もはや走り出した。後戻りはできない。

「君がまだ生まれてないころかな。永六輔のNHKの番組の中で、永六輔が中村八大を招待して、日本一のコーヒーを飲ましたる。っていう場面が忘れられへん。」「某コーヒー屋(神戸の大企業)のシャツを着た店員が、中村八大の前にコーヒー持ってきてなぁ。2人で飲んで、『これは、おいしい。ほんまに日本一おいしいわ』って言ってるところに、君の曽祖父が裏から突然出てきたんや。『萩原言います。これはうちのコーヒーです。』って語りだしはって。」「未だに何で某社のシャツ来た人が、あんたのとこのコーヒーを淹れて、突然あんたの曽祖父が出てきたんかがわからへん。でも、永六輔が日本一のコーヒーを飲ませる言うて、中村八大が飲んだコーヒーは、あんたんとこのコーヒーで間違いない。」

画像1

「何よりも驚いたのが、次の日麻雀しとって、誰やわからへんメンバーの人に、昨日の話したんや。そしたら、『私、萩原珈琲の焙煎師です。』やって。そんなことあるか!?それがきっかけで、萩原珈琲使い始めたんやで。」

あぁ、100m全力で走り切ったぁ。初めての顔するのもなかなか大変。でも、なんか達成感もあって、毎回笑顔でフィニッシュ迎えられるなぁ。「ところで、マスター、それいつの話ですか?」息も絶え絶えに、聞いてみる。「45年前や。」

私が100m走を走っている間、マスターは、45年にわたり、会社に対する声援と、愛情を贈り続けている。そんな気がする。

あらためて、45周年。おめでとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?