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#イシナガキクエを探しています の考察(第3回)

ボカロ曲作ったりVtuberやったりしてる者です。
過去2回考察記事を書いてきたが、ついに最終回を迎えたイシナガキクエシリーズ。当初の考察通り、やはり完全解決はせず解釈が視聴者に丸投げされる形で終わってしまった。
全体のまとめもしようと思ったが、あまりにも記事が長くて公開も遅くなってしまったため別記事に分けようと思う。一旦、これは今回だけの整理ということで。
大森さん、皆口さん、寺内さんに関係する作品の一部ネタバレを含む可能性があるので、ご了承ください。

1.アナウンサーだけのスタジオ

明らかに異質だったのは、安東アナのみを残して、他全キャストがいなくなっているスタジオ。それに関して説明は何もないまま番組は終わる。なぜこうなったのかはいくつか考えられる。
①今回の放送は取材結果で尺を使うので、司会以外必要なかったから
②全員なんらかの理由で突然体調不良になったもしくは死んでしまったから
③核心に迫る情報が得られたので、視聴者情報が必要無くなったから
あまりにも②はベタなホラー的解釈すぎるが、皆さんも一瞬は考えたであろうと思う。しかし、今回ラランドサーヤという実在の有名タレントを起用していることから、事件に巻き込まれて死んだようなことではないと思う。サーヤが今も生きていることは明白なわけで、リアリティに欠ける。電話とPCを置く必要が無いのに置いてあることを考えると、放送直前にスタッフ全員欠席で連絡つかずみたいなこともあり得なくはないが。またTwitterでは、最終回の安東アナの服装が喪服だからみんな人柱にされた、という声があった。

©️テレビ東京/TXQ FICTION
©️テレビ東京/TXQ FICTION
©️テレビ東京/TXQ FICTION

上から1話、2話、3話の服装である。
なんか段々暗い色になってきてる感はある。しかし、3話のネクタイを見ると結構カジュアルじゃないか?と感じる。こんなに明確に白のラインが入ったものを喪服で付ける人はいない。また、人柱をこんな大勢の演者たちを使ってするバカもいないと思う。この番組から大量の人死にが出たら自分の首を絞めるだけだろう。
個人的には①の理由で、メタ的には不気味演出を兼ねている、といったところだと思う。
③については、番組が改めて情報を載せなかったことからも可能性としてはあるが、予想されるイシナガキクエの性質的に(後述)情報は常に必要だと思われるので、まだ全容は判明していないと思う。
なんにせよ、何も説明しないのは不自然というか不親切である。
全3回を見てきて思ったが、こういった要素は演出のための演出だったり、リアリティを出すための単なる装置だったように感じている。

2.ローカル番組の映像

1987年に生放送された番組に、この捜索番組の発端である米原実次さんが出演していたとして、匿名の映像提供があった。
番組内では、また会いたい人を探すというコーナーがあり、そこにはイシナガキクエを探す米原さん。イシナガキクエがスタジオに来てないことを発表されると、米原さんは司会者に写真を渡し、「何体も処理しているんです 35も」「見つからないのが一番良いんですけど」「キクエがもうこの世にいないってことを皆さんに確認して欲しくてここに来ました」などの不穏な発言をしながら、謎の連絡先をカメラに表示させていた。

「35」

35といえば、第2回でYouTuberキラフさんが見つけた写真群の裏に書いてあった数字の最大番号である。愚直に考えるなら、あの写真に撮られている35の人物は全てがイシナガキクエであり、それら全ては米原さんが写真に収めたものであり、「処理」したものである。(エクトプラズム説がある無記入5枚は一旦置いておく)
この仮説が正しければ、
①イシナガキクエは複数体いる実体もしくは霊体である
②イシナガキクエは憑依先を転々と入れ替わる存在である
などの可能性が考えられる。
また、あの空き家に米原さんが昔住んでいたのかどうかも気になるところである。

「見つからないのが一番良いんですけど」

この発言から、米原さんは「イシナガキクエをひとり残らず消すために探し続けてた人」だと私は解釈した。つまりイシナガキクエの個体数は不明であり、処理し続けても完全に消えるかはわからない存在ということになる。

「キクエがもうこの世にいないってことを皆さんに確認して欲しくてここに来ました」

つまり、キクエは生存している普通の人間ではない、もしくは亡くなっているということを米原さん自身も認識していたということである。昔の番組に出た理由は、テレビの捜索力をもってしても見つからなければ本当にいなくなったんだと安心できるからではないだろうか。

3.稲垣一義さんの母

米原さんが映していた住所に番組スタッフが向かうと、稲垣一義さんという方が住んでいた。米原さんとは面識がないが、亡くなった母、乙さんが占いやお祓いをしていたとのこと。乙さんは仕事のメモを取らず留守電の音声で必要なことは記録していたとのことで、当時のテープを再生してみたところ、米原さんの留守電が残っていた。内容は「1体見つけましたので処置の方お願いしたくお電話しました」「代理人の方は私の方で用意しておきますので」というもの。こちらは1990年以降の録音である。

イシナガキクエとは写真そのもの?

ここで言われている1体というのは、キクエとみていいだろう。1987年のテレビ出演時、35体を処理したと言っていたが、この音声は1990年以降ということで、実際に手を下すのは乙さんがしていたと思われる。少し気になるのは、テレビ出演時の「処理」と、乙さんに依頼する時の「処置」という表現の違いである。意味的にはほぼ同じなので深い意味は無いかもしれないが、処理の方は壊したり仕事をさばくような意味合い、処置の方が治すような意味合い(〜を施す等の言い方)に感じる。
依頼の言葉「見つけました」から察するに、キクエは見つけた場所にとどまっているか、動かないもの、もしくは拘束可能である可能性が高い。留守電で依頼するということは、発見してから処置するまでにラグがあっても問題が無いということだろう。
ここで考えられるのは、
①イシナガキクエは写真で撮影することができ、発見された周辺でとどまっているため現場で処置する
②米原さんが探しているのはイシナガキクエが写っている写真自体であり、それをお祓いすることで処置が完了する
③イシナガキクエを撮影した写真をお祓いすることで、処置が完了する
などの可能性だ。
残念ながらイシナガキクエがどういった存在なのかまで種明かしはされなかった。

川の方に入った者

乙さんの留守電には、「また川の方に入った者がおりまして、お祓いの方をお願いしたいと思います」という誰かの依頼音声も残されており、わざわざテロップつきで紹介されていた。前回考察でも言ったが、こういった細かな不穏要素はあまり勘定に入れないようにしている。乙さんの残した全てがイシナガキクエに関連するとは限らないからだ。何か繋がりそうになったら拾おうと思う。

稲垣さんは本当に独り暮らしか

生前の母が住んでいたとはいえ独り暮らしにしては家が大きすぎること、独り暮らしか聞かれた時に笑い半分だったこと、冷蔵庫に貼ってあるものが女児向けっぽいことから、独り暮らしではないのでは?という考察がTwitterであった。離婚したか、妻子と別居状態にあるなどの理由も考えられるが、米原さんと同じく元々家族がたくさんいたが居なくなった可能性もある。イシナガキクエに関連する何かのせいで、家族が犠牲になった可能性がある。

乙さんの写真の違和感

Twitterにて、乙さんの写真が首から上が合成みたいで気持ち悪いという声があった。

©️テレビ東京/TXQ FICTION

これをもとに何かミステリーを感じる方もいるかもしれないが、至ってよくあることである。遺影を生前に撮る人は少ない。遺影を作る時は、故人が写った適当な写真から作られることが多く、勿論それが着物を着た写真とは限らないので、後から着物を着た素材写真に合成することがよくあった。今でこそ普段着のまま人物の切り抜きだけした遺影が多いが、昔は家紋の関係もあり着せ替えで合成し、ちゃんとした格好にしたい家が多かった。なのでこれは葬儀屋に言わせれば普通の写真であろうと思う。

4.焼身遺体で見つかった米原さん

番組最後に2月10日のニュースの映像が流れ、午前8時ごろに田んぼで「焦げた人が倒れている」という近隣住民の通報を受け警察がかけつけたところ、複数の焦げ跡と、路上の遺体の近くにポリタンクとライターが落ちていた。遺体は米原さん。焼身自殺の可能性で捜査中だという。
この事実を番組側は第1回放送前から把握していたが、単に亡くなった事実だけ伝えていた。

本当に自殺か?

「焼身自殺」というワードが出ているため、そうではない可能性も考えてしまうが、自殺か他殺かを判断する材料として、
①米原さんは写真を渡してから2週間後死亡した
②米原さんの死後家を捜索していた人影
③現場にあった複数の焦げ跡
④「代理人」とは何か
⑤イシナガキクエを探しているのは米原さんだけだったのか
この辺の要素が絡んでくる。
特に、④について適切に考察の方向性を定めないと考えをまとめにくいので、後日の記事で語ろうと思う。

なんか米関係多いな

「米」原、「稲」垣、「田んぼで焦げた人が倒れている」…なんか米関係が多いが気のせいだろうか。
Twitterでは、イシナガキクエの文字列に「イナガキ」の文字があることを指摘する声もあったが、関連はいかに…。

シリーズ全体の考察

ここまで最終回の内容を振り返ってきたが、全体のまとめをこの記事でするとあまりに長くなりすぎてしまう&いつまでも記事公開ができないため、次回記事でまとめていこうと思う。
Twitterで色んな人の考察を見ているが、こういう全容だったのでは、というものでしっくりくるものは見つけられていない。自分なりに整理していきたいので、もうしばらくお待ちいただきたい。
ではまた。

追記

おい!公式Twitterが!

奥様ッソなども事後番組があったが、イシナガキクエもあるらしい!!あると信じてたぜ!
これで最後の記事をまだ書かなくていいぞ!

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