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猫くらし 猫と人との会話

自宅で仕事をしていると、猫たちが椅子の足元まで来て僕を見上げて、しきりに声をあげながら、なにかを話しかけてくることがよくある。だいたいが夕方なので「お腹が空いた」というサインなのだが、そうでないこともあるる。例えばトイレが汚いとか様々。猫と暮らしていると、次第に人間とのコミュニケーションがとれるようになってくることを知る。

例えば朝方僕の枕元に来ては耳元で短い同じ鳴き声をずっと続ける。あたかも「ごはん、ごはん」と言っているようだ。僕が起きて餌をやるまでこの鳴きは決してやめることはない。

また、夕食時など僕が食事を用意していると、部屋の中をそわそわしながら歩き回ることも多い。とくに魚料理などしていると、欲しくて欲しくて仕方ないようで「ちょっとちょうだい」「はやくちょうだい」というような鳴き方で催促をしてくる。しかし盗み食いなどすれば、僕に怒鳴られるのはわかっているので、決して勝手に盗み食いをするようなことはせず、部屋の中で僕から少し離れたところでそわそわうろうろしている。
で、猫たちにやる分を猫たちの皿によそい終わり、僕が「おいで」と声をかけるとたちまち大きな声で「にゃー」と返事をして、飛んでやってくる。あきらかに「おいで」という言葉を理解しているように思えてならない。ただ、食事でない時に「おいで」と言っても必ずしもくるとは限らないので、おそらくおいしそうな匂いと紐付けされたものなのかもしれないが。

また例えば僕が出かける際、猫の姿が見えないので「バジル、どこにいるの?」と言うと、例えばタンスの上などから「にゃー」(ここだよ)と必ず返事をする。

『猫なんてよんでもこないし』という映画があったが、すくなくともうちの猫たちは返事をきちんとできるし、呼ぶとたいがい来る。

猫にしろイヌにしろ、ある程度の人間の言語を理解していると考えたほうが納得いく部分も多い。彼らには言葉というものを発生させる器官が備わっていないだけで、仮に言葉を話せる器官があれば、間違いなく会話できると思う。まぁ、うるさいだけかもしれないが…。

しかし、その一方もし話ができたら、いずれ訪れる別れがさらに辛くなるだろう。だから、今のままのほうがよいのかもしれない。今でも十分会話ができているのだから。

愛してやまないうちの猫たち。バジルとディルへ。






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