もっと生きたかった人がいるこの世界で、
東日本大震災があってから、10年。
震災が起きた当時、川谷は高校1年生でした。
#というと不思議がられるのは何故?
#そんなに老け顔ですかね?
#はいそうですが何か?
校舎4階の一番高い教室で英単語のテストを受けている時でした。
突然起きた緩やかな揺れに、最初はそこまで恐怖を覚えませんでしたが、しばらくしても揺れがおさまらず、
あるタイミングで突然、人生で体感したことのない激しい揺れに襲われました。
『あ、やばい。これ死ぬかも』
当時、人生16年そこそこのちっぽけな自分でしたが、後々おかんやおとんに聞いてみても、どうやらこれだけの経験は皆人生初だったようです。
川谷が住んでいる茨城でこれですから、一番被害の大きかった東北や福島の人々は、一体どれだけの恐怖に耐えていたのだろうと思うと、想像を絶します。
この地震に加えて、津波と原子力発電所の爆発なんて。。。
震災で亡くなってしまった方々、そして家族や友人を震災に奪われてしまった方々、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
『生きる』の価値観が変わった日
ガラッと話は変わってしまいますが(あとからちゃんと繋げるのでお付き合いください)、2年ほど前にニューヨーク(NY)に一人旅に行ったことがあります。
海外のフィットネスの最先端を見るためです。
アメリカのフィットネスは日本に10年後やってくると言われるくらい、フィットネス大国と呼ぶにふさわしい場所です。
そこでお会いした日本人の方がいました。
名前は長谷川さん。
かれこれNYで30年近く生活をされている長谷川さんにご縁いただき、NYのフィットネスがどのように発展してきたのかを伺いました。
さぞ古くから、NYではフィットネスクラブや朝のランニング習慣が普及していたのかと思ったら、長谷川さんからの答えは意外なものでした。
『NYでフィットネスが盛んになったのは、言ってもここ10数年くらいの話だよ。
2001年の9.11事件があって、そこからニューヨーカーの意識が変わったんだよね。』
人類史上最悪と言われたあの同時多発テロをきっかけに、ニューヨークに住む人々の健康への意識が変わったというのです。
『人はいつ死ぬか分からないし、死ぬときはあっという間に来る。
じゃあせめて、生きているうちは健康で豊かに暮らせるように、自分の身体に気を遣って、今日もニューヨーカーは朝ランニングに行き、毎日のようにジムに通うんだ。』
その話を長谷川さんから聞いた時に、日本でも似たようなことが起きていたかもしれないと思いました。
ここ数年は健康ブームがずっと続いていますが(コロナによってさらに加速しましたが)、そのきっかけとなるタイミングは、あの震災だったのかなと。
国民はあまりそのことを意識していないかもしれませんが、2011年のあの日、日本の全国民が『死』というものを意識し、『生きる』というのはどういうことかを深く考えたと思います。
その中で多くの方が無意識レベルで、自分の健康に責任を持つことを覚えたのかもしれません。
とはいえ、やっぱり日本のフィットネス人口(フィットネスクラブに日常的に通う人の割合)は3%のままここ数十年変わっていません。
意識が変わるのと、行動が変わるのはまたちょっと別の話なのかもしれません。
ということで、日本ではまだまだ健康への課題が山積みです。
ですが、NYの出来事のように、日本もきっともっと変われると思うのです。
約10年おきに未曾有の災害や事件が起こる激動の時代になった現代の日本ですが、意識から行動が変わって、
そして行動から習慣が変わって、もっと良い未来に繋いでいけると思いたいのです。
もっと生きたかった人がいるこの世界で、もっと夢を追いかけたかった人がいるこの日本で、残された私たちがどう考え行動するのか。
そんなことを考えた週末でした。
皆さんも、3.11から10年経って感じたこと・考えたことを是非シェアしてください(^^)
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