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【短編小説】秘密♡のパッツン前髪


ホームルームが終わると
教室から忽然(こつぜん)と姿を消す

成績は中ぐらい
運動は苦手

皆に押し付けられ 年中 風紀委員
なんだか可哀想に思い
「たまには他の委員やったら?パスしてもいいんだよ 」と私が言うと

「別に嫌じゃないし…風紀委員でいい…放課後は残らなくていいし」
と小さな声で でも、はっきりと言った

まあ、彼女ほど風紀委員に相応しい人はいないとは思うのだが…

制服は 規定通りで 着崩すなんて彼女の辞書には無いのだ

大人しい感じの彼女が 珍しくムキになって " 放課後は残らなくていいから " って言ったことが引っかかった

放課後に何かあるのか?

私は彼女の "放課後の秘密"を知りたくなった

彼女には 何か裏の顔があるのかもしれない

普段の彼女とギャップがあるほど
萌えるなぁ とニヤケてしまう

私は もう すっかり彼女の虜なのかもしれない

ある日 私は 彼女の後を追いかけ
教室を飛び出した

彼女は 異常に逃げ足が早かった
運動が苦手だったはずなのに…

郵便局の角を曲がったところで見失った
尾行がバレていたのかもしれない

今日こそはと意気込み
気合いをいれ スニーカーに
リュックで来た


尾行 第2ラウンドの始まりだ!!

郵便局の角もクリア !
裏路地に入って行く

路地をぬけると空き家に突き当たった
彼女は空き家に入っていく

もしかして…彼女は ここで いかがわしいこと をしているのだろうか…

しばらく見ていたが 誰も来る様子はなかった


私は 恐る恐る 窓から そっと中を覗いてみた

「なにしてんのっ!」

彼女とバッチリ目が合ってしまった

私は 彼女に正直に話した
アナタに興味があると…


彼女は クスクスと笑って

「ワタシの放課後の過ごし方なんて知ったって面白いこと
なんにもないよw」と言った

私は 恥ずかしさで どうしていいかわからず 俯(うつむ)いていると


「わかったっ秘密 教えてあげるよ
まずは♡ブレザー脱いで」

私は、驚き 彼女の顔をみる

心なしか 大人っぽく色っぽく見えた…
パッツン前髪のくせに…


「ほら、早く脱いで」

彼女に促(うなが)されるがまま
私はブレザーを脱いだ…

「目を瞑って」

私はドキドキで心臓が破裂しそうになっていた

腕の中に ふわふわ した物が飛び込んで来た

「目を開けて」

真っ白い可愛い子猫が
目をクリクリさせて
こちらを見ていた

「この子の為に急いでたんだね」

彼女は 子猫に給食のパンや牛乳をあげながら

「うん♪そうだよ
ほら、ブレザーに この子の毛がつくと困るでしょ??だから脱いでもらったのよ」

そう言った彼女は 今度は、いたずらっ子のように笑っていた


見とれてしまっていた…
パッツン前髪の彼女に

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