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七月一九日、今日の一句
▼ 七月一九日 夕立
夕立や 犇めく市の 十万家
明治三十年(一八九七)
突然の猛烈な夕立に見舞われた町、そこで開かれていた市に集っていた人たちの慌てふためいている様子を活写しています。ここの「犇」という漢字はこの句に出会ってはじめて知りました。「牛」を三つ配置した字面が視覚的で動的。師はどこか高台からその全景をズームアウトしていることが、下五の「十万家」から想像できます。師匠(子規)はおそらく三重マルをつけたのではないでしょうか。