亜鉛は本当に薄毛に効果があるのか_

亜鉛でハゲる?それとも髪の毛が増える?亜鉛と薄毛は驚くほど無関係

薄毛に効果的と言われる栄養素の代表格である亜鉛。

ところが亜鉛を摂り過ぎるとハゲるという意見もあります。

亜鉛と薄毛(AGA)の間には何の関係もないことについて解説していきます。


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亜鉛は薄毛に効果があるのか?

薄毛(AGA)の原因は、ジヒドロテストステロン(DHT)という脱毛ホルモンです。

ジヒドロテストステロンは、男性ホルモンのテストステロンが「5α-リアクターゼ」と呼ばれる還元酵素と結びつくことによって生成されます。

参照:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

亜鉛は薄毛対策に効果的だと主張するサイトでは、「亜鉛はジヒドロテストステロンを作る原因となる5α-リアクターゼを減少させる」という説を根拠にあげています。

ただ、この説を提唱されているのは「藤田紘一郎」という寄生虫学が専門の医学博士です。そう、薄毛治療とは全く関係のない学者が主張する説なんです。

ちなみにこの方、「プロポリスでガンが消滅するという健康食品の効能に関する原稿を作成した」として薬事法違反で書類送検(不起訴)されています。

失礼ですが、うさんくさい人物ですよ。

「GoogleScoLar」で調べてみても、亜鉛と5α-リアクターゼを結びつける論文は出てきませんでした。

「亜鉛の摂取で5α-リアクターゼが減少する」という説の信憑性は低いと考えたほうがいいと思います。

医師にも専門外の分野に関しては、適当なことを言っている人はたくさんいます。インターネット上の薄毛情報は本当に闇が深いです。


亜鉛が欠乏してハゲる可能性はゼロに近い

亜鉛はタンパク質の合成に関わる人体には欠かせない栄養素です。

確かに亜鉛欠乏の状態になると、男性型脱毛症とは別の原因で薄毛になる可能性はあります。

しかし、「成人男性の亜鉛の摂取量は足りている」というデータがあります。

「毎日、3食カップラーメンしか食べない」など、極端な食生活をしている人でないかぎり亜鉛欠乏の状態に陥ることはまずないでしょう。

普通の食生活をしている分には、髪の毛を作るための栄養素が不足することはありません。

適切な例ではないかもしれませんが、餓死寸前のアフリカの子供がハゲているかというと、ハゲていないですよね。

栄養が不足してハゲると言うことはまずありません。


亜鉛を摂取すると逆にハゲる?

「亜鉛濃度が高い男性はテストステロン値が高い」というデータがあるそうです。

亜鉛は牡蠣や豚肉に多く含まれるが、韓国の検討では毛髪の亜鉛の濃度が高い男性のテストステロンは高値であり、亜鉛の摂取がテストステロン維持に重要であるとしている。
参照:日本Men's Health医学会

脱毛ホルモン・ジヒドロテストステロンは、男性ホルモン・テストステロンが変化したものです。

理屈の上では、テストステロンの量が多いと、ジヒドロテストステロンの量も多くなる可能性があります。

上記の理屈から「亜鉛を摂取し過ぎると薄毛が進行する」という主張をしているサイトもあります。

しかし、AGAの根本的な原因は「遺伝」です。

「薄毛遺伝子」を持っていない人は、どんなにテストステロンの量が増えてもフサフサのままです。

また、5αリアクターゼがテストステロンにどれだけ反応するかも遺伝によって決まります。

つまり、本当に亜鉛の影響でAGAがどれだけ進行したのかは正確に測定することはできません。

仮に亜鉛の摂取でテストステロン値が上昇したところで、AGAの進行に関しては誤差みたいな影響しか与えないと考えていいでしょう。

激辛カレーにタバスコを一振りしたところで辛さはあまり変わらないように、テストステロンの量が少し増えたところでAGAの進行が極端に進むことはありません。

同じ理由で筋トレをしてテストステロン値が上昇してもハゲませんよ。安心して下さい。


亜鉛は女性の薄毛改善にも効果がある?

実は女性の薄毛、女性型脱毛症のはっきりとした原因はまだ分かっていません。

しかし、亜鉛を摂取しても女性の薄毛が治らないことは確定的です。

少し前まで女性の薄毛の原因は「女性ホルモンの分泌低下により、男性ホルモンの働きが有意になること」だと考えられていました。

しかし、それだけでは病態が説明できないこともあり、原因の研究が続けられています。

男性ホルモンが原因ではありませんので、ノコギリヤシエキス配合のサプリを飲んでも女性の薄毛は改善しません。

そもそもノコギリヤシエキスは臨床試験の信憑性がイマイチなので、女性も男性もノコギリヤシサプリは買わないほうがいいと思います。

現在、女性型脱毛症の対処療法は「ミノキシジルが1%配合された発毛剤」を使用することが一般的です。

ミノキシジルという成分には髪の毛の成長スピードをアップさせる効果があります。

女性型脱毛症に関しては,1%,2%,および5%ミノキシジルを用いた 8 件のランダム化比較試験を解析した,1,242名の女性被験者を対象とした観察期間 24~32 週のシステマティック・レビューにおいて,ミノキシジルの有効性が明らかになった.
すなわち,ミノキシジル群では,プラセボ群に比べ,脱毛部 1 cm2内の毛髪数が平均で 13.18 本(95%信頼区間 10.92~15.44)と増加した.
参照:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

日本だと大正製薬の「リアップ リジェンヌ」が有名ですが、ミノシジルが1%配合されている商品なら全て同じ効果が期待できます。

ミノキシジルに「女性用」も「男性用」もありませんので、一番安い商品を買えばいいでしょう。

亜鉛サプリメントや育毛サプリメントで女性の薄毛が改善する可能性はまずありません。

女性の薄毛を改善したいのなら「ミノキシジルが1%配合された発毛剤」を検討して下さい。


結論:亜鉛と薄毛は関係ない!

亜鉛はハゲ予防はならないし、亜鉛でハゲることもありません。

栄養と薄毛(AGA)は関係ありません!

何か特定の栄養素を摂ることで薄毛は予防できませんし、何か特定の栄養素を摂り過ぎてもハゲません。

サプリメントの飲み合わせでハゲることもありません。

亜鉛の吸収が多少阻害されたところでハゲることはないからです。

いわゆる貧困国で毎日食うや食わずの生活をしている人達がみんなハゲていますか?ハゲていませんよね。

亜鉛で若ハゲは治りませんし、ストレスと薄毛は関係ありません。

ストレスとヘアサイクルは関係ありません。薄毛(AGA)になるかは遺伝で決まるからです。

どんなにストレスと無縁の生活をしていても、ハゲる人はハゲるのです。

亜鉛で髪の毛は太くなりません。

髪の毛の太さは毛根の太さによって決まり、毛根の太さは遺伝で生まれる前の胎児の段階で決定します。

男性ホルモンと髪の毛の太さは関係ありません。

亜鉛で髪の成長スピードは変わりません。

日本で暮らしていて亜鉛が欠乏するようなことはほぼあり得ません。

つまり、亜鉛不足で髪の毛の成長スピードが遅くなっていることもほぼあり得ません

「亜鉛サプリを摂取して髪の毛の成長スピードが上がった」という口コミは「嘘」か「気のせい」の可能性が高いです。

亜鉛で髪の毛が硬くなることも、柔らかくなることもありません。

「髪の毛の堅さ(柔らかさ)=髪の毛の太さ(細さ)=毛根の太さ」です。毛根の太さは遺伝によって決まりますので、亜鉛はいっさい関係ありません。

育毛サプリを飲んでも絶対に薄毛は改善しません!

栄養が原因で薄毛になったり、薄毛が改善することはありません。

薄毛を治すためにサプリメントを飲むのはお金の無駄です。

こちらの記事で「月々300円+α」で育毛に成功した体験談を紹介しています。ぜひ、あわせてお読み下さい。



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