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【season1①】梨×闇『つねにすでに』【振り返り】
・今回は、2024年4月から突然に始まった『つねにすでに(Always-Already)』というサイトについて語ります。
ホラー作家の梨さんと、株式会社 闇さんの共同制作の完全新作です。
・どういった内容かというと、“アルファベット順に、A〜Zの頭文字を使った単語をモチーフにした怪談を載せていく“……というスタイルのサイト。
更新も頻繁で、月・水・金と週に3度も新鮮な怪談に触れられる……!ということで生活に張りが出たんですが。
おしらせ
— 梨.psd (@pear0001sub) April 22, 2024
株式会社闇さんと共同で、
完全新作「つねにすでに(Always-Already)」を制作しました
「Archive / ゆっくり怪談」は、
某動画サイトの怪談朗読に関するお話です
もっちりしたお肌のあの人や、
淑女みたいな口調のあの人、
覚えている方はどれ位いるんでしょうかhttps://t.co/7Epc28iAKs https://t.co/ksme8wQwOC pic.twitter.com/Fn7cxuW3uT
で す が。
今、更新がストップ……というか、今まで載せられていたものが丸々消えちゃってる状況なんですよね🥲(※5/15にseason2の更新スタート。
消えてた部分の再アップロードもされました!)
知ってる人は知ってるだろうけど、知らない人へ向けて経緯をまとめときます。
◇これまでの更新
4/22「Archive / ゆっくり怪談」
4/24「Blog/ 謎の手稿」
4/26「Channeling/ 呪いの電話番号」
4/29「Diagram/ 或る心霊写真」
5/1 「Experiments/ 幽霊を見る実験」
5/3 「Found/ 特定しました」
5/6 「Guru/グル」
5/8 「Heuristics / 抜け落ちた参照項目」
A.B.C……と順番に規則正しく更新されていたので、このままZまで続くもんだと思ってましたよ。
まさか消されるとは夢にも思ってなかったよね!404!😭
◇更新ストップまでの経緯
・4/22『つねにすでに(Always-Already)』スタート。週3で更新。
・5/8 昼間。
梨さんから、これまでの更新作品を見ることを促すような意味深なXへの投稿。
・5/8 夜。
「Heuristics / 抜け落ちた参照項目」を公開……とともにA〜Gの公開停止。
本サイトに掲載していた複数の怪談は、一時的に公開を停止しています。
再アップロードの準備が完了するまで、暫くお待ちください。
・その直後、梨さんから season1が終わったという旨が投稿される。
『つねにすでに』の公式アカウントが消える。
Always-Already
— 梨.psd (@pear0001sub) May 8, 2024
season 1 "AlepH" fin.https://t.co/QtZSeOgY4p https://t.co/lp9jc7lonI pic.twitter.com/QHeIrZVIEn
↓
以下からは、内容に関するネタバレを含みますのでご注意。
どの怪談も、どうせなら初見で体験してもらえたほうが楽しめると思うので……
以下は再アップロード後に読んでもらっても問題ない内容なので……
未読の方は、再アップロード版を読んでから、以下の記事を読むことを推奨します。
↓
↓
↓
ネタバレしますよー!
◇どういうことなのか考えてみた
・思い返してみると、『つねにすでに』の作品タイトルのページに最初から「1」と書かれていたんですよね……
![](https://assets.st-note.com/img/1715481910134-SSOeiyQHRQ.jpg?width=800)
私は能天気にも「A〜Z」が1周ではなく何周もするのかな〜ワクワク☺️なんて考えてた(笑)
今回、season1が終了したとのことなので、「A〜Z」を何章かに分ける構成なんでしょう。
・あと重要そうなのが「Guru/グル」で示されたネットプリントでの印刷について。
新作のおしらせhttps://t.co/W8KVa31d9t
— 梨.psd (@pear0001sub) May 6, 2024
「Guru / グル」を公開しました
こちらが全文です pic.twitter.com/7LXXVZZbQr
この文字列を、ローソンかファミマのネップリで入力すると、とある怪談話を印刷することができました。
(今もまだできるのかな……?)
フルカラー印刷推奨で5枚出てきたので300円でした。
・これ、どういう怪談だったのか説明が難しいんですけど……
「確かに存在したはずなのに、調べてみると自分の記憶にしか存在しないサイト」により認識があやふやになって恐怖する話、だと受け取りました。
・つまり、今回「A〜G」が消された意図は、“『つねにすでに』のサイトから怪談が消えたことで「存在していたはずの怪談が自分の記憶にしか存在しない」状況になる“という、この話者の追体験じみたことをさせるためなのかな?
・あともう一つ。
怪談の中では、“存在しないネットロアが別々の人物によって加筆修正される異様なさま“ が語られてまして。
ネット上の文章やサイトは簡単に改変されてしまったり、(今回のように)消えたりしてしまうが、「印刷された紙なら、確実に実物として、その時の内容のまま手元に残る」という意図をもって印刷させてるんじゃないかな。
これが後々、効いてきそうな予感😓
・ネップリの怪談を踏まえると、「A〜G」の怪談が再アップロードされたときには、前に読んだ内容とどこか違ってるんだろうな……という気がしてます。
◆怪談の概要思い出しメモ
再アップロード後だと、記憶が混ざって思い出せなくなりそうなので、今覚えてる内容を書き起こしておきます。
消される前に、個人的にメモを残してた部分もあるけど、全部細かいところまでは覚えてないので、ご了承ください。
◈「Archive / ゆっくり怪談」
・ニコニコ動画やYouTubeでよく見かける「ゆっくり動画」にまつわる怪談。
東方 Projectは知らなくても、「ゆっくりしていってね!」という台詞と、ゆっくり魔理沙&ゆっくり霊夢を知ってる人は多いのでは?
私もそのクチです😅
・怪談の文章と、それを “ゆっくり音声“ に起こしたものが掲載されており、「イヤホン推奨」で臨場感溢れる体験ができました😊
〈大まかな内容〉
「ゆっくり怪談」を聞くことを趣味にしていた話者は、「ゆくりときいていってください」で始まったマイナーな怪談動画を視聴していた。
その内容は「夜中にイヤホンでラジオ番組を聞いていたら、番組と関係ない音が聞こえてきた」というもの。
話者は、自身が視聴している動画にも、変な音が混じっていることに気付く。
そしてそれがイヤホンの向こうから聞こえてることにも。
話者がイヤホンを剥ぎ取ろうとしたその時。
今まで聞いていた音声が急に変わり「いいんですか?はずしたら聞こえちゃいますよ」と、イヤホンの内と外で同じ言葉が重ねられたそうだ。
また、その時には視聴していた動画の再生はとっくに終了していたという……
その日以降、イヤホンを外すふとした瞬間に、変な音を聞くようになった、という話。
・ちなみに「ゆくり」とは「思いがけないさま。 突然であるさま。 」を表すそうです。(「ゆっくり」は「のんびり」とかの意)
これ、「ゆっくり動画」に擬態した「ゆくり動画」だったみたい……
・「動画視聴中に変な音が聞こえる」ってシーンで、この掲載された「ゆっくり音声」にも変な声みたいのが混じって聞こえたんですよね……
私には「……アッ………アッ……」という男の人の声みたいに聞こえた😣
これ、推奨されてたイヤホンで聞いてた人はイヤホン外せなくなるよね(笑)
◈「Blog/ 謎の手稿」
・とあるキュレーションサイトをめぐる怪談。
あの類のサイトはイライラするけど、そのエミュレートがしっかりされた作品でした。
〈大まかな内容〉
話者がネット怪談を検索していたら、上位にたびたびヒットする、とあるキュレーションサイト。
それは、有名どころのネット怪談について、他のサイトからコピペを繰り返したような、薄っぺらい内容だったのだが……
何度か、そのサイトに遭遇するうちに話者はふと疑問に思うことがあった。
明らかに文体が他と違い、コピペされていることが丸わかりのこの文章は、どこから引っ張られてきたものなのか?
他では聞いたことがないような独自考察など、その文章をコピペして検索してみたもののヒットすることはなく、元の文章は見つけられずじまいであった。
そのうち、そのサイトの「コピペしただろう文章」の割合が大きくなっていることに気付いた話者。
そして最終的に例のサイトは、聞いたこともない、何について語っているかも理解できないような内容のコピペで埋め尽くされていた。
サイト主が読者から募集していた、怪談解説の調査依頼……これを通して、何者かに誘導された結果なのではないか、と想像する話者であった。
・このキュレーションサイトのページ画像が丸々、掲載されてたんですが……
最初の方は既視感と内容の薄っぺらさに苦笑。
最後はわけの分からなさに戦慄することになりました……
なんていうんだろう……夢で見るような荒唐無稽さ?
雨穴さんの動画にある実在しない不思議生物みがあるので、個人的には好きです☺️
・裏取りもせずコピペするだけの人間だと見抜かれて、変な内容のサイトに誘導され、まんまと……という話だと思われます。
◈「Channeling/ 呪いの電話番号」
・1回目に読んだときの違和感が、2回目に読み直すと「あー、あー、なるほどね」ってなるつくりのお話。
・アイコンがあって、2人の人物が交互に文章で会話している……Discordなのかな?
〈大まかな内容〉
「不気味な儀式の噂」について尋ねる人物 Aさん。
それに答える人物 Bさん。
この2人の会話で成り立っている。
その噂とは、「音声通話とチャットが出来るネット上の場所で『こっくりさん』じみた、怖い話が発生した」というものらしい。
噂話には2つパターンがあり、古い方の噂話では「こっくりさん」の逆……
「怪異に質問をされ、喚び出した者がそれに答える」という内容。
新しい方の噂話では、「怪異が喚び出した者の質問に答える」という、よくある従来の形式になっている。
・なんかBさんの言い回しが不自然だな〜、とか思って読み進めてたら、この会話自体がその「こっくりさんじみた儀式で喚び出した怪異との会話」だったというオチ……ゾッとしたわ😨
・怪異がAIのように、人間から「怖い話」「不気味な想像」などを吸収してたのは面白い発想だったな〜
場所も「学校の教室」から「Discordのトークルーム」に変わっていて、時代と共に怪異も変化していく感があって良い〜
◈「Diagram/ 或る心霊写真」
〈大まかな内容〉
何かのスライドを見せられてるような感じで、「テストを始めます」という文章が書かれた画像からスタート。
「どっちが心霊写真でしょう」という文と、2枚の写真が提示される。
その直後の画像には、該当部分に赤丸がつけられた「こたえ」が来る。
……のだが、本当に幽霊が写っているのかよくわからないものや、写真ですらない画像が混ざってくる。
最後に「テストを終わります」という文章の画像で終了する。
・「テストを始めます」「テストを終わります」の画像の四隅に赤い色があって、よーく見ると「こたえの赤丸」の一部だと気付くしくみ。
・黒塗り処理されてるのも気持ち悪いのよね……
最後の集合写真、全員赤丸付いたの「ワァーー!!」ってなったわ😵
◈「Experiments/ 幽霊を見る実験」
・SCPの実験記録みたいな雰囲気で好きです。
〈大まかな内容〉
実験の最終的な目標:
意図的に、かつ再現性のある形で、心霊体験を発生させること
①人間に「幽霊」の概念を理解させる
②それを恐怖の対象として紐付ける
③その対象となる感覚を意図的に拡げていく
具体的には、被験者を固定してヘッドホンで動画を視聴させ、無作為な間隔で不快な周波数の音と、痛覚刺激を与える。
そして、これが「幽霊」の影響を受けた音であると暗示をかける。
次に、上記の実験によって「霊感」が発現した被験者に様々な図像を見せ、どこに「幽霊」が見えるか筆記させる実験を行った。
3人の被験者は、それぞれが図像の上にガタガタした線を描き込んでいる。
初めはただ絵をなぞるような意味を為さない形だったものが、あるタイミングから明確な形を持った線に変化する。
実験は無期限停止となった。
・ホームレスの人を雇用……と言ってるが、非人道的な実験のための使い捨て要員なのが透けて見える報告書。
たぶん何人か亡くなってる。
これ「幽霊」に怯えてるというより、この実験者たちに与えられること全てに恐怖しちゃってるよね……疑心暗鬼。
拷問による恐怖じゃん……
・「霊感とは?」って感じの実験なんだけど、最終的に本当に「幽霊」を見出してしまったようで、実験は無期限停止。
3人の被験者たちがそれぞれ描いた線が合わさってひとつの顔になっていく様子はゾッとしたし、最後の「幽霊」?はどこから来たのか……
私は着物の女の人に見えた。
◈「Found/ 特定しました」
・昔、2ちゃんねるで話題になった謎解きスレを彷彿とさせる内容みたい。
〈大まかな内容〉
「ある場所に謎が隠されました
身銭切って賞金も用意したので、
発見したVIPPERに譲ることにする」
という文章でスレが立てられた。
スレ主はヒントとして画像をいくつか投下していくが、スレ民たちはこのゲームの目的やゴールが判然としないので戸惑いを隠せない。
そんな中、ちらほらと「九州」「熊本」「■■」などと地名を書き込む者が現れ……
本人に全く心当たりや知識はないのに、なぜかその単語が思い浮かんでしまうという人が続出。
異様な空気に包まれた末、スレ民の会話は無くなり、「つり」と何度も書き込まれて終了する。
・どういう原理かは知らないけど、熊本の宗教団体へ誘導されてる……?
スレ主はわかってやってるようだったね。
これ、ネットスラングの「釣り(=嘘で引っ掛けて笑いものにする)」じゃなくて、賞金をエサにして本当に「釣った」話なのかしら。
最後の画像の窓の向こうの人影って、スレから消えた人たちなのかな……😰
◈「Guru/グル」
ネップリで紙に印刷!
〈大まかな内容〉
ウィキのようなサイトを運営する語り手が見つけた、奇妙な書き込み。
調べてみると実在しないネットロアについての記事なのだが、その記事に加筆している人物が全て別人。
また、存在しないサイトのリンクを引っ張ってきたりもしていて不可解。
ここで、語り手自身も「自分の記憶の中では存在してると思っていたサイトが実在しない」ことに気づいて呆然としてしまう。
容易に書き換えられたり、消されてしまうネット上の文章では信用ならないので、こうして紙に印刷した文章として、今現在のことを記すことにした旨が読み取れる。
・己の記憶が間違っていたのなら、この鮮明な記憶は何だ!?ってなるし。
記憶が正しければ現実が改変されてるということなんですかね……
◈「Heuristics / 抜け落ちた参照項目」
これまで更新してきた怪談を一時的に公開停止するお知らせ。
再アップロードの予定あり。
▣season1 “AlepH“
↑梨さんのXの投稿にありましたけどseason1の名称ね。
aleph(アレフ)……“ヘブライ語アルファベットの1番目の文字“ らしいです。
ちゃんと “Aから始まってHで終わってる“ 単語なんですよー
すごいですよねぇ。
どんな意味合いで付けたのかしら……
✻✻✻✻✻
さて、ここまでseason1の内容を簡単にまとめてみました。
読者参加型のリアルタイム作品ということが判明しましたので、今後も目が離せませんね!!
season2が楽しみ!
まだまだ追いつけるコンテンツだと思うので、ぜひホラー好きのお友達に布教してください☺️✨✨✨
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