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【短編小説】タバコ2本分のデート

アナタは 一服するため
ベランダに出てきた

タバコを口に咥え
白い煙を生み出すのを
うっとりと見つめていた

たったタバコ2本分の時間
それぽっちの時間


さら するり
ぴゅー するり


夜風が ワタシの鼻をかすめ
アナタの頬を撫でて行った

心地いい風

風に混じって アナタのタバコの匂いがしたような気がした

ワタシのところには届くはずもないのにね…

「今日の お月さん
ちょっと赤っぽいなぁ
月うさぎ に恋してたりするのかな?」

いいえ アナタに恋してます(​ *´꒳`*​)フフ

タバコの火を消した…
ワタシにとって大切な素敵な時間は
終わりを告げた

アナタにとっても穏やかで癒しの時間になってたらいいな

「あれ? お月さん 笑った??」

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