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【映画】ゆれるを見ての感想、ネタバレあり

東京で写真家として成功した弟の猛。山梨の田舎町で実家のガソリンスタンド店を継いだ兄の稔。
二人の兄弟が母の一周忌で再会し、幼なじみの智恵子と渓谷に出かける。そこで事件がおきてしまう。
二人の兄弟は絆を保てるのか。
Amazonプライムで見たこの作品面白かったので感想を3つに絞りまとめたいと思います。

①比較してしまう兄弟
東京で写真家として成功した弟の猛でしたが、田舎の実家で堅実に生きる兄の稔に少し嫉妬していました。
また兄は事件後留置所に収監されますが、そこで弟に激しい嫉妬心をぶつけるシーンがあります。
「なぜ俺とお前はこんなに違うんだ」と
兄弟や身近な親戚などで自分と相手を比較してしまうことはあるかと思います。
その小さな嫉妬心が大きくなり、人生を踏み外してしまう、そうなってはいけないなと思いました。

②田舎の村社会的なくらし
この映画の舞台は山梨県の田舎町です。なんとなく実家の田舎町の暮らしに似ているなと思いました。
親戚同士のつながりが強く、近所の人も顔馴染み。
兄弟の上下関係があり長男は実家と家業を継ぎ、家を守る。
そんな暮らしに兄の稔はストレスを感じていたかもしれません。
留置所内で稔が言ったセリフが印象的でした。
「どうせここから出ても、刑務所の暮らしと大差ないそんな日常さ」
だからこそ東京で自由に暮らしている猛がいっそう羨ましく思えたのかもしれません。

③ゆれるとは猛の心
この映画のタイトルゆれるは猛の心の動きなのかなと思いました。
裁判での猛の証言が決めてとなり、稔は刑務所に収監されます。10年という長い実刑判決でした。
これで兄弟の縁も切れたと思っていた猛でした。
ある日、猛はビデオカメラで撮られた古い映像を見ます。そこには事件が起きてしまった渓谷で兄弟と父と楽しそうに遊ぶ姿が記録されていました。
怖がる弟の手を引き橋を渡る兄。そんな二人の姿は紛れもなく血のつながった兄弟でした。
その映像を見て猛は自分がしてしまった事を後悔し、出所する兄に会いに行きます。兄弟の絆を戻そうと思ったのでしょう。猛の心の揺らぎが分かる印象的なラストシーンだったと思います。

・まとめ
いかがだったでしょうか、少し古い作品ですが今見ても普通に違和感なく見れると思います。
猛を演じるオダギリジョー稔を演じる香川照之さんの演技も魅力的だと思いました。



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