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2017年のブクログ★5


2017年、ブクログに★5で登録した書籍・マンガ・映画をまとめました。

★は、内容の良し悪しというより読了後の僕のテンションの高低で決めちゃってる節があるので、「ふむ…?ふむ…!」っていう本より、理解が直感的なもの(というかマンガとか)が多めです。

※マンガの出版年は、最新刊の年。映画は公開の年。


〈書籍〉

▶ピエール・バイヤール,2016,『読んでいない本について堂々と語る方法』

完読幻想をぶち壊して勇気をくれる。ちなみに訳者の大浦康介先生は、『シークレット・ミュージアム——猥褻と検閲の近代』の訳、『共同研究――ポルノグラフィー』の編集もやっている、ポルノ研究者としても一流の方。


▶岸政彦・石岡丈昇・丸山里美,2016,『質的社会調査の方法――他者の合理性の理解社会学』

岸先生流行の年でした。「コツ」の次元にも触れていてすごく勉強になった。


▶こだま,2017,『夫のちんぽが入らない』

言うまでもないほど流行した本。タイトルに「ちんぽ」とあるのに、顔がくしゃくしゃになるほど苦しい。スイカにかける塩のように、ひと匙の珠玉のユーモアが苦しさを引き立てている。


▶ポール・J・シルヴィア ,2015,『できる研究者の論文生産術――どうすれば「たくさん」書けるのか』

いろんな言い方で「まずは書け!!毎日書け!!!!」と言う本。「書くしかないのか……」という諦めを与えてくれる。


▶ジョン・ペリー,2013,『スタンフォード教授の心が軽くなる先延ばし思考』

スタンフォード哲学百科事典のアイデアを出した偉い哲学者であり、2011年のイグノーベル賞受賞者。「怠け者でもこうすれば書けるのか……!」という希望を与えてくれる。


▶金塚貞文,1992,『オナニスト宣言』

『オナニスムの秩序』『オナニズムの仕掛け』に続く、オナニー3部作の3作目。「秩序」に比べると論理的な粗は多くなるんだけれども、その分切れ味がある。発想がラディカルでほんと面白いです。オナニーを研究した本でこの3部作を超えるものは日本ではまだ出ていないのでは……?とすら思う。


▶千葉雅也,2017,『勉強の哲学――来たるべきバカのために』

自己啓発本をパロった本。博論本『動きすぎてはいけない』のエッセンスをぎゅーーーーっと絞っていて至極読みやすい。


〈マンガ〉

▶浅井蓮次,2017,『バイオレンスアクション』

つまんなさそうなタイトルと、「ゆるふわ現役JDが実はバイトで殺し屋をやっていて……!?」というクソつまんなさそうな設定を、敵キャラの魅力と精神的なグロさで裏切りまくってきて最高。


▶コトヤマ,2017,『だがしかし』

予告で「ほたるさんいなくなって新キャラとか……冒険すんなって……」って思ってたのに超いいんだもんなあ……。


▶あらゐけいいち,2017,『CITY』

良さ良さの良さ……。


▶位置原光Z,2017,『正しいスカートの使い方』

ちょうどいいエロさ……。


▶冨樫義博,2017,『HUNTER×HUNTER』

これも言うまでもない。単行本で読んでも、クロロの念能力コンボが理解できなかった。


▶スケラッコ,2017,『大きい犬』

『盆の国』の人の短編集。良さ良さの良さ……(語彙力)


▶清野とおる,2017,『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』

北区住みなので清野とおる大好きなんですよね……。Amazon Primeでドラマ版も見ましたが、あれはいい百合です。


▶羽海野チカ,2017,『3月のライオン』

言うまでもないな……。


▶紙魚丸,2017,『惰性67パーセント』

ちょーどいいエロ。67パーセントのエロ。マイルドな『変ゼミ』みたいな。


▶つづ井,2017,『腐女子のつづ井さん』

Twitterでバズりまくってるやつを今さら。今年一番笑いをこらえきれなかった漫画。


▶沙村広明,2017,『波よ聞いてくれ』

radikoにハマった1年だったので。主人公の元カレのダメっぷりのリアリティに震えろ。


▶九井諒子,2017,『ダンジョン飯』

異世界×グルメジャンルのパイオニア。フィクションの世界にリアリティをねじこむ天才。短編集もぜーんぶ面白い。


▶石塚真一,2017,『BLUE GIANT』

最高かよーーーーーーなーーんで音が出ない漫画というメディアなのにジャズやって面白いんだろうな。


▶ヤマシタトモコ,2017,『違国日記』

ヤマシタトモコ先生の最新作。大晦日に更新した「僕は『恋人ならお互いの好きな寿司ネタを知らなければならない』と思っていた」にも書いたんですが、漫画家で一番好き。ヤマシタ先生風味が積み込まれまくってんだよなあ……。


▶タナカカツキ,2016,『マンガ サ道――マンガで読むサウナ道』

サウナにハマった1年だった。肌つるつる(自分しか気づいてない)。この漫画読んでから効き目が増した。これは宗教。


▶おのでらさん,2017,『コミケ童話全集』

「つるの恩が絵師」ほか、Twitterでバズり倒してるやつ。書きおろしの最終話でこれまで出てきたすべてのキャラがたがいに絡み出して、オタクが好きなやつーーー!!と思った。


〈映画〉

▶中野量太監督,2016,『湯を沸かすほどの熱い愛』

脚本の無駄のなさ……ぜーんぶ回収される伏線……はあ……。


▶エドガー・ライト監督,2017,『ベイビードライバー』

自分があんまり映画を観ない人間だということを差し引いて聞いてほしいにしても、人生で一番アガった映画かもしれない。人生で初めて、2回映画館で観た映画。音楽がアクションとバチっとハマって気持っちええ。


▶デイミアン・チャゼル監督,2015,『セッション』

『ベイビードライバー』と一緒に爆音上映で観た。中学のときの吹奏楽部の顧問のトラウマをほじくり返されてひーんと思ってたんだけど、想像してたオチと真逆で救われた……。



以上です。2018年は、もっと頭のいいやつを頭のいい感じに感想言えるようにしたい。



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