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遠回りだっていい -教員のミスマッチをなくすために-

私は、Teachers' Talking Time というラジオ配信をしていますが、先日の収録では、あるゲストをお呼びして一緒に教育や学校について話せてもらいました。(こちらの配信は10/1予定。お楽しみに!)

いろいろ話す中で一つ話題になったことの一つに、

「大学を卒業して、ストレートで教員になること」に価値があるのか?

ということ。

公立中学校教諭になるための一つの門である、教員採用試験。

「試験」なので、それは一発合格した方が「すごい!」と思われるかもしれません。もちろん喜ばしいことです。

不合格ならショックだろうし、合格して「正規教員」「教諭」になることが一種のステータスにもなるからです。

しかし本当に、大学を卒業して、社会経験もないまま、ストレートで教員になることがそんなにすごくて、意味があるのでしょうか?

大学で一生懸命に勉強して、そのまま教員になり、学校で「先生」という立場になる。

もちろん、一生懸命に勉強をすれば知識だってつくし、ノウハウも学ぶことはできる。

実践は教員になってから蓄積していけばいい。

でも、教員として必要なことって、専門的な知識、ノウハウを知ってそれを実践することだけなんだろうか?

教員として大事なのはそれまでの多くの「経験」

「経験」から得た「考え」であり、「考え」からくる「人間性」教師そのもの

いろいろな経験をしている教員こそが、子どもたちの多様性を認め、適切なコミュニケーションがとれ、

魅力的な大人として、子どもたちの多くの影響を与えることと思う。

・大学を卒業して留学をしてみる
・大学を卒業して会社勤めをしてみる
・大学を卒業して一旦講師として勤め、違うことに挑戦してみる
・声優を目指してみる、俳優を目指してみる
・漫画を描いてみる、YouTube で動画をあげてみる

多くの経験が、その後、教員になったときの財産となり、教員として子どもたちにかける言葉も変わっていく。

教員になったら、なかなか多くの経験ができなく、もちろん不可能ではないが、違うことに挑戦する時間も体力も思ったよりもない。

だったら、教員として正規で働く前に、講師などをしながら違うことをしてもいいのではないか。

教育から離れて違うことをしてもいいと思う。

講師をやってみて、自分が教員以外にやりたいことが見つかればそちらに進んでもいいし、そうすることが教員のミスマッチ防止にもなる。

病む先生も少なくなるのではないだろうか。

なんでも最短、近道がよいと思いがちではあるが、教員になるまでに「遠回り」をすることが逆によい教員になることがある。

遠回りもまた人生。

遠回りをしてでも、多くの経験をして、教員になるっていう考えもあるんじゃないかなと思う。


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