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企業の成長を阻害する要因

企業は大小の意思決定を日々し続け、決定後の実行(検証)。実行後の分析。分析からの仮説立て。そしてまた意思決定と、このサイクル(仮説検証)を永遠と回しています。

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となると企業の成長は

・各セクションの最適化
・サイクルを回す速さ

この二つの変数に大きな影響を受けることになります。

如何に最適な仮説立てをできるか。一番効果が見込める一手を選択できるか。素早く正確に実行できる手段と能力を見極められるか。その結果から前回より確度の高い仮説を立て、事業をさらにドライブすることができるか。

企業の成長は、これらを精度高く行うこと、行うための組織を持ち合わせているかに掛かっています。

1人でボールを持ちつづけると事業は成長しない

事業創造をしていて感じるのは、1人でずっとボールを持ち続けて成長する事業はないということです。

もちろん創業初期の一人しかないような状況や、場面によっては、長い時間ボールを持ち続けて走らなければいけないことも出てくるかもしれません。

しかし殆どの場合、組織でボールを渡し合いながら、このサイクルを進めていくことになります。

パス(コミュニケーション)のイメージでいうとこんな感じです。

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組織内でこのような意見の往復を常にしながら、仮説検証のサイクルを回しています。

自分がボールを持っている時間を如何に減らせるか

ということはそれぞれのセクションで、各自の思考や作業時間を減らしたり効率化することが、サイクルを速くすること(企業の成長)に繋がります。一方、そこを減らすのはある程度の限界値があるのと、意外とそれ以外のことで時間をロスしていることも多いです。

それ以外というのは、受け取りっぱなし(渡しっぱなし)状態です。

要は実際の作業時間そのものよりも、ボールを受け取ってから(無意識に)それを放置してしまったり、反応できずにいる時間です。そしてその時間が、サイクルのスピードに影響を与えていることが多いです。

とくに経営者の場合、このサイクルに関与する大半が意思決定です。

大きな実行に対する意思決定だけではなく、結果、分析、仮説立て、またはその最中での細かな確認など、事業創造の中では意思決定しなければいけないタイミングは湯水のように溢れ出てきます。

その際、ボールを持っている時間が長くなればなるほど、「止まる時間」が増えます。

例えば大企業の場合だと、何かを実行する際の稟議に、1ヶ月以上かかる場合もざらにあります。仮に役員までに五人の上長から意思決定をもらわなければいけない場合、実際にはその内容を確認して、意思決定するまでの時間は各自10分もかからないことが多いです。

最短でと1、2時間で終わるボールの受け渡しに、1ヶ月掛かると、99%が放置されている時間です。

これは大企業に限らず、実はスタートアップでも起こっています。勿論大企業ほどではありませんが、1、2日、数時間遅れで確認が入ることはあります。

少しの時間かもしれませんが、これが毎日積み重なると、一年経てばかなりの時間ロスになります。

経営者は捕球直後に返す意識で

最近私が意識しているのもまさにここで、自分がボトルネックで仕事が止まることがないように意識しています。自分自身が単体で行うタスクよりも優先的に、そして即座に、きたボールを投げ返すように心がけています。

いずれは大きなもの以外全て権限委譲し、私が間に入る必要がないというのが最終形ではありますが、現状はまだそのフェーズではありません。

企業の成長を止めないためにも、どんなタイミングでも自分にきたボールは即座に返す。これを引き続き、前のめりでやっていきます。


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