統合失調症でも楽しく生きられるVol22

「科学的に幸せになれる悩磨き」 岩崎一郎

前向きな気持ちが人生を変える

私たち人間の脳は、「前向きになること・前向きであること」が苦手です。自分にとって良くないものをキャッチしたり、物事を悪く捉えようとしたりする「ネガティブバイアス」が備わっているためです。

だから、ネガティブバイアスの特性を知り、前向きになる悩の回路を普段から鍛えておくことが必要です。無理にでもポジティブでいようとしないと、ポジティブになれないのです。

何か良いことがあったら前向きになるのではなく、普段から気持ちを前向きにすることで、脳が磨かれます。それがポジティブの連鎖を引き起こします。


自然に前向きになる秘訣

その1

過酷な状況でも、どこかに光を見出して前向きになった方が、脳機能は高まり、困難を乗り越える知恵や工夫が湧きやすくなります。

過去の成功体験を思い出して、「自己受容感」を高めると、脳機能が高まります。

また、気持ちが前向きになると、視野が広がり、気づきが高まります。

自然に前向きになる秘訣のその1は、「過去の経験で気持ちが前向きになった時のことを思い出す」です。

その2

ポジティブな感情は、学習効果や収入、また仕事のパフォーマンスを高めます。
悦び、希望、ほこりなどのポジティブな感情を感じてみましょう。

自然に前向きになる秘訣その2は、「喜び、希望、ほこりなどを感じてみよう」です。

その3

ポジティブな言葉を投げかけられた場合には、脳のアクセルが活動し、脳全体が活性化します。反対にネガティブな言葉がけを続けると、脳のブレーキが強く活性化し始めて、気持ちが後ろ向きになってしまうのです。

自然に前向きになる秘訣その3は「自然と前向きになる、ポジティブな言葉がけをする」です。

その4

とにかく楽しむこと、それも前向きになる方法です。

「楽しんでやろう」と「楽(らく)してやろう」とは違います。

「楽しむ」とは、気持ちが前向きで、一生懸命に集中している状態です。

自然に前向きになる秘訣その4は、「とにかく楽しむ」です。

その5

「笑う」「笑顔になる」というのも、ポジティブになる一つの方法です。

嬉しい事や楽しいことがあるから笑うのではなく、まずは顔だけでも笑っていると気持ちが前向きになり、嬉しい事や楽しいことが起こります。

自然に前向きになる秘訣その5は、「笑顔になる」です。

その6

言葉を発するときに活動する脳の部位であるブローカー言語野(運動性言語中枢)を鍛えることも、ポジティブになる方法の一つです。

特にブローカー言語野が鍛えられるのは、まだ誰かとの会話が始まっていない時に、「こんにちは」「ありがとう」と自分から第一声を発する時です。

自然に前向きになる秘訣その6は、「自分から元気に挨拶をして、ブローカー言語野を鍛える」です。

その7

人の脳は、たとえわずかであっても、あるいは本当に些細なことでも、「できたこと・できていること」に目を向ける方が前向きになります。

「何かをやろう」「何かを続けよう」というとき、未来に向かうエネルギーを起こすには、小さく些細なことだとしても、ポジティブなことに意識を向けることが大切なのです。

自然に前向きになる秘訣その7は「小さくても、できたことに目を向ける」です。

その8

一般的には、「やる気があるから→できるようになる」と考えられていますが、脳科学的には実は逆で、人は「できるようになる→やる気になる」なのです。

ネガティブなフィードバックばかりが続くと、「やる気」はう減少して
いきます。

何か新しいことを始める時には、できるだけ早い段階に、小さくてもいいので、「良い点」「できている点」「成長している点」を探して、ポジティブなフィードバックをたくさんすることが「やる気」を高め、維持することになるのです。

自然に前向きになる秘訣その8は、「できる→やる気を実践する」です。

その9

人は誰でも、壁にぶつかったり、失敗してしまったりします。そんな時に成長サイクルをまわすには、どうしたらいいのでしょう?そんな時こそ、「成果」よりも「成長」に目を向けることが大切です。それが気持ちを前向きにして、「成長サイクル」を回すエネルギーを作り出すのです。

失敗した時、うまくいかなかった時こそ、成長サイクルをたくさん回す必要があります。そのためには普段から、「成長」に目を向けておくことが大切なのです。

自然に前向きになる秘訣その9は、「小さくても『成長』に目を向ける」です。

その10

ポジティブな感情は大切ですが、ネガティブな感情にも大切な役割があります。それぞれの感情が脳に与える影響を見てみましょう。

ポジティブな感情の場合
・パフォーマンスを高める
・ストレスを下げる
・幸福感を高める
・意識や視野を広げて、長期展望を見やすくする

ネガティブな感情の場合
・狭い視野の中で、課題を見つけやすくする
・混乱している状態を教えてくれる
・「利他の心」を少なくして、直近の課題にフォーカスする
・危険に対処する

このように、ネガティブな感情にも意味があるのです。わざとポジティブに振る舞うのが、もっともよくないのです。自分の感情を抑えつけるのはストレスとなり、心や身体に悪い影響を与えるからです。

そして、感情は自分で選べるのです。

自然に前向きになる秘訣その10は。「ネガティブな感情にも意味がある。そして、感情は自分で選べる」です。


前向きになろう

以上の前向きになる秘訣を実践して、前向きになりたいと思います。

と言っても、今の私は、普段から割と前向きです。このブログを書いたり、友達と会ったり、カウンセリングを受けたり、自分が「楽しい」と思えることをしているからです。

統合失調症の病状がひどかった時は、全然前向きではありませんでした。病気が原因で離婚してからも、過去のことばかり考えて、「あの時にああしておけば良かった」と、悔いてばかりいました。過去は変えられないのにです。

「7つの習慣」のインサイド・アウトと関心の輪と影響の輪は、前向きになるためにも大切なのだなあと思いました。自分の外側を責めたり、変えようとするのではなく、自分の内側から変わる。自分の力の及ばないところ(関心の輪)ではなく、自分の力の及ぶところ(影響の輪)に力を注ぐ。そうやって、より前向きになれるように努力していきたいです。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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