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一風変わっているらしいマジックの練習方法その2

こんにちは。凌雲です。

前回の「鏡を使わない」という練習方法は驚かれますが、整理してみるとごくごくありふれた、理にかなったやり方の一つなのかなと感じました。タイトル詐欺。
今回お話する「目をつぶって練習する」「お風呂でエアカードマジック」は「面白い(笑)」「独特だね」などの様に言われることが多い、タイトルにある一風変わっている練習方法と言われるものだと思います。

目をつぶって練習する

この方法は特にカードマジックの技法を練習する時に使っています。

少し話は変わるのですが、僕は小学生の頃から空手をやっていて、稽古の際に目を閉じる癖があります。
師範のお手本を見たあと、自分で動きを再現するとき、周囲の道場生の動きが目障りに感じてしまう事が多々あります。自分は感覚派で、観察が得意な方だと思っているのですが、自分で直前に見た動きを再現する時に、周囲の視覚的情報が邪魔に感じるんです。
そのため、目をつぶって視覚情報を遮断する事で自分の周囲の空気の流れ、触覚、筋肉の動きなどに集中しやすくなります。
それなら鏡で見れば良いじゃんと言われてしまいそうですが、前回お話したように、僕は鏡を見て練習する事が上手くできません。
直前に見たものを鏡の中の自分に重ね合わせて動きを再現することは難しく感じます。
なので、直前に受け取った情報を脳内に写し、自分の身体の感覚を頼りに動きを再現していく、という手法を取っています。ややこしいですね。
ざっくり言うと鏡を見ずに自分の感覚を頼りに動きを再現しているわけです。

マジックの練習でも空手の稽古と同じ様に、目をつぶって技法を行い、指先の感覚を脳にインプットさせています。
メリットとして、「手元を見ずに技法が行えるようになる」「成功した時と上手くいかなかった時が感覚で分かる」などがあり、逆に「技法を行う時に目を閉じてしまう」というデメリットが生じる事があります。
デメリットに関しては、実演の練習の中で目を閉じる癖を矯正しています。

お風呂でエアカードマジック

僕はお風呂が大好きで、家族で一番の長風呂。湯に浸かっている時が世界一幸せに感じます。
そのためか、マジックのアイディアなどはお風呂に入っている時に思いつく事が多いです。
それもあって、お風呂でカードマジックを幻の観客相手に演じる「エアカードマジック」はかなり良い方法だなと思っています。

カードマジックに限定しているのは、一番好きで得意なのでイメージし易いからです。
カードをシャッフルする、広げる、コントロールする、色を変える、など実際に本物を持っているかの様にイメージできます。
まあ、他が下手っぴなのもありますが……

やり方は簡単。
実際に演じる時と同じ動き、スピード、セリフ、声の大きさやトーン、目線配りで実演します。椅子やテーブル、見てくれる観客を強くイメージすることも大切です。
初めはイメージが固まっていないので、台本通りにセリフを言って単調な動きをするだけですが、集中すればするほど、実際の観客が見え、声が聞こえた様に感じるようになります。時には思いがけないツッコミが入ることも。
言ってしまえば自分の妄想の中の出来事なのですが、イメージが強いとそういったことがしばしば起こります。
僕はお風呂でエアカードマジックを演じながら、セリフや動きの改善点などを見つけています。自分にとってアイディアが生まれやすい環境ということも助けになっています。

それから、お風呂の中なので自分自身は裸。着飾ってくれる服もテーブルもありません。

自分の動きが文字通り「丸裸」になります。

滑らかでない動きは目立ちますし、演技は普段以上に単調でつまらないものに見えます。
背筋は伸びているか、肩が上がっていないか、雑な動作がないかなどに注意し、動きに変化をつけ、美しく見えるように細かい動きを調整するのにお風呂はぴったりだと感じます。

ただし、集中するあまり長く浸かりすぎてのぼせないように注意して下さいね(笑)

 

言語化してみると、自分の中で思っていた以上にその練習をしている「理由」があったことに気づけました。

さて次回は残りの2つ、「好きなプロマジシャンの演技動画を何度も見るだけ」「DVDでの学び方は1%の解説動画と99%の演技動画」について書こうと思います。「練習というより鑑賞じゃん(笑)」と言われそうですが、ちゃんと練習(のつもり)なんだよってことを説明できればいいな。

お読みいただきありがとうございました。ご意見や感想をお待ちしています。ついでに「いいね」を押してもらえると超絶喜びます。

ではまた

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