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紀伊半島旅行記

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紀伊半島の魅力をまとめてみました。
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#熊野市

紀伊半島旅行記 熊野市丸山千枚田  紫陽花ロード

2度目となりますが、三重県熊野市の美しい丸山千枚田を一緒に旅しましょう。 この地域は、その美しさと歴史から多くの観光客を引きつけています。 車で丸山千枚田を上から降りていくと、中央に大きな岩が見えます。 この岩は「大石」と呼ばれ、棚田の風景を一層引き立てています。 そして、道路沿いには紫陽花が点々と咲いています。 紫陽花の花は、雨季に咲くことから日本の初夏を象徴する花とされています。 その美しい紫色の花が、緑豊かな棚田の風景と調和して、まるで絵画のような素晴らしい景観を作

紀伊半島旅行記 熊野市 布引の滝

布引の滝(ぬのびきのたき)は、三重県熊野市にある滝で、日本の滝百選の1つに選ばれています。 この地域は熊野市きらずの森(20ヘクタール)として知られており、自然保護のために大切にされています。 名前の由来は、水が大きな布地を垂らしたように、音もなく飛沫も立てずに静かに流れ落ちる様子からきています。 熊野市の条例により、布引の滝周辺の森は「切らずの森」として指定され、自然環境を守る役割を果たしています。 布引の滝は楊枝川の支流に位置し、花崗斑岩を滑り落ちる4段の滝(1

紀伊半島旅行記 奥熊野に佇む城 赤木城

三重県熊野市にある赤木城をご紹介いたします。 この城は、藤堂高虎によって天正17年(1589年)頃に築かれた平山城で、その歴史的な背景と美しい景観が魅力です。 紀伊国牟婁郡北山郷の丘陵に位置し、標高約230メートルにそびえています。 高さ(比高)は約30-40メートルで、尾根を利用した郭配置は中世山城の様相を引き継ぎつつ、近世城郭の要素も見られます。 赤木城は人知れず山奥に佇んでおり、その存在はまさに夢のようです。 頂上からは一望できる景色が深い山々と昔ながらの風景を広げて

紀伊半島旅行記 花の窟神社

今回は、三重県熊野市の花の窟神社ついて記事を書きました。 自然物を御神体とする神社は日本でも珍しく、古代から続く信仰形式が見てとれます。 創建は不詳ですが、日本書紀にも記載があり、日本最古の神社の1つとして崇められています。 ご神体は、巨岩の麓にある「ほと穴」と呼ばれる高さ6メートル、幅2.5メートル、深さ50センチメートルほどの大きな窪みがある岩陰で、伊弉冉尊の葬地とされています。 社殿は存在せず、高さ約45メートルもの巨岩である磐座(いわくら)を御神体としています。磐

紀伊半島旅行記 奇岩 鬼ヶ城

場所:三重県熊野市木本町 特徴 国の名勝・天然記念物に指定された海岸景勝地で、波の侵食や地震による隆起、風化によって生じた凝灰岩の大岩壁です。長さ約1kmの間に大小無数の洞窟が階段状に連なり、海食洞が特徴的な奇岩奇勝として知られています。 鬼ヶ城は、伊勢志摩から続くリアス式海岸の最南端に位置し、その景色は圧巻です。 2004年にはユネスコの世界遺産に登録され、国内外から注目を浴びています。 鬼ヶ城内には「千畳敷」と呼ばれる大洞窟があり、上下段に分かれており、高さは約15メ

紀伊半島旅行記 丸山千枚田

皐月の季節、丸山千枚田にも水が張られました。 丸山千枚田は、一時期1000枚を割る危機に直面したこともあるそうですが、地元関係者のご努力により現在の姿に復興しました。 丸山千枚田は、日本の伝統的な棚田の一つで、美しい景観と豊かな緑に包まれています。 日本の棚田百選にも選ばれています。 この風景は紀伊半島の魅力の一部であり、多くの人々に愛されています。 その歴史的な背景を補足します。 丸山千枚田は、紀伊半島の自然と人々の努力が交差する場所です。 その美しさと歴史的な意義を

紀伊半島旅行記 熊野古道風伝峠(車で旅する)

何十年ぶりにこの道を通るのだろうか。 かつて国道311号線として賑わい、多くの旅人たちが行き交った風伝峠は、1990年の新しいトンネルの開通に伴い、静かな県道へと姿を変えました。 今回の旅では、熊野市紀和町西山方面から峠を越える冒険に出ました。 かつてはバスや物流トラックが往来し、道を譲り合う光景が日常だった風伝峠の道路も、今は時の流れにより自然に回帰しつつあります。 木々が道を覆い始め、車が触れないよう慎重に進む必要があります。 この道を旅する際は、十分な注意と個人の判断

紀伊半島旅行記 産田神社

三重県熊野市有馬町に佇む産田神社は、弥生時代に遡る由緒ある神社です。ここでは、創造神話に登場する伊弉冉尊(イザナミノミコト)と、その子である火の神、軻遇突智神(カグツチノミコト)が祀られています。 伊弉冉尊が眠る「花の窟」と対をなすこの地は、軻遇突智神を生んだことで亡くなった伊弉冉尊を悼む場所として、また神々が息づいた古郷として、訪れる者に深い感銘を与えます。 本殿は、鬱蒼とした木々に囲まれた神聖な空間にあります。左右両脇には、岩石を並べた矩形の敷石が配置されており、これら

紀伊半島旅行記 熊野 丹倉神社と大丹倉を訪ねて

こんにちは、この地を訪れたのは2023年11月初旬でした。 きっかけは、NHKで放送された『中部ネイチャーシリーズ』を見て、一度訪ねたいと思っていました。 熊野市の金山町から札立峠を越え、育生町赤倉を目指します。 途中、熊野少年自然の家までは道幅も比較的広く、ここを過ぎると急に道幅が狭くなります。 対向車が来ないことを祈りつつ、札立峠を目指します。 札立峠付近のトンネルを越えると、あとは赤倉を目指すのみです。 くねくねした道路を降りながら、ようやく赤倉の地に到着しました。

紀伊半島旅行記           熊野の山奥の秘境のお菓子やさん              

こちらのお店では、クッキーからパンまで幅広く作られています。 私はさくらあんぱんをいただきました。 ほのかなさくらの香りが心地よく、中にはたっぷりのこしあんが詰まっていて、とても美味しくいただきました。 何個でも食べられそうですね!(^_-)-☆ 他にもさまざまな種類のパンやクッキーがありますので、機会があれば熊野の山里の奥深きお菓子やさんへ足を運んでみてはいかがでしょうか?手作り感が温かく伝わってきますよ。 また、新しいメニューとの出会いも楽しみですね。 所在地:三重県

紀伊半島旅行記           世界遺産 獅子岩(熊野市)

紀伊半島には多くの世界遺産が点在しております。 今回は、その中の獅子岩を紹介します。 この岩は三重県熊野市井戸町に位置し、国道42号線沿いにそびえ立っています。 高さ25メートルもあるこの奇岩は、太平洋に向かって吠えるような雄姿を見せています。 獅子岩は世界遺産として認定されており、また天然記念物および名勝でもあります。 この岩は井戸川の上流に鎮座する大馬神社の狛犬として位置づけられており、隣には神仙洞もあります。 獅子岩は、太古の熊野カルデラの地盤の隆起と熊野灘の荒波、強