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映像研には手を出すな!は空想シーンがシンプルに表現されていて凄いという感想

大童澄瞳「映像研には手を出すな!」の漫画を読みました。読んだのは1巻と5巻です。1巻は芝浜高校という所に入学してきた女子3人が、映像研という部活を作るために、アニメを作ったりと奔走する話です。とても面白いと思ったので、感想や、漫画の構成について、書きました。


感想

3人が絵やアニメを描いたりして想像したことが、なんの説明もなしに、動く絵の出来事としてコマ間に入って来るところが、特に面白いです!他には、シーンごとの空間の全体像とそのディテールを把握して行くのが楽しいです。キャラが何かをしているのを見て行くのが楽しいです。これらと一緒に独特なテンポの会話を読んでいくのが楽しいです。こういうのは結構細かなところもあるのですが隅々まで全部読みたいと思いました。時々挟まる乗り物や地図などの設定画も、手書きの説明も全部読みたいと思いました。


構成について

色々な沢山のことが起こっているのに、構成はとてもシンプルな印象です。キャラと会話と背景に分けて考えてみました。

キャラ

均一な感じがする。シルエットで動く。一定の抽象度で描かれている、表情も。アングル自由。

会話

独特なテンポがあり笑いがある。そのために説明のセリフなんかもサラリと読めてしまう。

背景

全体像と色々なディテール同士の組み合わせ。ディテールがもりもり描かれるところがある。色んな形の建物の組み合わせ。アングル自由。

その組合せ

これらの要素は、それぞれシンプルなのに、動きとして、ひとつひとつ凄くよく出来ていると思います。これらがどう組み合わされて使われているのか考えました。

キャラとセリフ

何をやっているのか、どういう受け答えをするのかで、女子3人の立場がよくわかります。とてもいい3人組です。


キャラと背景

キャラクターを軸にして、色んな背景の中に入っていくところがエモいです。セリフを読まなくてもそんなところが1つのシーンだと分かったり、キャラが何かをしているのかがわかります。また、背景だけのコマと、キャラのバックの背景の数コマで全体像を想像できます。

背景とキャラと会話

女子3人が想像したことがなんの説明もなく絵の動きとして展開されるところは、この3つが合わさっていると思います。会話が絵を動かす呪文のようです。キャラは現実と想像を繋ぐ軸になっているように思います。それによって、動く背景が漫画内の現実の様に感じられます。ですが、それらの扱いによって想像のシーンだと理解できます。それは背景の絵が現実には起こらないことだったり、会話に説明があったりです。それはシンプルな背景とキャラとセリフによって表されていると思います。凄い手腕です。面白かったです。

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