第1回逆噴射小説大賞、落選者へ

結論として私の作品は全て落選しました。なので、上記のリンクでは読むことが出来ません。読みたい人は自分でなんとかして探してください。
悔しいか? と言われたらとても悔しいです。10月の眠る前の数時間は全力で私が読みたい物語の事ばかり考えていました。それはほぼ毎日でした。それが全て否定されたような気持ちです。
そしてそのような気持ちを持った人は私以外にもいるはずです。共感します。けど同情はしません。自分で蒔いた種ですから自分でなんとかしてください。そしておそらく私に言われるまでもなく、なんとかしているでしょう。もし次回があるなら、貴方の作品が通過できるといいですね。

自分で作った自分だけの物語を他人にも伝わるようにできるだけ分かりやすく書いたつもりですが、結局は目的としている人たちにはすべて届きませんでした。何が足りなかったのかは永遠に分かりません。選ぶ人は選んだ人には教えてくれるけれど、選ぶ人は選ばれない人には何一つ教えてなどくれません。
自分に足りないものを永遠と探し続けるのは、生きている人間全てに課された使命だと思います。他人がいる限り、つねに何かが足りないと明に暗に示され続けるのです。
そこには小説家の、何かのプロだとかアマだとか関係ありません。生きていれば必ず起きる齟齬です。そしてどうすればよいのかわからず、ただ煩悶し試行錯誤し続けるのです。
愛する人に愛されたいと思い続けることは憧憬と感傷が混ざった甘美な感覚ではありますが、それはつねに首を相手に差し出しているという残酷さを孕んでいます。
しかし、いつ貴方の首が切り落とされようが私や他人には関係ない事です。せめてあの人を愛していたことを誇りに思って、叫喚せず黙って首を切り落とされてください。
私はあらん限りの声量で愛していた事を叫びますが。

ここで謝辞を。
私の作品を読んで「スキ」を押してくださった貴方。ありがとうございます。そのクリックは私がここにいてもいいのだ、というモチベーションの一つでした。
私の作品に目を通してくださった数百というビューの貴方。ありがとうございます。そのビューは他人に読まれているのだ、という緊張感の一つでした。
そして、最後にこの第1回逆噴射小説大賞を開催した運営へ。ありがとう。自分が読みたいものばかりを書かせてくれるとても楽しい一ヶ月でした。そしてそれらを全て落としてくれてありがとう。くたばれ。

現在、作品を通過している他人の作品には全く興味ありません。どの作品が大賞になろうが私が知ったことではありません。せいぜい作品が通過したことを喜び、運よく大賞が取れるよう祈っていてください。
そしてこれが転機となり小説家になれる方もいるかもしれませんが、貴方の作品をいつ読むかは私が決めます。webで人気のという評判であろうが、出版前から話題沸騰であろうが、いま読みたくないものは読みません。読む気になりましたら自らを考えをぶつけるように読ませていただきます。
それは私だけが持ちうるみじめでちっぽけなプライドの存在と、自分の価値基準は揺らがないという意思表明です。興味のあることは無知のままでも飛び込む私だけれど、そのようなどうしても譲れない意固地な部分があるとわかったことも、この賞に参加した意味がありました。

結論として私の作品は全て落選しました。なので、上記のリンクでは私の作品を読むことが出来ません。読みたい人は自分でなんとかして探してください。
悔しいか? と言われたらとても悔しいです。10月の眠る前の数時間は全力で私が読みたい物語の事ばかり考えていました。それはほぼ毎日でした。それが全て否定されたような気持ちです。

しかし、私の作品を、私は否定してはいません。私の書いた作品はすべて私が読みたかったものばかりです。読みたかったものを冒頭だけでも書くことができた。その原石と価値は、インターネット上やMEXICO上のどこにもありません。

落選者である貴方もきっとそうでしょう。その原石をこれからも大切に磨いてください。願わくば誰もが眩むような輝きを与えられますよう。

1ヶ月間、お疲れ様でした。
またこの場所か、どこか別の場所でお会いしましょう。

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