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弱者男性は、”ちいかわ” ではない !

弱者男性1500万人時代


トイアンナ氏の弱者男性1500万人時代、読ませていただきました。


まずは、弱者男性をテーマに本を作っていただき、ありがとうございます。

TwitterやNoteなどSNSで議論されている弱者男性論を、総合的に本の形にまとめたのは、大きな成果だ。

特に、弱者男性の数の推計には、かなり力を入れていることがわかる。
巻末に詳しい計算根拠が載っており、大学の先生のお墨付きまでもらっている。その計算結果でもって、1500万人と推計されているのだ。
信ぴょう性のある数字だろう。

ちなみに、僕はあてずっぽうで弱者男性の数を800万人と推計していた。僕の予想の倍くらいの弱者男性が存在することになる。

目から鱗、仲間がたくさんいてうれしいですぜ!

現在日本で、弱者男性がろくでもない扱いを受けているのは、全面的に賛成であり、本書の内容に文句を言うべくもない。

ただ、若干、思うところもあったので、言わせてもらう。


弱者男性は、ちいかわではない!


本書を読んで、弱者男性を、小さくて害のないもの、ちいさくてかわいそうな生き物(ちいかわ)として、取り扱っている印象を受けた。

弱者男性は、ちいさくて、無力で、虐げられいて、かわいそうな生き物なんだよ。
誰にも顧みられない、かわいそうな存在なんだ。

そんな存在が1500万人もいるんだよ。

だから、社会もちゃんと彼らのことを認めてあげないといけない。

かわいそうだから、”よしよし” してあげよう。

・・・・弱者男性に対して”よしよし”で済まそうとしている。


筆者が弱者男性へのインタビューを通じて一貫して教わったのは、かれらがほしいものは何よりもまず「理解」であるということだ。

弱者男性1500万人時代  P.233

いやいや、弱者男性は1500万人もいるんだぞ。

なんで、理解するだけ、かわいそうだったね、つらかったね、大変だったね、と”理解するだけ” で大丈夫だと思うんだ?


なに、”よしよし” だけで済まそうとしているんだ?


1500万人も数がいるのであれば、弱者男性を支持基盤とする政党をつくって、多数の国会議員を送り出すことが可能だ。

弱者男性の数は日本国民の12%を占める。

日本の民主主義が健全に機能しているとすれば、国会議員の12%は弱者男性のために働いてしかるべきだ。


弱者男性は、ちいかわではない!

弱者男性は、透明化された一大政治勢力であり、
眠れるリヴァイアサンだ。


弱者男性への救い

本書の9章では、弱者男性に救いはあるか? として弱者男性を救うためにいくつかの提言がされている。

以下のような内容だ。

①生活困窮者自立支援制度(公的制度)を使って弱者男性を支援する。
これは1500万人と幅広く存在する弱者男性のうち生活困窮者のみにフォーカスした方法であり、弱者男性問題が極端な経済問題だけに矮小化されている。

②友人・知人がサポートする。支援するときの原則はこれこれこれで・・・・
だいたいにおいて、弱者男性は孤立しがちである。
サポートしてくれる友人・知人など存在するほうが稀では・・・・?

③占い師やオンラインカウンセラーを頼る
いや、悪くないんだけど・・・これ自助努力、自分で何とかするってことでしょうか・・?

④「こころが晴れるノート うつと不安の認知療法自習帳」をつかって、精神を回復させる
たしかに、認知療法はよいのですが、これも自助努力ですよね・・。
もはや、弱者男性、関係なくなってませんか?



弱者男性の最大の強みはその”数”である。

1500万人という、圧倒的な数の暴力!

数を頼みに、国会に多数の政治家を送り込め!

弱者男性の利益を守る国会議員を量産するのだ。

そもそも、日本は、民主主義国家だ。
自分たちの代表を国会に送り込んで、自分たちの意見を国政に反映させるというのは、きわめて当たり前の行為だ。

トイアンナ氏の著書には、弱者男性が数を頼みに政治参画しまくるというシナリオが記載されていない。

せっかくの投票権を生かし切れていない。

1500万人もの虐げられし有権者がいるのに!


1500万人が目覚めたら、日本が変わる


弱者男性1500万人時代を読むと、著者のトイアンナ氏は、弱者男性は弱者男性らしく、世間のすみっこでおとなしくしててほしい、こう思っているような印象をうける。

弱者男性インフルエンサーが、実は結婚していたり、強者男性だったりすると内情を暴露している。
なんというか、分断を引き起こすような、毒を入れてる気がする。

いつの間にか、弱者男性という幅広い問題が、経済問題のみに矮小化されている。


思うに、本書で一番重要なのは、そのタイトルだ。
弱者男性の数である。

1500万人が目覚めたら、日本が変わる

最強の圧力団体 日本医師会の会員数は、20万人弱
公明党の支持基盤  創価学会の人数は、830万人
自民党の票田 田舎の農業従事者は、140万人
労働組合の人数は、900万人

日本の代表的な票田たちは、どれも弱者男性の数と比べれば大したことない。

弱者男性は1500万人もいるのか・・・

だったら、弱者男性の味方をすれば、国会議員になれるんじゃね?

と考える人が登場するだろう。



弱者男性が動けば、日本は変わる

トイアンナ氏の意図を通り越して、「弱者男性1500万人」というミームが広がれば、弱者男性の票を当てにして選挙に立候補する候補者が出てくるのではないか?

そうなった場合、どうなるか?


弱者男性を支持基盤とする政党は、公明党と同じ規模になるだろう。

司法の女性割りなどが、国会でまともに議論されるだろう。


女性専用車両など、法的根拠もない制度が国会で議論されるだろう。
鉄道会社の重役さんたちが、国会議員に呼ばれてお叱りをうけるだろう。


立憲民主党などの女性を優遇したい勢力と、弱者男性を支持基盤とする勢力がバキバキ対立して、国会がより面白くなるだろう。


そして、もっとも期待したいのは、これである。

「おめこ券」
(おめこ券は、風俗店で利用できる商品券的なやつである)

かつて公明党は、一人2万円相当の地域振興券を全国民にばらまいた。

弱者男性は公明党支持者の2倍くらいの数がいるのだ。

弱者男性を支持基盤とする政党が、性的に疎外されがちな弱者男性の救済策として「おめこ券」をばらまくことだってあっていい。

2万円相当のおめこ券をばらまく政治・・・・

いいじゃん!

楽しい!

もらって、うれしい!


もちろん、男女平等の観点から、女性にも配布する。
女性用風俗だって普及してきたんだから、問題なく利用できるだろう。



まとめ


弱者男性は、ちいかわではない。

眠れるリヴァイアサンである。

トイアンナ氏の著書は、リヴァイアサンを目覚めさせる嚆矢となる!

早く目覚めて、リヴァイアサン!






勝手な妄想

僕は、スプラッシュ桑田氏のファンである。
ぜひ、スプラッシュ桑田氏には次回の衆議院選挙なり、参議院選挙に出馬してほしい。

おめこ券の配布を公約にして!
(公明党だって、10万円のバラマキを公約にしているし、おかしな話ではない)

きっと、おもしろいから!

ちなみに、次回の参議院議員選挙は2025年の7月ごろ、
衆議院議員選挙は、2025年の10月ごろ。


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