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【ヲタク必見】これからの時代「自己理解」は必須スキルとなる〜自己理解を通して《やりたいこと》を見つけよう

こんにちは、はぎさんです。

初めましての挨拶でも紹介しましたが、今日は、私が人生のバイブルとして愛してやまないこちらの本を紹介します。

八木仁平さん著『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』(通称:せかやり)です。

今まで様々な本を読んでいきましたが、これほど納得感があって、自分の人生に一筋の光が差し込んでくるような感覚に至った本はありません。

この本が他のいわゆる自己啓発本と一線を画すのは、この本で提唱されている「自己理解メソッド」が直感的ではなく、極めて「論理的」「シンプル」な方法論だからです。

そして、「自己理解メソッド」は特定の属性の人だけに有効な方法論ではなく、年齢や性別などを問わず、誰にでも再現性のある方法論です。

では、なぜ「自己理解」が今必要なのでしょうか?

それは、私たちが取り巻く世界が極めて変化が激しくて不確実性の高いものとなっているからです。

1990年代始めに、世界の企業の時価総額ランキングで日本企業は何十社もランクインされていました。
しかし、今やランキングに入っているのはたった1社しかありません。

2020年代初頭の今、新型コロナウイルスのパンデミックが発生し影響が長期化しています。

いったいこういった変化を誰が予想できたでしょうか?

もはや、私たちが取り巻く世界の予測など不可能になっています。
そして、このような「外側の変化」を私たち個人が介入してコントロールすることなど到底できません。

だからこそ、「自分の内側」に向き合い、「自己理解」をすることが必要なのです。

自己理解を通じて、やりたいことを見つけるにはたったの3つの要素だけ。

自己理解に必要なのは、とてもシンプルで次の3つの要素だけです。

  • 《好きなこと》

  • 《得意なこと》

  • 《大事なこと》

この3つを掛け合わせることで、《本当にやりたいこと》に辿り着きます。

しかし、《好きなこと》《得意なこと》《大事なこと》とはいったいどういうことなのか?と疑問に思いませんか?

それもそのはず、これまでの自己啓発本では、これらの言葉の定義が人によって異なっていて曖昧なものになっていました。もしくは、これら3つのうちのどれかしか取り上げておらず、やりたいことを見つけるためのピースが不足していました。

そこで、《好きなこと》《得意なこと》《大事なこと》とはいったいどういうことなのかを説明します。

《好きなこと》とは、「自分が情熱を持っている分野」のこと。

《好きなこと》とは、一言で言えば「名詞で言えること」です。

英語で言うと"What"つまり「何を」の部分です。

自分が熱く語れる分野、仕事で言えば業界になります。

この《好きなこと》ですが、私のようなヲタクなら結構簡単に見つけられるのではないでしょうか?

私は、鉄道、地理、坂道シリーズと何個も挙げることができます。

ただし、いくらヲタクであってもこの《好きなこと》はじっくりと深掘りして改めて自分の中から掬い出す必要があります。

というのも、ヲタク的に好きなこと以外にもここで言う《好きなこと》があるかもしれないからです。
そして、そこで見つけた《好きなこと》が《本当にやりたいこと》になる可能性があるからです。

私も「自己理解」という分野は、ヲタク的に好きなことではありませんでしたが、出逢えて好きになりました。

ここで自分の中から掬い出した《好きなこと》を《本当にやりたいこと》に昇華させるためにも、「自分はヲタクで好きなことなんかたくさんあるよ!」と言う人ほど改めて《好きなこと》を掬い出してほしいです。

ヲタクの人なら言うまでもないかもしれませんが、改めて《好きなこと》の特徴を挙げると

  • 興味があってもっと知りたいと感じる

  • 関わるだけで面白いので、「これが本当に仕事でいいの?」という感覚になる

  • 「なんで?」「どうすれば?」という問いが湧いてくる

ということになります。

自分が興味を持って情熱を持って関わっていきたい「分野」を《好きなこと》と定義しています。

《得意なこと》とは、「自然と人よりも上手にできて、やっていて自分が心地良いこと」。

《得意なこと》とは、一言で言うと「動詞で言えること」です。

英語で言うと"How"つまり「どのように」の部分です。

一つ注意すべきことは、この《得意なこと》とはいわゆる「スキル」とは似て非なるものです。

「スキル」と《得意なこと》の違いは以下の通りです。

  • 「スキル」は後天的に学び習得できるもの。

  • 《得意なこと》は先天的に無意識にできること。

  • 「スキル」は特定のことでしか発揮することができない。

  • 《得意なこと》はどのような場面でも発揮することができる。

「英語が話せる」「簿記何級持っている」というような「スキル」や「資格」は、特定の場面でしか発揮することができません。

しかし、「人の気持ちを汲み取ることができる」「人と話すことで自分の考えを伝えることができる」といった《得意なこと》は、どのような場面でも発揮することができる汎用性のあるものです。

もう一つ、「スキル」より《得意なこと》を重視すべき理由は、「スキル」は時代とともに陳腐化するリスクがあるからです。

最初に言ったように、今の時代変化が激しく不確実性の高い時代となっています。今現在存在していて、稼げる仕事だったとしても、10年後、20年後にその仕事が存在しているとは限りません。

逆に、今存在していない仕事がこれから誕生していく可能性も十分あります。

AIや技術の発展で今存在している仕事が無くなると言われるこの時代に、特定の場面でしか能力を発揮できない「スキル」に依存すると仕事を失う可能性があります。

そうではなく、どのような場面でも発揮することができる《得意なこと》を活かす方向に向かうべきなのです。

そんな《得意なこと》の特徴は以下の通りです。

  • やっていて心地良い

  • 頑張らなくても無意識にやっている

  • ストレスがないので夢中になれる

  • やっていると自分らしくいられる

  • 普段から自然とやっているので、他人に対して「なんでこんなこともできないのか?」と思う

後から身につけた訳でもなく、無意識に普段から頑張らなくてもできること。
それが《得意なこと》であり、「才能」とも言い換えられます。

ちなみに、他の自己啓発や自己分析の本では「好きなこと」と「得意なこと」を混同して説明しているものも多いですが、「自己理解メソッド」では、別の要素として区別した方がわかりやすくて整理しやすいので、敢えて分けて考えています。

《好きなこと》×《得意なこと》=《やりたいこと》

自己理解メソッドで言う《やりたいこと》とは、《好きなこと》を《得意なこと》でやることです。

つまり、What(何を)×How(どのようにしてやるか?)ということです。

例えば、「鉄道が好き」ということは、鉄道という「分野」なのでここで言う《やりたいこと》ではなく《好きなこと》に当てはまります。

また、「書くことが好き」ということは《やりたいこと》でも《好きなこと》でもなく、書くという動詞で表せるので《得意なこと》に当てはまります。

ここで《やりたいこと》を導き出したいのであれば、この2つを掛け合わせて「鉄道という分野について書く」ということが《やりたいこと》になります。

いつの間にか《得意なこと》ではなく「スキル」を掛け合わせていないか?

ちなみに《得意なこと》ではなく「スキル」を掛け合わせてしまう例を挙げてみます。

同じ鉄道という分野を、「写真を撮る」という動詞で掛け合わせて「鉄道の写真を撮る」ことが《やりたいこと》と、当初この記事を書くときに例として挙げようとしました。

しかし、「写真を撮る」ことは後天的に技術を取得できるものです。
また、AIや技術の進歩で人よりも上手に写真を撮ることができるようになることも可能性としては考えられます。

一方、「書く」という行為は、無意識に得意だという人もいるのではないでしょうか。

私は「話す」「喋る」という行為は昔から苦手でしたが、「書く」ことは自然と昔から得意でした。

このように、自分が《得意なこと》と思っていても、よくよく《得意なこと》の定義付けを振り返ると実は「スキル」だったということもありますので、よく見極める必要があります。

《好きなこと》だけで仕事を選ばない。

また、多くの人が犯す間違いとして、《好きなこと》というWhatの部分だけを考えてしまって仕事選びが上手くいかないということがあります。

鉄道が好きな私は、就活をしていた時に鉄道会社の現業職の説明会に行ったことがありますが、説明会に参加した後に「なんか違うなぁ……」と違和感を感じていました。

今となってはわかりますが、鉄道の現業で求められることがあまり《得意なことではなかった》からでした。

それに加えて、後に説明する《大事なこと》も自分が大事にしていることと、鉄道の現業で大事にされていることが全く異なることも違和感を感じた理由でした。

「鉄道が好きだから鉄道会社に入ろう」という発想が必ずしも正しい選択と言えないのは、このような自分の《得意なこと》と会社から求められることが合致していない場合があるからです。

だからこそ、《好きなこと》という分野だけでなく、《得意なこと》という自分が頑張らなくても無意識にできることをきちんと明確にして、この2つを掛け合わせることが大事なのです。

特にヲタクは《好きなこと》は明確だけど、《得意なこと》は何なのか?という認識が不足している人も多いと思いますので、自分の《得意なこと》をしっかりと深掘りした方がいいと思います。

また、《やりたいこと》は「なりたいもの」とも違いますが、こちらに関しては別記事で説明したいと思います。

最後のピース《大事なこと》とは、「価値観」のこと。

《大事なこと》とは、端的に言えば「価値観」のことです。

《好きなこと》×《得意なこと》=《やりたいこと》は行動(doing)を指しています。
一方、《大事なこと》は状態(being)を指しています。

例えば、「自由に生きたい」「安心を感じたい」「熱中して生きたい」ということが《大事なこと》に当たります。
私は「面白く生きたい」ということが自分の《大事なこと》だと感じています。

なぜ《大事なこと》もやりたいことを見つけるのに必要かというと、《大事なこと》が充たされていないと人はしんどくなるからです。

いくら《やりたいこと》がやりたいからと言っても、例えば長時間労働が常態化していて、めちゃくちゃしんどい!となっていては充実感は感じられないでしょう。そういう人は、仕事以外のプライベートな家族や趣味の時間が大事だと考えているかもしれません。

また、仕事をすることに生き甲斐を感じている人は、プライベートも大事でオンとオフを明確に分けている人を見ると、苛立ちを感じるかもしれません。

このように、人によって《大事なこと》つまり価値観は違います。そして、それが充たされて初めて《本当にやりたいこと》となりうるのです。

この《大事なこと》は、「何のために働くのか?」という質問の答えとなります。
英語で言うと"Why"つまり「なぜ」の部分が《大事なこと》です。

「自由に生きたいために働く」「熱中して生きたいために働く」「面白く生きたいために働く」と自分がその目的に対して「このために働く!」と心の底から言えることができれば、働く目的は何でも構いません。

《大事なこと》から「仕事の目的」が生まれる。

《大事なこと(価値観)》は、自分の内側と外側に向く性質があります。
内側に向く場合は「人生の目的」が、他人や社会など外側に向く場合は「仕事の目的」が生まれます。

この「仕事の目的」はとても重要です。

なぜなら、仕事を通して他人に貢献している実感を得られることで仕事に対する充実感やモチベーションを感じることができるからです。

では、どうすれば他人に価値を与えられて自分が充たされるような仕事ができるようになるのでしょうか?

そこで必要なのが《大事なこと(価値観)》であり、それが明確になれば自然と見つかります。

私は「面白い」という価値観を大事にしています。「面白くあること」が人間たらしめる大切なことだと考えているからです。

自分に対しては「面白く生きたい」となり、社会に対しては「面白い世界にしたい」となります。

自分が価値を感じていることなので、他人に仕事として広めていくときも全力で仕事を通してその価値を広めていくことができます。

まずは、自分の内側に眠っている《大事なこと(価値観)》を掬い出して、そこから外側に向けて仕事の目的を決めていきましょう。

3つの要素を掛け合わせて《本当にやりたいこと》が完成。

これでようやく《好きなこと》《得意なこと》《大事なこと》の3つのピースが揃いました。
この3つを掛け合わせれば《本当にやりたいこと》が完成です。

また、《好きなこと》=What,《得意なこと》=How,《大事なこと》=Whyと言いましたが、これらを

  • 《好きなこと》=「何の仕事をするのか?」

  • 《得意なこと》=「どうやって仕事をするのか?」

  • 《大事なこと》=「なぜ仕事をするのか?」

と言い換えられます。

もし、誰かから「何の/どうやって/なぜ仕事をするのか?」と問われたら、自分の《好きなこと》《得意なこと》《大事なこと》を挙げて答えればOKです。

まとめると《本当にやりたいこと》とは、

  • What×How×Why=「何を」「どうする」「それはなぜか」

の掛け合わせになります。

先程の「鉄道という分野について書く」という《やりたいこと》に「面白い世界にしたい」という《大事なこと》を掛け合わせれば、

  • What=鉄道

  • How=書くことを通して他者に伝える

  • Why=面白い世界にしたいから

となり、What×How×Why=「面白い世界にしたいから、書くことを通して鉄道というものを他者に伝える」ことが《本当にやりたいこと》となります。

このように一つずつステップを踏むことで《本当にやりたいこと》を見つけることができます。今まで「やりたいこと」を探そうとして右往左往していた方もこのやり方であれば「やりたいこと」が明確になるのではないでしょうか?

このメソッドは就職や転職の際にも有効です。

  • 業界=《好きなこと》…なぜこの業界なのか?

  • 職種=《得意なこと》…どうやって仕事で成果を上げられるか?

  • 企業=《大事なこと》…なぜこの会社なのか?(企業の価値観や使命を表す企業理念に繋がります)

以上のように3つのピースが当て嵌まって、面接でこれらの質問をされていても明確に答えられるからです。

自己理解メソッドのルールと注意点

長くなりましたが、自己理解メソッドの説明の最後にルールと注意点を3つ挙げたいと思います。

1.「好きなことで生きる」のは間違い。

「好きなことで生きる」という言説は、巷でよく聞くことが多いですが、「自己理解メソッド」では正しい言説とは言えません。

なぜならば《好きなこと》とはあくまで仕事の目的を果たすための手段に過ぎないからです。
《好きなこと》を仕事にしたいと考えている人は、「仕事の目的」を見失っているため、失敗してしまうことが多いのです。

つまり、《大事なこと》という価値観が欠落しており「何のために仕事をするのか?」という観点が抜けてしまっているのです。

以前、私がテレビを観ていると、元ボクサーの八重樫東さんがオーナーで別の方が店長を勤めている飲食店の経営を改善する企画をやっていました。

そこで、そば店チェーンの「富士そば」の丹会長が実際に店舗を見て改善点を店長に伝えました。

丹会長が指摘したのは、飲食店にも関わらずスポーツジムのような看板を掲げており、居酒屋とはパッと見でわからないということ。そして、店内にある八重樫グッズは全て撤去せよということでした。

この店があるのは横浜の瀬谷というベッドタウンです。
横浜まで30分、東京都心まで1時間強のアクセスで、そこまで通う会社員も多いです。

丹会長は、大衆居酒屋で必要なのは「会社員はみんな疲れているから癒やされたい。同じように癒やしを求めている人が集うことで安らぐことができる空間が必要だ」と言いました。

また、店内の八重樫グッズは興味のない人からすれば息が詰まりそうな感じがするのでかえって店にとってはマイナス要素になるとも指摘されていました。

このことからわかる店の問題点は、「会社員が安らげる場所」というニーズと乖離していることに加えて、店側がお客さんに与えたい「価値観」が何なのかがさっぱりわからないということだと考えます。

つまり、「八重樫東」という《好きなこと》ばかりにフォーカスしてしまって、「お客さんにどういう価値観を提供したいか?」という視点が欠けてしまっていたので、店の経営がうまくいっていなかったと言えます。

《好きなこと》を仕事にしていても自己満足の仕事はできるかもしれませんが、お客さんに価値を提供することは難しいでしょう。

更に、《好きなこと》を続けていくことが時代の変化とともに難しくなるケースもあります。

上に挙げた飲食店の例でも、コロナ禍で経営が厳しくなっています。

そんな時に必要なのは「自分はなぜ飲食店を経営しているのか?」という視点です。

「安らぎ」を届けたいと考えているなら、そのために自分は何ができるのかを考える必要があります。
そもそもそれは「飲食店」とは違うことかもしれません。

これは私の好きな鉄道も同じです。

コロナ禍で人々の行動パターンが変わり、大手鉄道会社の収益が過去最大の赤字決算となりました。
そのため、地方も都市部もダイヤ改正で減便されたり、地方ローカル線の廃線の可能性も取り沙汰されています。

私も含めてそうですが、ヲタクはよく自分の《好きなこと》に固執してしまい、自分のコントロールに及ばない変化に一喜一憂してしまい、途方に暮れたり行き場のない悲しみや怒りをぶつけたりしがちだと思います。

そんな時に必要なのは「なぜ、これが好きなのか?」ということです。

私が鉄道が好きな理由は、「多種多様な路線や車両、ダイヤが折り重なっている複雑でダイナミックな仕組み」が「面白いから」です。
そして、この理由は私の「面白い」という《大事なこと(価値観)》とも繋がっています。

そのように《大事なこと》という価値観に立ち返って、「人を面白くさせるにはどうすればいいのだろうか?」と改めて次の《好きなこと》を探していくことが必要です。

今回、世のヲタクに一番言いたいことは、「《好きなこと》は自分の《本当にやりたいこと》の手段に過ぎず、固執してはいけない」ということです。

なので、自己理解メソッドでまず見つけるべき要素は《大事なこと》で、そこから生まれる「仕事の目的」を見つけていくのが第一のルールです。

2.《好きなこと》の前に《得意なこと》を見つける。

「やりたいこと」を見つける時によくこのようなことを聞くのではないでしょうか?

「『やりたいこと』を見つける時には、お金などの制約や『できるかどうか』を抜きにして考えてみましょう」

しかし、このように言われても「やりたいこと」が見つかる人はそうそういないのではないでしょうか?

なぜ見つからないかというと、この見つけ方では「やりたいことが見つかったとしても思考のブレーキが掛かってしまい仕事にできそうにない」と考えてしまうからです。

逆に言えば、何でも仕事にして生活していける自信があれば《やりたいこと》は見つけやすくなります。

《得意なこと》の定義で「どんな場面でも発揮することができること」と挙げました。
つまり、《得意なこと》に確信が持てれば自分なりの得意なやり方でどんなことでも仕事にしていくことができるということてす。

そのような確信が持てれば、仕事にできなさそうという思考のブレーキが外れて《やりたいこと》が自然と見つかっていくのです。

『せかやり』の文中でも八木さんは、「これが《やりたいこと》という確信はないけど、文章を書くのが得意なので、ブログを書くことであまり頑張らなくても成果を上げられた」と述べています。

私も文章を書くことが得意ですが、それが「やりたいこと」だという確信がなく、完璧主義なゆえにその《得意なこと》を出し惜しみしていた節がありました。

しかし、その出し惜しみは上の八木さんの言葉を見て勿体ないなと思うようになりました。

私がこのnoteを始めたのも、「とりあえず自分のできる《得意なこと》から始めてみよう」と思ったからです。
そうして「今日できることをとりあえず始めてみる」ことの大切さを噛み締めながら書いています。

このように《得意なこと》を見つけて実際にやってみて成果が出れば自信がついて、結果的に《好きなこと》と掛け合わせて《やりたいこと》を仕事にできるようになるということてす。

なので、

  1. 《大事なこと》

  2. 《得意なこと》

  3. 《好きなこと》

という順番で3つのピースを自分の中から掬い出して《本当にやりたいこと》を見つけていくのです。

3.「実現手段」を考えてはいけない。

最後のルールとして自己理解でタブーなことは、最初に「実現手段」を考えてはいけないということです。

よく、「ブログは稼げますか?」とか「You Tubeはどうですか?」「プログラミングはどうですか?」とかいう質問が飛び交うことがあります。
また、「この会社は年収がいいですか?」とか「フリーランスは稼げますか?」とかいう質問もよく聞きます。

ですが、それらは全て《本当にやりたいこと》の手段に過ぎず目的にしてはいけません。
まずは《本当にやりたいこと》という目的地を決めるべきなのです。「実現手段」を考えるのはその後です。

このことは就活生や一般的な会社員にも当て嵌まります。
「どの会社に就職/転職するのか」ということも自分の《本当にやりたいこと》を実現するための手段に過ぎないのです。

会社も時代の変化に合わせて事業内容を変化させています。手段に過ぎないはずの「会社」を目的にして働き方の中心に考えてしまうと、そのような変化が起こった時に「何のために働いているのか?」と迷走してしまいます。

私も就職活動や以前、転職エージェントに相談しに行った時に違和感を覚えたのは、手段に過ぎないはずの会社に固執して考えてしまっており、働く目的が不明瞭だったからだと今は言えます。

もし、その会社で自分の「仕事の目的」を叶えられなかったとしたら手段として変えるべきです。

《本当にやりたいこと》という目的地が決まれば、あとは実現手段は自動的に決まるので最初から考える必要がないのです。
そして、実現手段は適宜変えていっても構いません。

《本当にやりたいこと》を見つける順番のまとめ

長らく自己理解を通して《本当にやりたいこと》を見つけるための方法を記してきましたが、最後にまとめてみたいと思います。

  • まず《大事なこと(価値観)》を見つけて、「何のために働くのか?」という「仕事の目的」を決める。

  • 次に《得意なこと》を見つける。《得意なこと》を使えば何でも仕事ができる。

  • 最後に《好きなこと》を見つける。

  • 《好きなこと》×《得意なこと》×《大事なこと》で《本当にやりたいこと》を導き出す。

  • 《本当にやりたいこと》が決まったら、実現するための「手段」を決める。

このようにプロセスを踏んでいけば、自分の中に一本の筋が通うようになり、人生から迷いが消えていきます。

人生や仕事で迷っている人はまず『せかやり』を手に取って読むことをおすすめします!特にヲタクで迷っている人がいたら強くおすすめしたいです!

著者の八木仁平さんについて

最後に著者の八木さんについて書きます。

現在、自己理解の専門家として会社を立ち上げ、自己理解を世の中に普及するために邁進されていますが、元々プロブロガーとして活動されていました。

ブロガーになる前の大学時代にはコンビニでアルバイトをされていましたが、自分には全く向いておらず、店長から直々にクビの電話を受けるほどだったそうです。

そこで、インターネットで自分の強みを診断するテストをやった結果、コンビニバイトで求められる適性は無かったとわかりました。そして、強みとして「自分の考えたことを人に伝える」という診断結果が出ました。

そのような強みを活かす仕事として次に「ブログ」を始めました。すると、徐々にではありますがコンビニバイト時代より稼げるようになっていきました。

しかし、ブログの月収が100万円を超えたあたりから何のためにブログを書いているかわからなくなり、軽くうつ状態にまで陥ってしまいました。

それもそのはず、最初は楽しんで書いていたはずのブログが、いつの間にか「お金のための仕事」になってしまっていたからでした。
書く記事も自分の好きなことや興味のあることではなく、ただ単に「お金が稼げそうな記事」ばかりになっていました。

周りから見れば、人よりお金を稼げているし、成功しているのでは?と思うかもしれません。

しかし、当のご本人は全く幸せや充実感を感じることはなく、ただただ「お金を産む機械」のような状態に成り下がっていました。そうして軽くうつ状態に陥ってしまいました。

「このままではまずい」と思った八木さんは、「自分が本当にやりたいことは何だろうか?」と真剣に考えるようになりました。
そこで自分自身と向き合い、片っ端から本を読んだりセミナーに参加したりすることで「自分の内側を探るのが好き」なことに気付きました。

今までブログには一貫したテーマはありませんでしたが、この時に過去のご自身と同じように人生にモヤモヤしている人に対して、学んできたことをブログで伝えればいいのではないか?と思い至り、「自己理解」をテーマにブログを書き始めるようになりました。

そこから紆余曲折して、『せかやり』の出版やご自身の会社で提供している「自己理解プログラム」のサービスを提供するようになり、現在に至っています。

実は、私は『せかやり』出版や「自己理解プログラム」のローンチ以前から八木さんを存じており、お会いしたこともあります。

強み診断で有名な「ストレングスファインダー」を基にしたオンラインサロン運営をされていて、そこに私も参加していました。
ただし、入会してから数ヶ月でサロンがクローズしてしまい、極めて短期間のお付き合いでしたが…

オンラインサロンクローズ後に、オンライン上で自己理解の実践を行う「自己理解プログラム」に移行し、『せかやり』の出版に至ったという時系列となります。

ちなみに、オンラインサロン在籍中に2回飲み会があったのですが、クジで席を決めていました。その2回とも八木さんの隣の席だったのは、ある意味自己理解に出逢う運命だったのかもしれません。

何はともあれ、八木さんに、そして『せかやり』に出逢えて本当に良かったと心の底から思っています。
陰ながら八木さんの活動を応援していきます。

自己理解を伝えたくてつい熱く長々と書いてしまいましたが、最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございました!

改めて書籍の紹介です。

中田敦彦のYou Tube大学でも紹介されています。
※実は八木さんのYou Tubeチャンネルの生配信の時に『せかやり』がもっと多くの人の手に渡るようにするにはどうすればいいか?という議題が上がりました。
その時に私は「中田敦彦のYou Tube大学に紹介されること」とコメントしたのですが、その後本当に紹介されていて内心嬉しさとニヤニヤを感じてしまいました(笑)

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