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顔を触らないこと

さて、前回大切な約束は3つあるとお伝えしました。

覚えていますか?

①触らない

②小麦粉、乳製品摂らない

③化粧品の成分表示、アイテムは少なく

この3つですね(^^)/

今日は ①の触らない! についてお話しします。

美容鍼灸師として働いていると、ニキビのお悩みで来店されたお客様は、もうね、本当にね、気が付くと顔に手が触れています。

カウンセリング時に顔を触り

待合室で待ってる間

携帯をいじりながら顔を触り

髪を触り、また顔に触る。

ニキビのないお客様と比べると、顔を隠すような動作やその時の隠す手が顔に触れてしまっていることも多くあります。

分かります。隠したいですよね。

私はニキビを見られるのが本当に嫌で長らく家に引きこもっていたんですから、外に出て活動されている皆さんはそれだけで立派です。

ただ、この触るという行為は、ニキビをより悪化させてしまう原因となってしまいます。

皆さんは

「掻破(そうは)行動」

と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか?

かゆみやアトピーの治療のお話しのなかによく出てくる言葉ですが

「掻く(かく)」

「破る(やぶる)」

と言う漢字が使われているように、かゆい部分を掻いて、皮膚を傷つけてしまう行動のことを言います。

皮膚を傷つける行動なので、皮膚を何度も触ったり、刺激したり、ニキビをつぶしたりする行為も含まれます。

掻破行動をすることで皮膚に傷がついてしまうと、【IL-1α】と言う聞いたこともないたんぱく質が分泌されるのですが

これ、【IL-1α】 本当にやっかいな子です。

本来は皮膚が傷ついたり炎症が起きたときに、細胞の増殖を促進してバリア機能の修復を促すために必要なたんぱく質らしいんですけど

過剰に分泌されると

角化異常を引き起こす

→毛穴塞がる(毛漏斗の閉塞)

→面皰が形成される


と言うハットトリックを決めてきます。なんてことでしょう。

面皰(コメド)?

そうです。皆さんご存知、あの白い奴です。

そう!のちのち赤いでっかいニキビになるあの面皰なんです!!!!
恐ろしいこと山の如し、、、

この掻破行動ですが

やっかいなことに無自覚に習慣化している場合が非常に多いです。

(序盤で出てくる顔を無意識に触っちゃってるお客様もそうですね)

思い起こせば私も高校3年生のころ、勉強に追われながら右手でペンを動かし、左手で常に頬や顎を触っていました。

皆さんはこの記事を読みながら、顔を触ったりしていませんか?

イライラしたり、ストレスがかかった時に気晴らしのように顔を触ることが癖になると

ストレスがかかる→顔に触ってしまう

というサイクルを無限に繰り返すようになってしまいます。

嫌なことが続いてお風呂場にこもって鏡の前でニキビというニキビをいじくり倒していたあの日

あれは自分なりのストレス発散だったのだな~と今なら思います。

思います!が!BUT!

そうです!

触ることはあの面皰を作り出してしまう原因となるのです!!

どうりでつぶしたニキビの横に、次の日コメド(面皰)できるはずですよね。

あれ?昨日つぶしたのにな。とか思ってました。

ちなみに、【IL-1α】はチロシナーゼの活性を高める と言う研究結果もあるそうです。

チロシナーゼ?

はい、メラニンの産生に関わる酵素ですね。

そうです。

メラニンが関係しているので、しみの原因にもなるってことです。
とほほのほ。

この記事を読んで、お顔には触らないようにしよう!と思う人が1人でも2人でも増えてくれたら心から嬉しく思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!

それでは、また次回お会いしましょう(^^♪


※参考文献※ 

スキルアップ!ニキビ治療実践マニュアル

赤松 浩彦/編集 -- 全日本病院出版会 -- 2015.5 --

これでわかるニキビの治療とケア 安易に抗菌薬に頼っていませんか?

尾見 徳弥/著 -- 南江堂 -- 2008.5 --