【好き!】うちの本棚紹介『ライ麦畑でつかまえて』

「ライ麦畑でつかまえて」(The Catcher in the Rye) J.D.Salinger

タイトルだけは聞いたことある!という人も多いのではないでしょうか。私のnoteを見て、読んでみようかなと思っていただけたら嬉しいです。ネタバレにならないように気を付けます!

この本の好きなところを1つ選ぶなら「読後の余韻」です。1時間くらいぼーっとしながらあれこれ考えたくなる感じ。それでいて、何も考えず物語の世界の中に突っ立って、ただ思い描いた風景を眺めていたくなる感じ。これがたまらなく好きです。世の中のあれこれに疲れて、いろいろ考えたくない、ぼーっとしたいという人におすすめです。それと私みたいに、余韻が残る作品が大好きな人は絶対読んでください。

本の主人公は、ホールデン・コールフィールドくん16歳。ホールデンは療養中。体調が悪くなる前に起きたことについて、彼が語り始めるところからお話が始まります。

ちなみにうちにあるのは、村上春樹訳の日本語版です。英語を日本語に訳すとき、登場人物の話し方に個性を出したりしますが、ホールデンくんの話し方はすごく好きです。彼のちょっと斜に構えた感じとか、世の中を達観しているというか1歩引いて見ている感じが、彼の魅力をうまく表現してるなぁと思います。そして読みやすいです。さすが村上春樹さんですよね!

さて、ホールデンくんにはフィービーちゃんという小さい妹がいます。私はこのフィービーちゃんとホールデンくんのやりとりがすごく好きです。物語的にも大事な部分かと思います。なんとも尊いシーンなんですよね。それまでにあった気が滅入るようなあれこれがあったホールデンくんだけど、フィービーちゃんとのやりとりの間だけは幸福な気持ちに浸ってくれて、私としてはその瞬間を切り取って永久保存したいような気分になります。

フィービーちゃんはどんなふうに成長するんだろうとか、2人はその後どういうやりとりをするようになるのかなぁとか考えるとほんとに余韻から逃れられなくなります。自分がライ麦畑に立って、ただ子供たちを見守っていたいような気持ちになります。切実に、ホールデンくんの気持ちが伝わってくる気がします。

私はサリンジャー研究家でもないので、詳しい考察はできません。解釈が合ってるかどうかもわかりません。でも、小さな幸福と、優しい風みたいな切なさをくれるこの作品が大好きです。

サリンジャーのこととか、時代背景とかもっと勉強すれば、より作品を楽しめることは間違いないです!ここで書いたのは何も知らないまま読んだフレッシュな感想です。みなさんの興味を引き立てられたかどうか、自信はありません。読んでみたよ、という人はぜひ報告コメント、感想コメントお待ちしてます!



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