この絵はこの詩から生まれました ──詩の世界をアートに [第45回]
出郭舟行避雨樹下 かくを出でて舟行し 雨を樹下に避く
一片春雲雨満川 一片の春雲 雨 川に満つ
漁蓑欲借苦無縁 ぎょさ借らんと欲するも ゆかりなきに苦しむ
多情水廟門前樹 多情なり 水廟門前の樹
遮我孤舟半日眠 我が孤舟半日の眠りをかくす
高啓
町を出て舟で川を下り、樹の下で雨やどり
ひとひらの春の雲が見えたと思ったら、雨がザーっと降ってきた。
雨具を借りたいけど、知った人もいない。
ありがたいのは、水神様の門の前の樹。
この樹の下で雨宿り、半日、昼寝させてもらったよ。
*私の住む横浜郊外の近くの公園の池のほとりにも、
小さな祠(ほこら、やしろ)があります。
やはり周りは大きな樹でかこまれています。
こういう文化は、古典の時代も現代も変わらず
あるんですね。
しかしまあのんびりした詩で、
肩の凝りもほぐれていきます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?