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可愛い? 不思議? 怖い? ミラクル動物★コウモリの世界

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コウモリ愛好家です。とても可愛くて賢いミラクル動物なのに誤解されがちなコウモリの驚きの魅力能力を紹介中。日本のコウモリが感染症の原因になった事はないですよ。一般人ゆえ、分からない…
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#動物保護

コモ活シリーズ⑩---レッドデータ(環境省)で見る、日本のコウモリ

上は、住処にしている樹洞のある木が環境破壊等で減り、世界でも日本でも減少しているヤマコウモリ。 日本は南北に細長く、北海道のような寒冷地から沖縄のような温暖地まで含まれるため、オオコウモリを含めて現在35種類ものバラエティ豊かなコウモリが生息する、実はとてもコウモリに恵まれた国です。 しかし、森林伐採、環境破壊による生態系の変化、農薬や化学薬品、近年では山を切り開いて作られる太陽光発電や風力発電(鳥以上にコウモリが巻き込まれる危険が高い)、街灯のLED化による、餌になる飛

コモ活シリーズ⑨---コウモリは哺乳類No.1の長寿! だけど、様々な脅威が… (コウモリの基礎知識)

今回のタイトルを見て「それは違う! もっと長生きの動物は沢山いる!」と思ったあなた。気持ちは分かります。分かりますが、どうぞ落ち着いて下さい (´ェ`) 今回は平均寿命の年数ではなく、別の算定方法による話です。 (上の写真は海外の種類。大人でもこんなに小さいよ) 哺乳類の平均寿命といっても、それぞれの種類、野生か飼育下か、オスかメスか等により寿命は異なります。たとえばゾウはアフリカゾウ約80年に対してアジアゾウ約70年、ライオンは野生10〜15年、飼育下だと20年以上。 イ

コモ活シリーズ⑦---コウモリは害獣ではありません!

今回はコウモリの基礎知識ではないんですが、憤慨していることがあるので書きますね。 何かというと、地元の東北電力が家庭向けにやっているサービスの広告です。紙媒体にも載っていますが、下はwebからスクショ。 (※オオコウモリの赤い字は私による) 広告を作っているのは外部の会社でしょうが、本州に、しかも東北にオオコウモリがいるなら教えてほしい。 コウモリというだけで、オオコウモリと小コウモリの区別もないので、 オオコウモリが国の天然記念物であることも(※)、オオコウモリの全種

コモ活シリーズ---空飛ぶ動物の中で地球最速!(コウモリの基礎知識①)

コモ活シリーズとして、コウモリの基礎知識を紹介していきます。お子様にもわかるようにやさしく書いていますが、もちろん大人もどうぞ。 (上は " コウモリ界のジェット機 " メキシコオヒキコウモリ) 基礎知識・その1 コウモリって何の仲間?コウモリって鳥の仲間? コウモリは空を飛びますが、頭や顔や体は鳥とは違います。 よーく見てください。コウモリには耳があります。鳥のような羽根や尾羽がありませんね。鳥にはくちばしがありますが、コウモリの口は違います。 下の写真は一応、同じく

コモ活シリーズ---コウモリは超音波の王者!(コウモリの基礎知識③)

上の写真のようにコウモリは飛んでいる時に口を開けていることが多く、歯が見えるので「怖い」ですか?(体長5~6cmしかないけど) でもコウモリは怖がらせるためじゃなく、主に超音波を発するために口を開けています。 (上の写真は海外のオヒキコウモリ。体長6cm程度。コウモリを怖がる人もいますが、ほとんどのコウモリは本当に小さくて可愛い、ちいかわです) 基礎知識・その5 超音波とエコーロケーション コウモリは、真っ暗な夜の闇の中でどうやって獲物を見つけて、障害物にぶつからずに飛

コモ活シリーズ---コウモリは、生態系の守護者 (コウモリの基礎知識⑥)

全ての生きものは生態系に必要だから存在しています。では、コウモリは どんな役割を果たしているのかな? (オオコウモリとフルーツコウモリは、私を含めて普通は接する機会がないので、今回はそれらの保護をしている友人にも教えて貰いました)  ●基礎知識・その8  コウモリは害虫を駆除し、木や花を受粉している 前記事でご紹介した『コウモリの真実』の動画の視聴者コメントに、こんなものがありました。 「コウモリは、世界中で、我々の生態系にとって必須の生きものです。」 「コウモリはこの惑星

コモ活シリーズ---コウモリは、とってもきれい好き! (コウモリの基礎知識⑤)

世の中には、コウモリ=なんとなく汚い? という誤解をしている方もいるようなので、実はとっても綺麗好きなんですよ、という本当の話です。 基礎知識・その7  コウモリは動物界で1、2を争う、きれい好き? 動物が自分の体毛をなめたり、漉(す)いたりして体を綺麗にして整えることをグルーミングといいます。飼い猫をはじめ、動物園の動物たちもよくグルーミングしてますよね。 コウモリは危険な菌を持っているとか、噛まれると狂犬病になるリスクが高いと思っている人がいますが、実際にはコウモリ

コモ活シリーズ---さかさまのロングスリーパー(コウモリの基礎知識②)

コモ活シリーズとして、コウモリの基礎知識を紹介しています。お子様にもわかるようにやさしく書いていますが、もちろん大人もどうぞ。 基礎知識・その3 なぜ、さかさまなの? 多くの方がふしぎに思うのは、「なぜコウモリはさかさまにぶら下がってるの? 苦しくないの?」ではないでしょうか?  コウモリといえば、洞窟や木に、さかさにぶらさがっているイメージがありますよね。 コウモリは、いつもさかさまにぶらさがっているわけではなく、普通に頭を上にしていることもありますが、割合としてはさ