スターシップトゥルーパーズはプロパガンダ映画である、そしてその目的とは?
この映画を見終わった後、何とも言えない高揚感を感じなかっただろうか?
何故高揚感があるのか?それは意図的にそう作られているプロパガンダ映画だから…
青春、恋愛、犠牲、間を挟むニュース番組やCMそして印象的な音楽も全てプロパガンダの為の要素なので自然と高揚感を得てしまう。ラストではいつの間にか登場人物がメインで放送に登場しているのもその為だと捉えると腑に落ちる。
他にも
権利=暴力で暴力を肯定(授業)
学校の廊下に軍人の写真
子供にも銃を触らせる(放送)
死刑を生中継(放送)
スパルタ過ぎる訓練(ナイフ)と刑罰(鞭打ち)
市民と一般民の格差(市民のみ投票権と出産権)
敵に捕まるより死の選択を美化
捕えたバグへの非人道的な扱い
など暴力を肯定的に見せる内容が多く見られる。
そもそもこの世界観は民主主義の崩壊を軍事政権でまとめ上げた背景だが、地球規模の連邦政府でありながら軍事国家なので、その維持と莫大な軍事費を捻出するには相応の対象が必要となる。レポーターが最初に侵略したのは人間と示唆しているし訓練のときの緑の的はよく見ると人間ではない。最初からその対象は人間以外に置かれていることがわかる。
その意図するところは、地球規模での国家が生まれても戦争をやめない人類を全編通じてプロパガンダ風に見せることで人間の愚かさをより皮肉に際立たせている、ある意味で実験的な映画とも言えるのではないだろうか…
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