「学生寮」の思い出②

学生寮に対する、一般的な印象はどんなものでしょうか?
制限のある生活、閉鎖的、不自由… そんな感じだったりするのでしょうか。

私は寮暮らしの経験がありますので、経験のない方がどんな想像を膨らませるのか、なかなか想像しにくくなってしまいました。もしネガティブな印象が多いのであれば、残念だなぁと思い、当時の思い出を書ける範囲で書いてみようかな、と思います。

※「学生寮」の思い出①もご覧ください!


朝まで大はしゃぎ!寮祭!

どの学校にも文化祭はあるかと思いますが、我が母校には2回も文化祭がありました。学校全体で行うもの(10月)と、寮生で行うもの(5月)です。寮生のための文化祭は、そのまま「寮祭」と呼ばれておりました。最大の特徴は、オールナイトで行われる点!そんな文化祭はなかなかないのではないでしょうか。
日中は出店があったり、体育館で出し物があったりなどオーソドックスですが、夜の間はなにが催されるのか。なんと、寮内だけで聴けるラジオ放送を行うのです。パーソナリティも学生、コーナーを考えるのも学生、放送環境を整えるのも学生。毎年、時間になると当然のように聴けていましたが、未だにどうやって運営してたのか、想像がつきません…。高専生は"無駄なこと"に頭が良いと、よく言い合っていました。
コーナーのなかで特に印象に残っているは、寮内で最も価値あるものを決めるというものです。サイン入りユニフォームや限定フィギュアなどで大賞を狙う学生が多い中、優勝したのは某有名女優が過去に出したヌード写真集でした…。なんとも、男子中心に開催されている寮祭らしい大賞です。
その他にも、鬼が20人の寮内かくれんぼや、寮内の噂や秘密に関するタレ込みのコーナーなど、ギリギリのコンプラを守りながら文字通り朝までお祭り騒ぎを続けます。楽しくないわけがありません。


流星群には星を見よう!

私が住んでいた寮は、学校のグラウンドに隣接する棟もありました。前の記事でも紹介しましたが、夜12時になると各寮室は強制的に電源が落とされるため、グラウンドも真っ暗になります。この仕組みのメリットは数少ないですが、流星群のタイミングではとてもありがたいものでした。星がとても綺麗に見えるからです。
数人の友達と一緒に、12時を過ぎたら準備を始めます。グラウンド隣の寮棟の各階のトイレの電気を消してまわり、可能な限りグラウンドを暗くします。その後、シートと毛布、枕を持ってグラウンドに向かうと、川の字になって寝転びます。寮生活をしていないとなかなか体験出来ない、天然のプラネタリウムを堪能しておりました。


もはや兄弟!寮でできた一生の友達

学生時代の友達と、大人になってからも付き合いのある人は数多くいると思いますが、寮生活を共にした仲はより強固になると考えます。同じ屋根の下、同じ釜の飯を食い、風呂も寝るときも共にするわけですから、友達というよりも兄弟のような存在になっていきます。私は現在33歳になろうとしておりますが、15歳の頃に寮で出会った友達とは今でもしょっちゅう遊びに行きます。飲みに行ったりゴルフに行ったりと、遊び方はおっさんぽくなってしまいましたが、きっと年をとるごとに遊び方が変わるだけで、付き合いはずっと続くんだろうと感じています。
寮生活は楽しいこともつらいこともありましたが、一生涯の友達を得たことが1番の財産だと思います。


有体な言い方ですが、楽しかった思い出は日常にたくさんありました。風呂場でふざけあったことや、先輩に叱られたこと。寮食でフードファイトしたことや、当直の先生にいたずらを仕掛けたこと。食堂のテレビで見たW杯や、朝までみんなで勉強したこと。
入学した頃は、ほとんど女子のいない環境や抑圧された生活が嫌で仕方なかったですが、振り返ってみれば良い思い出もたくさんありました。楽しさや充実感をより強く得ようとするならば、多少のストレスや抑圧も必要なのだと、人生の教訓を得たのはこの寮生活からだったと思います。

もし、皆さんの周りに寮生活の経験者がいたら、どんな思い出があったか聞いてみてください。私自身、とてもここでは書けないような内容の思い出がたくさんあります。きっと、聞いてみるだけでも楽しいと思いますよ!

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