五月八日、今日の一句
▼ 五月八日 蛍
蛍狩 われを小川に 落しけり
明治二四年(一八九一)
「ほう、ほう、ほうたるこい」。団扇なんぞもって蛍を捕まえる風習は、まさに初夏の風物詩です。しかし、夢中になってしまって小川に落っこちた、というドジでユーモラスな句です。俳句を初めて三年目、つまり帝大英文科の学生のころの作品ですが
藪陰に 涼んで蚊にぞ 喰われける
というのもあります。これもどことなくユーモアがあります。
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