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もう一度、読んでみる

一度、読了した本をもう一度読んでみる、そんなタイミングが今日訪れた。病院の待合室だ。合計で2時間半の読書時間を得ることができた。

金曜日の午後は混みそうだな…と、ヤマザキマリさんの「仕事にしばられない生き方」をカバンに出発したのだった。

序章はマリさんのお母さんの話しだった。生粋のお嬢様だったマリさん母は、音楽で生きていくと決心し、両親の反対を押し切ってその道を選んだそうだ。マリさん母のパワフルでパンチが効いていて、とにかく生き様がかっこいい。

シングルマザーで子ども2人を育てながら、音楽で食べていく。そんなマリさん母のエピソードは、うーむと考えさせられる内容だった。

マリさん母は「とりあえず」では物を買わない人だそうだ。間に合わせでとりあえず何かを買う、みたいなことが全くなかったから、当時マリさん一家が暮らしていた部屋は余分なものは一切置かれておらず、とてもスッキリしていたとのこと。

そんなお母さんの価値観を表現した文章がとても印象的だった。

何にお金をかけるのかは、母にとって、単に家計をやりくりするというだけではなく、自分の価値観を問われる問題でもあったのでしょう。やたらと節約すればいいというものではないし、買うとなったら、少し値の張るものはとことん吟味して買う。

考えてみれば物を買うという行為は、日常生活のなかで自分の価値観を問われることなのかもしれない。

本はもう一度読んでみるのも楽しい。


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