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高尾山問題第二波〜コロナ後に注意したいこと

高尾山問題勃発の背景

 写真は混雑していた頃の東京・原宿の竹下通りです。トレイルランナーがこぞって高尾山に走りに行き、ハイカーとトラブルを起こしていたころ、「竹下通りを走って何が楽しいのだろう?」と首をかしげていたものでした。

「人は人が集まるところに集まる」という習性があるそうで、どうしてわざわざ人混みの中を走るのか理解できなかった僕に友人が教えてくれました。

トレイルルートを知らないんだよ、基本的に。自分でルート開拓もしないし、メジャーな情報を無自覚に受け取るだけでさ。結果的に人は、同じところに集まるんだよ。

 こうして、高尾山にあらゆる人々が集まりすぎたため、高尾山問題が勃発しました。少しエリアを外れれば混雑がウソのようなトレイルがたくさんあるんですけどね。


高尾山問題第二波とは?

 北アルプスを代表するように、この新型のウィルスの影響で全国の山小屋は閉じ、登山ルートは閉鎖されていることを多くの人は知っていると思います。

 非常事態宣言が段階的に解除となって社会生活が少しずつ戻って行く中で、山をアクティビティの場とするレジャーがすぐに再開されることは難しいと言われます。

 星野リゾートの星野さんによると、観光やレジャー全般のローカル化が進むと言います。それとは、国を超えることはしばらくNGとなり、近隣をまたぐ移動も自粛を余儀なくされるとなると、人々の足は近隣に向くということだそうで

 その傾向は登山、ハイキング、トレイルランニングも同様の志向をもたらすことが想像できます。例えば2,000m以上の山域への制限が続けば、人々の足は近場の低山に集中することを意味します。

 高尾山に向かう道路は渋滞し、駐車場前は混乱し、電車はラッシュ時のような寿司詰めとなり、改札前後には人だかりができて溢れ、山頂に向かうトレイルは竹下通りと化す。

 こうして再び、高尾山(のように近隣の低山)に人が集中してしまいそうです。高尾山問題の第二波がやってくる危険性を感じてしまいます。


自分は人が集まるところに集まらない

 戦争のように社会不安が起きるとランニングが流行るという定説があります。アメリカで言えば、ベトナム戦争や同時多発テロ(911)、日本では東日本大震災の記憶が新しく、そして現在進行形の今です。

 そして、苛烈な緊張と過度なストレスを強いられるとその反動は、人をアウトドアへと掻き立てていくのもよく言われます。

 ここしばらくの"おうち時間"の鬱憤を晴らすかのように、人は外へ溜めてたエネルギーを吐き出すでしょう。少々の浮かれ気分も許容されると思いますし、経済を再起動させるためにアクセル全開を推奨する空気が生まれるかもしれません。

「自分は人が集まるところに集まらない」という逆張り的な発想で、高尾山問題の第二波を回避してもらいたく思います。

 


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