Ⅴ.開業税理士・社員税理士が経営者として考えるべきこと

開業税理士・社員税理士が経営者として考えるべきことを整理してみました。

1.サービスの内容は

①あなたが提供したいサービスは何か? 

・記帳代行や申告書作成だけでも差別化できる
 ⇒事前のリマインド、節税の提案、決算内容の詳しい説明、親身な相談、短納期
・個人の確定申告をやるか、資産税専門とするか
・税理士資格にとらわれず、強み・チャンスのある方向にシフトしていく

②ターゲット(ペルソナ)は?

・法人顧客の売上規模、業種、業歴、地域
⇒売上高3,000万円まで、1億円まで、5億円まで、10億円まで、30億円まで
・従業員が何人か、社保加入か、経理担当者がいるか
・社長の年齢や性別、趣味、家族構成、事業をしている目的

2.税理士報酬は

①税理士報酬はどうやって決めるのか

・原価から算定する。あなたは時給いくら。仕入(勉強)時間を取り戻せるか。
・競争価格から算定する。他社はいくらで。相場はあるか。先輩税理士に聞こう!
・成功報酬や、責任の度合いも判断材料に(税理士職業賠償責任保険に加入すべき)
・そもそも価格表は用意できているか。
⇒安ければいいのではなく、価格に納得感があることに価値がある。

②原価をどうやってさげるか(原価時間)

・お客さんへの付加価値を下げずに、作業時間をどうやって減らすか。
⇒法人顧問で年何回訪問するか、WEB会議やメール・チャットで済むか。
・生産性の向上への取り組み(IT活用、分業・外注活用・従業員教育・ミス防止策)
・支部活動や青税活動に係る時間をどうとらえるか

③その他

税理士協同組合の報酬自動支払制度
・支払いサイトは/報酬の回収のコツ・催促

3.プロモーション

①新規顧問先獲得

・士業の仕事は信用商売。基本は紹介から
・支部からの紹介
・既存顧客からの紹介(1件目は無理だけど)
・小/中/高/大学の同級生先輩(同世代の税理士を望んでいる)からの紹介
・金融機関(銀行・証券・保険・リース会社)からの紹介
・税理士紹介会社からの紹介
・他士業(弁護士・司法書士・行政書士・社労士)からの紹介
・ではどうやって紹介を受けやすくするか
・「お客様を紹介してください」の一言(税理士は忙しいと思っている)
・セミナー講師をして認知度をアップさせる。
・名刺やちらしを工夫する。
・ホームページ(SEO対策がいるか)、SNS(Instagram、Facebook、Twitter、Note)
・肩書、ショルダーネーム、出版、雑誌記事
・ネット広告(google広告他)、ネット以外(郵便局、新聞、役所、雑誌、看板、電柱)
・既存事務所からののれん分けの期待、廃業税理士からの引継ぎ&譲り受け

②既存顧問先客単価アップ

・値上げのタイミング(値下げのタイミング) 
・売上や取引数・社員数など会社規模により報酬をあげられる仕組みがあるか

4.事務所設置場所

 ・自宅開業/シェアオフィス/オフィス賃貸
 ・支部はどこになるのか。

5.ソフトウェア

・会計専門 :弥生会計・マネーフォワード・freee・勘定奉行・PCA その他
・専用機発 :TKC・JDL・MJS・ICS その他
・税務専門 :達人・魔法陣 その他
・ソフトの営業担当者とは仲良くしておく(操作で困ったとき、業界の情報、顧客紹介)
・クラウドアプリの活用(Google G Suite、Dropbox、Chatwork、Slack、Teamviewer)
・WEB会議の活用(Skype、Zoom、Whereby)

6.資金

・自己資金はいくら必要か
・政策公庫と制度融資はどっちも借りておこう
・設備資金と運転資金の違いは抑えておこう

7.人の採用

・募集はどこで(ハローワーク、Indeed、TACプロフェッションバンク、大原キャリアナビ、マイナビ)
・どのような処遇を提供するか⇒給与だけではない。

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