見出し画像

合意形成に必要な「地域」ファシリテータ育成 in 会津若松市

スマートシティの会津でアナログなファシリテーターが必要な理由

ファシリテーションは、これからの世の中、特に地域自体が決断しなければいけないことを地域の人たちがすべきとき、そして新しいこと・・・例えば、スマートシティ含めて地域が何を決めていくのかを考えていくときにも有効ですし、痛みを伴う合意(公共施設の統廃合など)も、これに当てはまるでしょう、そんな基礎スキルをつけようということでやっています。

なぜ、アナログのファシリテーション講座をやるのか。

それは、デジタルでってのが流行りつつあるけれども、そもそもやってる人たちや、参加しやすそうな高校生・大学生だけにやるんじゃなくて、本当に地域でずっと考えている・生活している人たちと話すことが必要だからなのです。

デジタルでやるのは、スマフォ使える人しか!?というのと同じなのです。

なぜ、その方法を、そもそも伝わりにくい団体や地域にアナログでやりにいかないのだろうか?

チャネルを増やすことは良いことなのですが、それはそれとして、そもそもの対話のポイントを増やさないと地域は耕せない。

そんなこんなで、会津若松市とは2019年からファシリテーション講座やグラレコ講座を含めて、地域の人たちが地域のことを確認して決めるための基礎力を一緒につけていこうをやっています。いまは、そんな会津若松市民たちが自分達でファシリテーション団体やグラレコも進めていてくれるので感慨深いところです。

よその人がファシリテーションや、ワークショップをいつまでやっていたらダメなのです。

地域の人が決断する・対話する力をいかに増やすかが、デジタル化を進めたとしても大事なのですよね。

新しい領域にしか対話が広がっていないのだとすると、それはデバイドを広げていることにはなりませんか?もうちょっとそそもそも地域で頑張っている人たちを伸ばしていくことはできないのですか?

ということで、今回はステップアップ講座と、ファシリテーション養成講座の2つを実施してきました。

ステップアップ講座

これは、すでに、ファシリテーションを地元でやっている人たちに向けた講座でした。

色々なシチュエーションが思い浮かんでいたので、ゼミ型でケースを私が話してそのなかで、それぞれの体験やうまくいかないことを話しながら解決策を話していくこととしました。

ステップアップといいながらも、実際にはファシリテーションは改善とチャレンジの塊です、次に何をするといいのか。そういう部分を中心に話をしたので、おそらくは毎回違うことを話すのだろうなぁと思っています。

時勢にあったフォローをするのも、ファシリテーションのステップアップの一つです。

これ、実際に職員さんや市民の方々が、公共施設マネジメントのファシリテーション(地域での合意形成)を私と共に数年来やってるからこそ伝えられることなのですよね、一気にここのところからは教えられない。すでに、会津は三年以上市民合意形成では先を行っていると言っても過言ではない所以です。

ファシリテーション養成講座

来年度以降のスマートシティに向けて、AiCTや地域の団体の方々が意思決定していくための支援としてのファーストステップをファシリテーション養成講座として実施しました。

たまには、いつもと違う方法をということでoViceを使って、グループワークも進めてみましたが、思いのほか敷居が低くて良い感じにお話しいただけました。今回は、地元団体の方にも、AiCTの方にもよくあるような事例や会議の対象方法を中心に話しています。

これについては、多くのところで有用だと思うので、必要があれば、相談いただければなと思います。

表面的な対話を聞くのではなく、どんなゴールを目指して対話をするのかを一緒に設計するところから始める。参加者がどんな状況なのか考えながら始める。これって、デジタルだけではできないところなのですよね、そこを汲み取る1段階深いところなのです。

アリバイのためのワークショップから卒業しよう

単に、意見を発散するだけとか、若者たちの意見を聞くんだ!だけのワークショップという名の地域を疲れさせることばかりしていませんか?本当は、そこから集約することが必要なのです、集約の軸を市民と一緒に作っていくことができているのでしょうか。アリバイづくりだけのワークショップならば、今までと何も変わりません。しっかりと決めるためのプロセスを明示した上でファシリテーションを活用してみてはいかがでしょうか。

今まで参加者が増えていなかったことを反省せず、デジタルツールだけに逃げるようでは、価値は半減します。デジタルツールも良いところは多いです、でも、今までできていなかったことちゃんと反省して手を打ちましたか?それがなければ意味が半分にも満たないのです。

だからこそ人を育てます

ちなみに、シビックテック・ラボでは、デジタル社会に向けて、地域で対話するための基本スキルであるファシリテーションやグラフィックレコーディングの研修も行っています。

まずは、ツールからではなく、アナログでも活用できるスキルから経験してみませんか?

ツールは時代によって変わりますが、スキルは時代によって適応させていけば良いのです。

いつまでも、ツールに頼りますか、地域の人たちに頼りますか?それを決めるのは、地域自体です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?