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ハゲ小説#12 潜現からの顕現 02

【潜現】具体的な姿をとって立つ者により、目には見えない事柄へ現すこと

【顕現】抽象的で目には見えない事柄が、目の前に具体的な姿をとって立ち現れること

ハゲ小説#12 潜現からの顕現 01
潜現から顕現へ。それは一人では成しえない。あなたがいなければ。
いや、誰ひとりとして欠けてはならない。在ってくれて、ありがとう。

生まれてきてよかったな。体験できてよかったな。決して長くはないひとつの人生の中で、そう思える瞬間がいくつあるだろう。その瞬間が多ければ多いほど、”しあわせ”と癒えるのかもしれない。選ぶならば、その瞬間を。

「あぁ、ここに立つための”すべて”だったのか・・・・・」

先日、あるイベントが身に起こり、瞳から水が溢れた。それはまだ青きものなのかもしれないが、その時に感じたものを、今は”愛”と表現しておきたい。毛が抜け落ちた時に流した水とは、明らかに”水質”が違っていた。

浄化すべきものと浄化してはならぬもの。どちらも選べるとすれば、あなたは何を残すだろう。愛だろうか?罪だろうか?それとも財に拘るだろうか?いつまでも残り続けるもの。それは愛のみと知っていても?


「議長、次の奇跡は?」

「いや、もう奇跡じゃない」

「シフトしたと?」

「ごく僅かな者だけな。だが慌てることはない。”できるだけ多く”が望みだろう?大丈夫、まだ始まったばかり。それに仲間もつながり始めた」

「仲間とは?ハゲ評議会以外のですか?」

「ああ、お前らにできる事は限られる。こちらも同じく限られてはいるが、こちらでなければできない事がある」

「成る程、わかりました。エネルギーの取扱いはいかがですか?」

「仲間のお陰で、少しコツは掴んだ。だがどうやら、おれはまだ送りの感覚だけのようだな」

「グランドマスターの配慮でしょうね。今すべての感覚を思い出すと、きっとその肉体が耐えきれません。議長の場合、見える範囲が広すぎるが故にまだその大脳が理解しきれず、最悪は命を落としますから」

「だろうな。このシフトの結末が見えてるだけに、尚更そう思う。次の始まりも見えちゃったしな。今でさえ、両手と小脳にビリビリきてる」

「とにかく今はその”愛の光”だけを伝え続けてください」

「分かってる。まだ顕現させるべきものが多くあることも。今はできることをやるのみ。タイミングはグランドマスターに任せる」

「議長、他にもお仲間の方が増える予定は?」

「・・・このシフトに敵も味方もない。ここには”仲間の選定”も”間寛平”も”あなた最低”もない。少なくともおれの心の中では、ここにいる全てが仲間だ。今はそこに向かって、ただ”愛”と”癒し”を送るだけ」

「”あなた最低”っていうセリフ.....。以前、奥様から聞いたような」

「ほっとけ!!」

神も仏もいない。いるのは、あなたの心の中。

その心の中に在る神の”創造力”は世界を創造する。
神が「龍」をも創るだろう。神が「愛」をも送るだろう。

この世界は、ひとりひとりのイメージが現象として顕れる。
そのイメージ。願うはあなたの愛すべき人たちのために。



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ハゲ小説#12
潜現からの顕現 02 完

気が向いたら続く。


愛ゆえに愛が愛に愛という光を・・。 あなたにいつも拈華微笑💖