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わたしの好きな詩 ──心に静かに染み渡ります [第6回]


猫と少女 礒部晴樹・画

ひきだしのおくに
紙きれが一枚
古びた字で書き残されていたのは
七つの数字です
だれの電話かたしかめようと
ダイヤルをまわしました
すると
かぎりない夜のむこうから
ふしぎな答えがきこえてきたのです

西の空は
アネモネの花でいっぱいです
あしたは東南の空で
バラの花が開くでしょう
植木屋の星に
水をやるのを忘れないでください


立原えりか


*きょう、千鳥草の種を鉢にまきました。
去年、知らない家の前に、
「ご自由にお持ちください」と書かれて、
花の苗が何個か置いてありました。
この花の種が、きようまいた種なのです。
春、青紫の涼しげな花が咲きます。

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