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短歌

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自作短歌です。
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#tanka

宝石パスタ

宝石パスタ

夕暮れの日差しが生み出す陰翳にとらわれあなたと世界になった

明るさと彩度を上げた写真からみえない色を目印にして

僕が見た あなたが見た 二匹の犬 つながっている二個のハイチュウ

ビジュという言葉を使える人間の溢れた街で栞をつくる

カーテンの隙から差した残り火が眠たい体を軋ませている

「まいどありがとうございますRA13」螺旋の文字がトイレでひかる

カレンダーの4枚目にいるちいかわがかわ

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車輪の再発明のために積み上げたひかりのかけらと言葉のレール

車輪の再発明のために積み上げたひかりのかけらと言葉のレール

指で編むあなたのための栞紐 人はいるけど静かな駅で 

抱擁を夢見るこどもははかなくて、はかないならば僕ではなくて

嘘をつく時によく耳を触りたい 君を騙したい 僕を騙したい

天然水 今日もあなたを憎まずにいられてよかったなんにもなかった

かまどに火 箱にしまえばそれまでの大事なものを使い続ける

かまどに火 たった一つの薪だから燃え尽きないよう祈りもくべた

ペンネンネンネンネンネネムのため

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短歌をつくる

短歌をつくる

僕は短歌が好きです。
きっかけは定かではないけれど、Twitterで流れてくる現代短歌の自由さ、31文字でこんなにも引き込まれるものを作れるのかと、じわじわ好きになりました。
それからいま、短歌を作って出すということの魅力についてもだんだんとわかってきた気がします。僕は本を読むことが好きだけど、長い文章を書くのはあまり得意ではないし、先達の天才が書いた文章に触れるたび、才能の世界だな、僕が書き続け

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