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犬と暮らすための床を考える part1

元々野生動物であるということを前提に、室内で一緒に暮らすシーンを考えます。比較的飼いやすい要素が多いので選ばれやすい室内犬を中心にまずは床について考えをまとめてみます。

犬種と個性・個体差はそれぞれ考える

よくチワワは暑さに強いとか、トイプードルは好奇心旺盛などの記事はよく目にするけれど、実際問題個体毎に抱えている問題は異なるので、A型の人は几帳面とか、日本人はルールを守るとかそういうレベルの問題で噛み砕いていくとあんまり参考にならないことも多いですよね。日本人だってルールを守らない人はいるし、守る人の守るレベルは様々でしょう。
なので、やっぱり一緒の暮らしている人の話を聞いてみるのが参考になるし、そのワンちゃんがどんな様子かを見させてもらうのが一番手っ取り早いのです。例えば、我が家のりくは一般的なチワワより二回り大きいし、ビビりすぎて吠える事ができません。生粋のチワワだけど初見でチワワと判別されないことも多いです。「チワワ...ですか?」と気を遣われる始末....。

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まるで牛のよう...

本題の床材

 最近の住宅はフローリング床が一般的になったので、基本的にツルツル滑り易いです。コストパフォーマンスの良い床材は傷が付きにくいように滑らかに加工してあるため、爪が引っかかりにくいです。室内を走らせた時に、走り始めに足の回転が多くなってしまったり、爪が表面を擦った際に軽いカリカリ音がする場合は滑っています。この場合犬種にもよりますが、特にチワワなどは膝蓋骨脱臼のリスクが高まるので避けたいところです。
 本来野生で生きていた動物なので、人間に合わせて作られた工業製品では相性が悪い素材の方がどうしても多くなってしまいます。土や草原を走っていたので、アスファルトやフローリングなどはもちろん初体験ですし、遺伝的な記憶が薄いという意味では新しく慣れていく素材ばかりです。最近は建材メーカーもペット需要に合わせて対応する製品を開発しているので、比較的対策は考えやすくなりましたが、前述の通り犬種や個体差で選定が異なってくるので、メーカー情報を鵜呑みにしないという事が重要だと思います。

カーペット系

 最も滑らない床材はタイルカーペットではないでしょうか。繊維でできていますので、しっかりと足裏でグリップできるので一般的には負担の少ない床材です。またメンテナンス性は良く、汚れても部分的に交換可能なタイルタイプがおすすめです。デメリットは強いて挙げるならデザイン性です。上手に使わないと一気にチープな印象になってしまいます。


タイル系

 全てのタイルが滑らないわけではありませんが、表面が少しざらざらと粗めの加工がしてあるタイルは滑りにくく、触るとひんやりしているのでお気に入りのスポットになるケースも多いです。お手入れもし易い物も多く、ペット用として用意された商品もあります。デメリットは他の床材に比べてコストがやや高くなってしまうことです。

コーティング系

 リフォームなどで多く用いられる手法です。既にある床に特殊なコーティングを施すことで滑り止め効果を得られます。また最初からコーティングを施してペット用として企画された商品もあります。

あくまで滑りにくいということなので、様子を見てあげることは重要になってきます。後からコーティングする場合は費用がかかる点と、経年変化によって効果が落ちてしまうため、定期的なメンテナンスが必要となります。

素材に頼りすぎない選択を

 紹介した材料を使っても、残念ながら100%怪我や病気を防ぐことはできません。パートナーであるみなさんが普段の様子や性格などを良く理解した上で最適な選択をしてあげることで効果が高まります。例えば、足裏の細かなお手入れでも大幅に危険性が低減できます。
また、デザインや空間の作り方によって素材選びは異なってきます。家づくりやリフォームの際には大切な家族のためにじっくり考える時間を作りましょう。

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