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「ゴジラxコング 新たなる帝国」がPUI PUI モルカーで昭和ヤンキー漫画だった件(ネタバレ感想)

いや〜面白かった。
体感として、モンスター90%、人間10%で人間セリフほとんどない。4dxで観たので吹き替えバージョンだったけど、多分英語でも字幕見なくて大丈夫。
モンスターたちの、表情とボディーランゲージで理解できる!
もはや実質PUI PUI モルカー!

最初に地下世界に住むことになったコングの日常パートから始まるが、崖の洞窟でハンティングしながら一人ぼっちで生活する寂しさがわりとたっぷり描かれる。
遠くで仲間の雄叫び聞こえたと思って探しに行くけど、カエル(?)だった時のガッカリした時の顔が実に切ない。
虫歯痛くて地上まで行っちゃう時は、tiktokに流れてくる自分で病院に助け求めにくる動物シリーズかと思ったよ。

んで、かたやゴジラは気楽な地上生活。ローマのコロッセオ気に入って猫ベッド宜しく眠ったり。ゴジラ-1.0であんなに怖かったゴジラがかわいい。とりあえず、コロッセオ型猫ベッド、ダンボールかなんかで再現して売って欲しい。
うちの猫に使いたい。

話がそれた。
ゴジラが呑気に寝てる(いやエネルギー集めたり一応色々してるんだけど印象はそんな感じ)間に、コングは地下のより下層の世界で、地上の新略を企むスカーキングなる猿型の怪獣と対峙することになる。
スカーキングは大猿タイプの怪獣の王国築いてるわけだけど、コングは同じ大猿タイプが恋しいもんだから、敵対しながらも、生意気な小猿助けてみたり、一旦は敵にも情けかけてみたり。とはいえ、裏切られた時は容赦ない。
小猿のスーコに裏切られた時は、スーコをブンブン振り回して他の戦士猿をやっつけてた。ちょっと絵面は酷い。
けど、あれで生きてるスーコも大概丈夫。

一回スカーキングにギリギリまで追い詰められたコングが、人間と、他の勢力の助けを求めに行くとこも、もう都合良すぎて色々面白い。
腕、凍傷で怪我すれば、ちょうどいい感じのバンブルビーの腕みたいなのが地下世界に置きっぱになってたり、ちょうど怪獣医になったトラッパーいて、凍傷の薬もあったり。

極め付けは、なんでか怪獣の共闘が必要ってことを理解したコングがゴジラ迎えにいっちゃうとこ。
こっからはもう、脳内字幕の嵐だった。

だいたいこんな感じ。
コングとエジプトで再会するゴジラ。
前の対決を思い出し頭に血が登ってるゴジラ。
ゴジラ「ここで会ったが百年目〜!」
 コングに向かって走るゴジラ
コング「ちょちょ、ま、戦いにきたわけじゃ…」
ゴジラ「ごちゃごちゃうるせ〜!」
 唸る拳、光インフィニット光線!
コング「話聞けって!」
 応戦しながら光線を避けるコング!(それって避けられんのかい!)
 ピラミッド壊しながらやり合う二人。(とりあえず足元の人間のことは忘れよう)
 一旦はコングのクリーンヒットでノックアウトされるゴジラ
コング「ったく、しょうがねえなぁ」
 ゴジラのしっぽ掴んで、引きずって連れて行こうとするコングはもう昭和のヤンキー漫画の主人公にしか見えない。
 すぐに目覚めてまたプロレスやり始める二人(?)のもとに現れたのは我らがモスラ姉さん!
モスラ「ちょっと何やってるの、男子‼︎」
コング・ゴジラ「お嬢!」(動き止まる)
コング「や、だってコイツが話聞かねぇから」
モスラ「言い訳しない! そんな場合じゃないことわかってるでしょ! ゴジラもちゃんと聞く!」
ゴジラ「お、おう(しゅん)」
モスラ「一緒に地下に行くのよ。共に戦う時がきたわ」
ゴジラ「……しょうがねえ。一時急戦だ」
コング「おう!」
 地下世界に降りるコング、ゴジラ、モスラ
コング「いっくぜ〜!」
ゴジラ「ウォォォォ!」
 走り出す二人はもはや無敵だった!!!

みたいなね。

最後にコロッセオに寝に戻って行ったゴジラはかわいいけど、イタリアのみなさんは困惑。ゴジラの所業が、まるで最近TikTokで私が偏愛してるタスマニアの南ゾウアザラシのニールくんのようで愛おしい。

蛇足、日本の「ゴジラ-1.0」が、人間の知恵と団結力で脅威に打ち勝つ平成ハリウッド映画だったのに対し、ハリウッド「ゴジラ✖️コング」は日本の昭和怪獣プロレス映画だったのが面白かった。


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