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少人数教育から大人数教育へのギャップ

「少人数に魅力を感じる。でも…。」
「少人数教育の場から大人数教育へ移るときにギャップがあるのでは?」
「子どもが馴染めるか分からなくて不安がある」

とても良く聞かれます。

私は、
全校生徒30人同級生6人の小学校を卒業して
全校生徒600人同級生200人の中学校に入学しました。

実際ギャップがあったのか?
ギャップにどう対応したのか?
自分の体験をもとに15年経った今思うことをお話します。

実際にギャップがあるのか?と聞かれれば
私はギャップをものすごく感じました。

しかもそのギャップがつらい時期もありました。

そんな体験をしても私は
「最初から大人数の学校が良かった」とは思いません。

小学校から中学校へ


小学校6年生の時、山村留学をして屋久島にある
全校生徒約30人の小学校を卒業しました。
同級生は私を入れて6人で、5年生と複式学級のクラスでした。

10年以上経った今でもたくさんのことを覚えています。
きっとこれから先も忘れないし、忘れたくないし、
この時の経験がなかったら今の私はいないと言い切れるくらい
たくさんの素敵な経験をしました。

そんな小学校を卒業して、中学校は浜松へ。

1学年で35人のクラスが1~6クラスありました。
クラスには色々なグループができていて
先輩後輩の上下関係がきつく
多くを先生に決められた授業をこなす毎日。

まず、先輩との上下関係が一番きつかったです。
1年生はジャージのチャックを下げちゃいけないとか
カバンを肩掛けしてはいけないとか
靴は真っ白とか
すれ違ったら挨拶するとか
制服のリボンは長くとか

まあ、今考えても意味がわからないですね。
1年生の頃は先輩と会うのが嫌で
部活は適当な理由で休んだりすることも多かったです。

学校に行く時も、朝お腹が痛くなってしまったりとか
2週間くらい休み続けた時期もあります。

中学1年生の最初の頃、同じクラスによく話しかけてくる子がいました。
でも別の子が「あの子は嫌われてるから仲良くしないほうがいいよ」
と言ってきたのです。
私は「仲良くする子は自分で選ぶからいい。」と答え、
その子は驚いた顔でどこかへ行きました。
結局、私はどちらの子とも仲良くしていません(笑)

なぜつらかった?


ギャップを感じてつらかったのは、
大勢の中での過ごし方や自分の立ち位置が分からなかったからだと思います。

だんだん自分の性格を理解して、
自分は周りからこんなふうに思われるんだなとか
大勢の集団の中で過ごすときは自分を我慢しなくちゃいけない時もあるんだーとか
「自分」を理解し出した時に馴染んでいけるようになりました。
今思えば、ですが。

とりあえず、私は変わっているんだ!と言うことをしっかり理解しました。
みんなと違う意見の時も多いし、それでも自分の意見を出すし
先生からの指示にみんなが従っていても
私は疑問に思えば「なんで?」と口に出してしまうし
先生からすれば扱いにくい子だったでしょうね。

周りと意見が違っても自分の意見が間違っているとは思わなかったですし、
自分は変わっているということが自分の中でマイナスになることはなかったです。
むしろ大勢の意見に流されない自分が私は好きです。

元々物事をはっきり言う性格で、
誰とでも仲良くできるようなタイプではなかったので
友達は多くはありませんでしたが
そういうところを理解してくれる子とは今でも繋がりがあります。

小学校の頃はそんな私を理解し、受け入れ、
認めてくれる周りの友達や先生に恵まれていたのだと
今では感謝の気持ちでいっぱいです。

「少人数に魅力を感じる。でも…。」
「少人数教育の場から大人数教育へ移るときにギャップがあるのでは?」
「子どもが馴染めるか分からなくて不安がある」

悩んでいるお母さんお父さんへ


私がギャップを感じても学校へ通うことができたのは、
つらいことを乗り越えられる力が身についていたからです。

「不安だからやめよう」と
いいと思う教育を諦めてしまうより、
生きていくために必要な力を身につけてあげるべきだと思います。

子どもは自分で育つ力を持っています。
自分のお子さんを信じてください。

今日書いたのは私の話ですが、
屋久島の小学校を卒業した私の同級生たちも
どこかで大人数の社会に出会ったと思います。
ギャップを感じたかは分かりませんが
今では東京で美容師をしていたり
福岡でセンス抜群のアパレルをしていたり
高校を辞めて海外に留学して役者をしていたり様々です。

みんな楽しく生きていますよ。

私にとってギャップを感じたこの経験は
今となってはどうって事のないものです。

いいと思う教育を「不安だから…」と諦めてしまうのは
勿体無いと思います。
私の両親は「自然の中で子どもを育てたいから」と
浜松から屋久島に引っ越しました。
すごいですよね。

生きてればいつかはつらいこともありますよ。
嫌なことだっていっぱいあります。

それを乗り越えていける力を
前を向いて生きていける力を
幼児期の体験で身につけませんか。

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