「“美人アスリート”はNG」から議論を進めよう。
約1ヶ月半にわたって開催された東京オリンピック・パラリンピックが閉幕した。アスリートの胸のすくような活躍に、連日、快哉を叫んだという人も多かったはずだ。もちろん、私もそんな一人だ。特に私はこれまでパラスポーツの取材を重ねてきたためにパラリンピックの成否が気になっていたが、多くの人々にその魅力が伝わったこともあり、十分に成功だったと評価できるのではないかと考えている。
それにはメディアの報じ方も大きく影響している。民放ではほとんど放送されなかったことは残念だったが、多くの競技を中継したNHKの放送は素晴らしかった。特段、“感動ポルノ”仕立てにすることもなく、純粋に競技としての魅力を伝えるよう努力していた。各選手の障害についても、プレーを説明するのに必要最低限の説明はあったが、ことさら障害にクローズアップするようなこともなかったと受け止めている。
一方、オリンピックに関しては、メディアの報じ方が疑問視されるケースもあった。日本のメディアはアスリートの容姿に対して言及することが多いとの指摘だ。
たしかに、これまで私たちは「美人すぎるアスリート」といった記事や特集を何度も目にしてきた。恥ずかしながら、私自身もその点については無自覚であり、特に疑問を抱くことなくやり過ごしてきてしまったが、言われてみれば「アスリート」について言及するのに、美人かどうかの情報はまったく必要がない。
では、「容姿」についての情報は一切不要なのだろうか。
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「乙武洋匡の七転び八起き」
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