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わたしの好きな詩 ──心に静かに染み渡ります [第2回]



苔玉と少女 礒部晴樹・画

美しい港

世界でいちばん美しい港は
どこにあるのでしょう
ひとびとが
あいさつのかわりにひとつの歌をうたって
花のかわりに星をうえた鉢が
家々の窓辺に並んで
夕焼けがいつまでも消えない港
誰もが
出発することばかりゆめみている
おだやかなあかるい港は
どこにあるのでしょう

立原えりか


*立原さんの詩、第2篇です。
以前、横浜港の大さん橋で、たまたま偶然
大型クルーズ客船「飛鳥2」の出航風景に出会いました。
頭の上をたくさんのきれいなテープが飛びかい、
「いってきまーす」なんて声もしました。
ほっこりと忘れられない体験です。

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