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消えゆく友達。

GW初日。


とてつもなくやることがなかったので(あるけど)、思い付きで城崎温泉へふらふら1人で行ってまいりました。

母親によると物覚えがつく前に行ったことはあったらしいですが、実際ほぼ初めての体験でした。

「THE温泉街」みたいなのをイメージして行ってみると、まさしく予想通りの温泉街で大満足。

古びた旅館が立ち並び、昭和後期のようなゲームセンター(遊技場)など、心が躍るような建物がたくさん。日帰りで来るような場所ではなかった。
「有馬温泉」の規模かな?と勝手に思っていたので、城崎はその1.5倍は広くて、結局すべて回り切れずに帰宅という形になりました。

いや、また来ることを見越して「あえて回らなかった」が正解かもしれません。

私は古びた旅館が大好きで、ホテルとはまた違った趣でとても心が洗われます。

私はこういう旅館の一室にある「和室の横にある木の床のちょこんとしたスペース」が死ぬほど好きでして、よく寝静まった友達を横目に、部屋を真っ暗にして、窓の外の町の明かりを頼りに起きてる友人とタバコを吸いながら深夜までいろいろ話したものです。

これからの人生、結婚観、就職活動、卒業論文───

まるで昨日のことのように思い出されます。

そして、夜が明けだすと同時に就寝、朝食までの少しの時間を体力の回復にあてようと考えていると、朝風呂組が起床し、巻き込まれるのでした。

大学時代のゼミ旅行の深夜の一幕

次に来るときは、友達たちか彼女と来たいものである・・・
大学時代のように楽しく夜を過ごしたいと思う。



───と、ここで筆を置きたかったんですが、

ふと考える。
「・・・誰を誘おう。よく考えたら、誘える友達なんかいるのだろうか?気軽に誘える友達、誰がいるのだろう?」と。

大学を出てからの友好関係を振り返ると、同じ職場の人は「同僚」か「先輩・後輩」とかの括りが大きくなってしまい、「友達」なんてできるのだろうか?と思う。

私の職業柄、新卒入社一斉の「同期」という者は存在しない。いるのは、先輩か後輩か。

実は、大学卒業以降には「友達」なんて出来たことないのではないだろうか。

・・・では、そんな温泉に気軽に誘えるような友達もいないくらい、私はそれまでそんなに友達が少なかった(いなかった)のか?

高校時代は、常に6人の仲間でゴチャゴチャやっていた。
バスケ部、バレー部、サッカー部、帰宅部(私)、ソフトボール部と、結構様々な分野のメンバーで構成されたオールスターのようなメンバーだったな…。
高3の頃、体育のバレーのサーブの試験、私が運動音痴で1本も決めずにいると、バレー部のやつが「日曜日みんなで公園で練習しようぜ」と誘ってくれたこともあるし(もちろんそれは名目上で、ラウンドワン千日前店へすぐへ繰り出すのであった)、それなりにいい奴らだった(こいつはのちに車のディーラーへ就職となり、合計2台こいつから車を購入する関係となる。事故った時の保険対応も、お世話になったな。)。

滋賀への卒業旅行も基本こいつらだった。

みんな大学進学先が違った。でも、大学時代はよく遊んでいた。
しかし、今では全員何をしているのか、詳しくは知らない。

1/3が関東地方へ行き、のこりは関西へ残っていることと、ほとんどが結婚して家庭を築いていることは知っている。
関東地方へ遊びに行ったとき、関東組数人と5年ぶりくらいに再会して神田で酒を飲んだこともあったが、これもコロナ前のことである。
「オールでカラオケをしよう」というと、「嫁が・・・」や「子供が・・・」となって、一人さみしく東京探検を兼ねて深夜に御茶ノ水までふらふら歩いてホテルまで帰った覚えがある。

では、大学時代の友達はどうか。

友達0で始まった大学生活。
ぼっち飯が嫌で入学して間もないころに頑張って話しかけた人らは、夏休み頃になると自然とフェードアウトしていった。

大学1年の間は、一貫校出身特有の悪癖をこじらせ、「大学の友達はノリが悪く全然面白くないし、気を使うからダルイ」として、もっぱら上の高校時代の友達と遊んでいた。

風向きが変わるのは、2年以降。

「基礎ゼミ」と「サークル」という2つのコミュニティーに属することで、それぞれの友人関係と、先輩・後輩関係を築くことになる。

この頃は真面目に大学生活をやっていた。

ゼミ旅行やサークル旅行は楽しかったが、このメンバーとも今や疎遠である。サークルの友人や後輩は、大学卒業後も数年間は飲み会などをしていたが、やはり各々の家庭などの理由で回数が減っていき、疎遠となった。

と考えると、ゼミの友人関係が一番マシかもしれない。

ゼミのグループLINEは今でも健在だが、1年に3~4回動けばいい方である。
しかも、動くときはたいてい身の上の変化を報告するときで、そのほとんどが「結婚しました」「●●へ赴任しました」という具合である。

今や、8人のゼミの友達のうち、5人が所帯を持ち、家庭を築いている。

ゼミの女友達からは「残る3人でドンケツは誰かな~?おまえが一番最後やな、お前くらいやぞ若い彼女ほしいって騒いでるやつ。ていうか、お前大学時代から結婚願望無いやろ。お前ドンケツで決まりやわ」と、言われる始末。
あたってるし、目くじら立てて怒るもんでもないけど、結婚式の祝儀だけを払い続ける立場はイヤだなぁ、と日々思っている。

そんなこいつらにグループLINEで「今度●●ん家でスマブラ大会しようや」と半ば冗談で言ってみても「何言ってんねんお前。」となる。

どうやら、いまだモラトリアムなのは私だけのような。



長々だらだら思いのたけをぶつけてきたけども、

つまり

大学を卒業して就職すれば、よほど意識していない限りかつての友好関係は疎遠となるということ。

若き大学生諸君へこのアドバイスが届くといいなぁ。


ふらふら遊び暮らしていると、君も将来「こう」なるよ。

(まあ私はこんな人生であっても、別に特に悔いてはいないけどな。)




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