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アベノマスク追加8000万枚の裏事情

みなさん、こんにちわ。肌研究所ちゃんです。
今回は昨日日本政府より発表があった布マスク追加8000万枚配布についてその裏側を書いていこうと思います。

過去の記事はこちらから


そもそもアベノマスクはなぜ白い布マスクなのか

アベノマスク発注の話が伊藤忠商事や興和といった繊維製品を扱う商社に伝わったのは新型コロナウイルスが世界的に公になり始めた2020年2月末ごろ。政府より布マスク発注の話が来た時、各商社内でも”今更布マスクなんて着用する人がいるのか”という疑問が浮上したようですが、事態は一刻を争うとのことで各社承諾し生産を開始したそうです。

実はアベノマスクが古い形の布マスクであることに、この発注時期が大きく関係しています。

これまで市場に流通していた医療用の不織布マスク

新型コロナ流行後に日本市場でも急速に広がったかっこいいタイプの布マスク

実は日本はこのどちらのタイプも約80%以上を中国生産に依存してきたのです。

もうおわかりかと思いますが、
発注の話が出た2月末はウイルス発生元の武漢を始め中国国内で最もウイルス感染が拡大している時期、そんな時に他国である日本向けのマスクを生産している余裕など中国国内にはなかったのです!その時期、中国は自国内向けのマスク生産で精いっぱい!他国なんて知らない!!!状態だったわけです。
結果的にこの両主流マスクの生産地を中国内で確保できず、日本政府がとった苦肉の策が”一昔前の白い布マスクをASEAN諸国にて生産する”だったわけです、、、

初回配布アベノマスクの致命的な問題

ということで急ピッチで進められたアベノマスクの生産ですが、ベトナム、ミャンマーを主な生産地としてその数なんと約3億枚生産されています。でも急いで生産してた割に4月~5月にかけて全然マスク届かなかった、なんてことありませんでしたか?
実はここにも発注時の致命的な問題があったのです。

それが検品体制。

ベトナムやミャンマーといった衛生面が整っていないASEAN諸国で生産するにも関わらず、発注時に政府がA品やB品といった品質基準を定めず、さらには納品前の検品を必須項目としなかったのです。その結果、初回配布したマスクに汚れや虫が混入していることが発覚し、急遽日本国内にて全量検品作業を行ったせいで配布が遅れるというお粗末な事態に至りました。
参考までにミャンマーのアパレル工場の写真を貼付しておきます。これを見ると、口につけるマスクであればさすがに検品してほしいですよね、、、

そして急遽行うことになったこの国内検品の実施が、今回のアベノマスク追加8000万枚につながっています。

追加8000万枚の裏にあるのは

政府の指示漏れによって品質基準が定まっていなかったばかりに発生した国内検品。一般的に検品代を負担するのは納品者なので、今回のケースで言えば納品側の各商社が追加検品代を負担したことでしょう。
でもこれ、各商社からしたらたまったもんじゃないですよね。
だって”品質基準を後から設定されてその上で追加費用は払ってね”なんてあまりにも酷すぎます!
緊急事態ということで薄利で受注した会社に至ってはちゃんと納品したのに赤字だったとも聞いています。

さて、ここでようやく登場するのが今回の8000万枚の追加発注です。

追加発注したのは6月中旬とのことですから、初回マスクの納品が全て終わったことで検品代負担も含め各社と政府の間でお金についてなにかしらの交渉があったと考えるのが妥当です。

政府が出した結論は「政府は初回の検品代負担はしない。その代わり追加8000万枚の発注を行うからこの追加分から各社利益を得るように」というメッセージであり、各商社もこの条件をのんで追加受注したのでしょう。

最後に

すでにマスクは市場に出回っている中で国民から不要だと言われ続けているアベノマスクが追加供給される裏には必ず理由があります。
今回はその裏側について私の推測も交えて考察させていただきました。

普段は美容が趣味のただのOLなので、よかったら他の記事も見て行ってくださいね!!


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