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K子さんの家(跡地)の正体

 長野県長野市にある廃墟だったものだそう。昔、一家が無理心中したとか、廃墟にあったものを持ち帰った人が数日後に亡くなったとかという噂がある模様。
 現在は更地になっているため、そもそも廃墟があったかどうかも曖昧になっているようで、姿なきミステリースポットといわれているようです。

登記簿を見てみよう

 土地や建物といった不動産は基本的に登記簿に権利関係が記録されており、だれでも閲覧できるようになっています。
 建物の登記簿は存在し、この土地に建物があったことは確かなようです。

K子さんの家:建物の登記簿(一部抜粋)

 木造平屋建の建物が存在しており、H13.11.30に取り壊されたと記録されています。一部ネット上にある2000年代初頭までは現存していたという噂は本当のようです。
 元々、ある貴金属店の経営者とみられる人が所有者となっており、乙区(所有権以外の権利欄)にはその貴金属店の事業で発生する債権の担保(根抵当権)となっていることが記録されていました。
 登記簿でも確認できる通り、どうやら担保として競売にかけられており、不動産業者に売られた後、取り壊されたという流れのようです。

 昔の新聞を確認したところ、この貴金属店はH11.9.6に景気低迷による販売不振と量販店の進出により、約9億円の負債を抱えて営業停止になっていたようです。(信濃毎日新聞H11.9.7朝)

土地は別の方が管理されている私有地になっているようです。

K子さんの家:土地の登記簿(一部抜粋)

 土地の方は不動産業者から一旦、夫婦とみられる(苗字が同じ)2人による共有の所有になったようですが、さらに売却されて、現所有者による1人の所有になっているようです。
 まとめると、この家は元々、貴金属店の経営者が所有していましたが、その貴金属店が経営不振となり、担保として売却。おそらく新築の建物を建てるために、あらかじめ古い建物自体は取り壊して土地だけに。夫婦が家を建てるために土地を購入したが、何かしらの理由で断念して、売却。現在に至るといった感じかと思われます。

一家心中とかはあったのか

 登記簿はあくまでも土地の権利関係を示すためのもので、所有者の家族構成は分かりません。昔の新聞を見ても、それらしき新聞の記事は発見できませんでした。そういったことがあったかどうかは不明です。

登記簿を取るときの注意点

 登記簿は現在一般的に使用されている住所ではなく、地番で管理されています。なので、そのままの住所では登記簿がヒットしないときがあります。特に住居表示が実施されているかどうかは注意が必要です。地番が記載されている地図等を確認しながら取得することが必要です。

地番と住所の対応

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