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七月一六日、今日の一句
▼ 七月一六日 遠雷
遠雷や 香の煙の ゆらぐ程
年月不詳
雷は雲と雲あるいは雲と地上との間に発生する放電現象ですが、あの耳を劈くような轟音は、放電の瞬時に熱せられた空気が急激に膨張する衝撃波によるものです。雷光よりすこし遅れて到達した衝撃波を線香の煙のかすかなゆらぎを通して捉えた句です。自然現象のごく小さな変化、瞬時の動きを見逃さない科学者がそこにいます。
余談ですが、予備門時代の師は数学が得意で、将来は建築家になる夢を抱いていました。