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全国レディーステニス大会から学べること

少し前ですが「第42回全国レディーステニス大会」が開催されました。
コロナ禍という難しい状況でしたが、大会が開催できたことは本当に良かったと感じております。

そして、何よりも素晴らしかったのは…
「YouTubeで全国レディースがライブ配信された」ということ。

これで、応援ができましたね!!
あと「学び」の素材として、非常に貴重なコンテンツとなりました。


皆様がプレーするカテゴリーでの最高峰のプレーヤーが、たくさんサンプルとして映っている素材です。

有効に活用してみてください!
https://www.youtube.com/watch?v=H4vsb_SjeJs&t=10944s



YouTubeを見ていて感じたこと

今大会、ベスト4は東京、神奈川、愛知、埼玉となりました。
※私の所属する広島も良かったんです…


全試合を見たうえで、この4チームの評価を一言で言うと。


「捨てる勇気」があったということ。


ポイント間やチェンジコートのタイミングなどで、しっかり決済されている印象を受けました。「やるべきことだけをする」「やれないことをしない」というプレーがハッキリと映っています。特にベスト4のチームは、それが色濃く出ていたり、決済が早い印象を受けました。



具体的にされている2つのこと

「やるべきこと」「やらないこと」を前提に試合を運ぶ際、必要なこと。
今回の大会で勝っているチームは、それが統一されていました。決して難しいことではございません。理解できれば誰でもできることじゃないかなと思います。

その2つを紹介します。


①役割分担が明確 

 →前衛と後衛を分ける。決めるヒトと続けるヒトを分けるなど。
 →サービスゲームツーバックは当たり前!その後、得意スペースに動く。
 →軟式テニス的な戦術を活用するケース多数。
 →自分の得意 or 苦手で役割分担している。



②できないプレイはやらない

 →バック苦手なプレーヤーが多めでした。「返球メイン」がほとんど。
 →バックハイボレーで決めにいくプレーヤーは、皆無に等しい。
 →バックドライブボレーの時は例外。



たった、これだけのことです。
ただ、ここに「強い意思」を持ってプレーすること。これがしっかり守られていました。「やりたいプレー」より「上記2つを優先している」という感じです。



それを「決定付ける試合」があった

女子テニス連盟というカテゴリーにおいて、
「成果を出す」ことに特化した場合…

「何でもできる必要性がない」と感じました。


それと合わせて…

『女子テニス連盟で』という主語を意識すると、
やるべきことは、「より少なく」「より明確になる」ことがわかりました。


誤解を招くといけないので、書かせていただきますが…
「色々できた方がいい」ことを否定しているつもりはありません。


あくまで「最短」で「確実」に「女子テニス連盟」で…
ということを考えた場合、必要性がないと感じているだけです。


そういう思いを決定づけてくれたのが…
決勝での東京チームNo.1ペアでした。

このペアについて書かせていただきます。
※様々な方から頂いた情報をもとにしておりますが、あくまで主観ですので違っていたらスミマセン。



東京No.1ペアの凄いところ
 

このペアは、今大会で圧倒的な力を持つペアでした。

事前に頂いた情報だと…
東京での区民大会でシングルス優勝(区にもよりますが、他自治体の市民大会よりレベル高いです)をするような実力の持ち主。
前評判では「日本リーグ」ペアを倒すくらいのレベルという声も届いておりました。

タイプ的に、おふたりを「aさん」と「bさん」で表現させていただくと…
  aさん:前衛が得意  bさん:後衛が得意  の組み合わせペアでした。


もともとのスキルが高いので、準決勝までは普通に両方こなしていました。
特に「aさん」「bさん」という印象を受けることなく、得意とか苦手とかあまりないのかな?という感じで見させていただいておりました。

ところが、決勝の序盤…
「bさん」 のフォアハンドストロークのコンディションが落ちました。

その原因は定かではありませんが、それまで打てていたフォアが打てなくなったのは事実です。どうしちゃったのかな?というくらいの感じでした。


その状況を受け、おそらくペア間で決済したのだと思います。
その瞬間から「バックハンドストローク」に回り込んだのです。


素晴らしかったのは、決済スピードが早かったこと。


それまでの試合や、その試合を振り返った時、そこまで「悪い」という印象はなく、むしろ素晴らしいショットを高い確率で出されていたくらいです。

それまでの試合を踏まえて、「bさん」のプレースタイルを考察すると…
「フォア」が好きで、展開していくことがベースであることは明確です。


それを、決勝という場面で、「その瞬間」を、しっかりと「現状把握」し、「やるべきこと」を明確にして実践する姿は「勝利至上主義」を感じました。


そのあとは、大きなミスや流れを失うこともなく、勝利に向けて効率良く進めたことは、想像がつくと思います。




他のペアと決定的に違ったこと


他の県でも技術的に「うまいなぁ」と思う方は何名かいました。

ただし、最後まで必要ないものを「捨てなかった」ために、接戦を落とす光景があったのも事実です。

ベンチコーチが「取捨選択の作業」を一緒にすれば、勝利に導けたんじゃないかなと思う試合も何試合かありました。


・捨てる勇気がなかった
・良いショットを出すことが目的となってしまった
・選択がいくつかあることに気づけなかった
・ペア、チームとして戦いきれなかった

こんなところが、大きな違いだったのかなと思います。
技術的な差よりも、戦い方や選び方に差があったのかもしれません。



愛知県も凄かった…

ベスト4に残った愛知県。
明らかに他の3チームとは性質が違いました。

凄く失礼な表現になってしまいますが…
私個人的には「強い賞賛」と「強い賛同」を持っているので、お許しください!!
それは、女子テニス連盟で「勝つ」ことにおいて、非常に参考になる戦い方だったということです。


正直「球が速い」とか「コースが凄い」いう印象は受けませんでした。

ただ、プレーヤーの個性が明確でした!!

・ロブ打つのが得意な人
・前衛で叩く人
・ひたすら粘る人

それに特化しているので、ほとんど同じような展開になっていました。

それは「自分のフィールド」で戦うことになるので、試合内容はワンパターンかもしれませんが、大きなブレもなく、コンディションが安定することにつながります。実際、それを実現できていたチームでした。


「やれることしかやらない」という意思表示がプレーで表現されてました。



女子テニス連盟で勝っていくためには?

女子テニス連盟のプレーヤーと接していると…
プレーに対して「癖が強い」というようなことを、良く耳にします。

ただ、これは女子テニス連盟というカテゴリーで成果を出すことにおいて、非常に重要な方法だなと感じております。


言葉として、適切ではないかもしれませんが…

「うまくない」けど「勝てる」ことがある。

そういうチャンスが、たくさん転がっているカテゴリーと再認識しました。


もともと…
「上達すること」と「勝つこと」は、同じモノサシではない。


これは、よく言われています。

そういったことを、カテゴリー内の最上級プレーヤーが、明確に表現しているのが「女子テニス連盟」です。




最短で成果を出すために必要な思考

皆様のテニスにおける価値観は、それぞれだと思います。
それでOKです!!自分が信じた中でプレーすることが大事です!

その中で…
私は「女子テニス連盟」で「最短で成果を出す」ことを目的としています。


「インターハイを目指す」
「一般で全国を目指す」
「ベテランでランキング上げる」

それぞれの「場所」で、それぞれの「やり方」が存在します。


実際に…
現在担当させていただいているプレーヤーや、これまで担当してきたプレーヤーは、みなさんそれぞれのカテゴリーに所属しています。

カテゴリーによって性質が違います。
そのため、全く違う視点でアドバイスをさせていただいてます。
それは、カテゴリーごとに、プレーヤーに合わせてアドバイスさせていただくので当然です。

「やり方」が同じようで、同じでないことが見抜けないと、間違いなく「遠回り」します。



本当に「女子テニス連盟で、必要なのか」の判断を、コーチとともにして、みて下さい!これは、プレーヤーとして大事なことだと思います。

再度、書かせていただきますが「遠回り」するかもしれないからです。


いただいたアドバイスが「女子テニス連盟」用なのか、そうでないのか?
これは大きな要素だと思います。





ぜひ YouTubeをご覧ください!


今回のYouTubeで見た試合が、大会の全てではございません。
そういう点では、書いてきたことも「絶対」ではないかもしれません。

私なりに…
目で見て、大会後に聴き、擦り合わせた所感となります。

よろしければ、参考にしてみて下さい!




ちなみに…

フォアハイボレーとスマッシュは、みなさん上手でした。
ずっとお伝えしていますが、ここは必須です!

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