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心臓の音に耳を傾けながら 輪っかになる白い煙を見ていた 今日を生き切ったのはたまたま そん…
繭かと思ったら小さな綿アメ 中から出てきたこんぺいとう 体温で溶けた甘い銀河の星くず やわ…
薄明かりのなか思考の澱が目立ち始め 上澄みだけをすくえばすくうほど 残された濃度は高くな…
変わらないことへの不安 変わることへの恐怖 変わらないことへの恐怖 変わることへの不安 変…
近所の公園にある桜はほとんど散った 小さな花びらがどれだけ舞ったのか 地面には花溜まりが…
ベッドのふちに腰掛けて 雨音を聞きながらうつらうつら このまま電気を消したら 雨音も聞こえ…
黒猫が少し先を横切って その目線からは高さの検討も 難しいであろうブロック塀を しなやかな跳躍で何事もなく 飛び越えて真っ暗闇になった 何度も見てきた光景なのに 日常に潜む野生に本能が呼応し 今夜だけは残香を探した
捨てられていた時間を拾った このままだと光は消えない 命の火は勢いを増し燃え盛る 止められ…
目的地があるわけでもなく 歩みを散らすから「散歩」 ぷらぷらしながらふと思う 「散歩がてら…
海が手のひらにすっぽり入るくらい 空が目のなかにまるっと入るくらい そんな小さな世界にひ…
色彩豊かに四方へと 己の生を当然のように 主張するストレリチア 憂鬱さのカケラもなく 周り…
眠れなくなる毒を思いきり吸い込んで 夜空に散らばった星を数えていたら 途中で分からなくなっ…
開いたままベンチに置いた モレスキンのポケットノート 春風のリズムに合わせて パサッパサッ…
薄灰色の砂の上 小指の爪にも満たない影 彷徨っているような蟻の歩み その真っ黒な体に降り注ぐ 容赦ない太陽の熱光線 陽だまりの心地好さか 灼熱の地獄にいる感覚か ほんの60秒だけ蟻になりたい 思考はいつも自分勝手