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動く業務フロー(Figma for BPR/DX)で可視化から変化へ

BPR/DXで必要なもの

それは、いの一番に業務フローなわけです。BPRにしてもDXにしても、現行業務の否定から入るわけなので、現行がわからない状態では「何」を変化させるのかわからないからです。
新しい姿だけ作っても、現行業務でやっていた内容の抜け漏れが起こったり、そもそもそれが正しいかわからないことも多いです。現行調査をしなかったことにより、炎上する案件のなんと多いことか。

業務フローの作り方

これについては、かつて記事を書いているのでこれを参考にしてください。
もちろん、これを使えば現行の業務フローは作ることはできますが、今日はその一歩先「動く業務フロー」についてお話ししたいと思います。

動く業務フローとは?

動く業務フローとは、Figmaのプロトタイプを利用した業務フローの作成プロセスと改革のプロセスです。2023年度は東京都庁、浜松市、真岡市、墨田区などで実施している自治体変革PJ-DXの一環として実験的に私が取り入れて進めているものとなります。上記の業務フローの作り方にプラスアルファして現行のプロトタイプ、あるべき姿のプロトタイプ、BPR/DXする際の修正ポイントや課題をコラボレーションするなどを組み込んでいるものです。

1.業務シナリオを明確にする

これについては、業務フローの作り方と同じですね。コンサルティングで支援する際は、担当者だけで作れない時にはリサーチやヒアリング込みで作り込むこともあります。

2.業務シナリオから業務フローを作成する

業務シナリオから業務フローを作成する
業務フローを作成する際に、Figmaを利用して業務フローのタスクや分岐に当たる部分などの各パーツをコンポーネントを利用して配置していきます。
例えば、コンポーネントの例はこんなもの

業務フローのコンポーネント例

これらを組み合わせることで、このような業務フローの雛形(矢印をつける前の状態)を作成していきます。

業務フロー雛形(7工程の5番目まで)

さらに、現行の業務フローであれば、現在使っている画面や帳票とフローの一部を置き換えることで現行作業がより明確になります。あるべき姿を作る時には、想定される画面やデータを意識して作ることで、この流れが正しいのか?サービスとして成り立つのかをこの後のプロトタイプの段階でも確かめることができます(というか、それを考えて設置する段階で大抵わかる)。

画面や帳票を配置した業務フロー

3.矢印で連結する=プロトタイプで動かす

業務フローを流れや分岐に合わせてプロトタイプもしていきましょう!これらを連結することで、あれ?否認ボタンがない?とか、ここで戻れないとだめじゃんとか、パスワード忘れた時はどうするんだっけ?なんていうユーザービリティテストをユーザーとあらかじめ確かめることもできるでしょう。

動く業務フロー

ここでの肝は、単なる画面のプロトタイプだけじゃなく、データの流れやどんなものが生成されて使われるのかというCRUD(Create/Read/UpDate/Delete)を意識することと、タスクのIPO(Input/Process/Output)を明確にすることです。ここまでできると、要求定義どころか要件定義にも足を踏み込んでいける業務フローとなるでしょう。

Figma for BPR/DX!始まる!

というわけで、業務フローの新しい形「動く業務フロー」を体験と実践できるFigma for BPR/DXもシビックテック・ラボでは開始し始めました。現行業務フローを動かすだけで、他部門にも業務を理解してもらえる、あるべき姿の業務フローを動かすだけで、ユーザーも含めて使い勝手やデータの流れも確認できる。これこそが、BPR/DXをする際の可視化と変化ということです。
いつものように、気になる点、導入したいよ、などなどのお話があれば、こちらからお問い合わせください。


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