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第8回「中小企業診断士シンポジウム」@静岡

11月の最終土曜日、静岡市まで行ってきました。8回目を迎える「中小企業診断士シンポジウム」に参加するためです。

中小企業診断士シンポジウムは、診断士協会やどこかの団体が主催しているものではなく、有志によって運営されています。2014年に第1回が京都で行われ、その後、東京、名古屋、広島、金沢、札幌、沖縄、と続き、今回が8回目で静岡開催となりました。
僕は、東京、金沢、札幌に続き4回目の参加でした。

第1部の基調講演は『日本で一番大切にした会社』シリーズの著者であり、「人を大切にする経営学会」会長の坂本光司先生の講演です。

坂本先生のお話を聞くのは10年ぶりくらいです。前に聞いたときは診断士になる前だったかもしれません。中野で聞いたんは覚えているのですが(苦笑)

「日本で一番大切にしたい会社とは」というテーマでしたが、共感することが多かったです。「世のため、人のためになる経営」「お天道様に顔向けできる経営」など、ちょっと気恥ずかしくなるようなフレーズもありましたが、内容には納得です。
企業を経営するには「目的」があるはずです。その目的は、企業理念・経営理念に示されているはずで、迷ったときに立ち返るのはそこだ、と僕は考えています。「手段や結果ではなく目的を大切にする経営」ともいわれていて、我が意を得たり、と思いました。利益を出すことは経営理念の達成するための手段であるはずなのに、いつしか目的化してしまう企業をいくつか見てきたからだと思います。
手段の目的化は企業経営だけでの話ではなく、いたるところでよくある話だと思います。自分自身の生き方そのものが問われているのだ、感じました。

そんなこともあり、東京に戻ってきてから、坂本先生の書籍を2冊、購入しました。

「中小企業の経営戦略こそ『経営理念に従う』のだ」をテーマに研究を続けようと思っているので、この2冊を選んでみました。

後半は、静岡県内外で活動する中小企業診断士がそれぞれ小テーマで発表しました。

①事業承継、②事業再構築、③Web3.0、
④地域振興移住促進、⑤企業内診断士の活躍

という5つのテーマです。
①から④までは、静岡県の中小企業診断士の方が担当されたのですが、④の担当である仲原真澄さんコーナーのゲストという形で、登壇させてもらいました。仲原さんが中心になって進めている、通称「修善寺プロジェクト」に僕も関わっていて、首都圏から地方支援について少しお話ししました。

修善寺プロジェクトについては、仲原さんが以前、企業診断ニュースに記事を書かれているのでそちらそ参照してください。

静岡県で見た観光地支援の理想形―首都圏診断士と連携した「地域診断」

試行錯誤を繰り返しながら進めてきた修善寺プロジェクトですが、その試行錯誤の過程をそのもの、というかいまも試行錯誤の過程のなかにいる現状をお話ししました。いまは、「MATOMETO」というサイトを中心に活動していますが、コロナの状況を見ながら、このサイトを情報発信基地にしならが、次の課題に取り組みたいと考えています。
それができるサイトにはなっている、とは思っています。

また、僕だけでなく、同じ研究会の仲間が取り組んできた地方支援の話も紹介し、また、中小企業診断士の資格を持つ、青森市長・小野寺晃彦さんから「診断士が地方支援でできることの一番は『仕事づくり』」
と、以前言われたことを紹介しました。
診断士が得意であるはずの「仕事づくり」こそが地方に求められているのだ、ということです。

久しぶりにリアル会場でのイベントに参加してきました。
この2年間、オンラインでの会合が当たり前になりつつあります。そのこと自体、悪いことだと思いません。コロナがもし完全に収まるようなことがあっても、以前と全く同じ状態に戻す必要はないと考えています。

しかしだからといって、すべてオンラインで完結できるわけではない、というのを実感した機会でもありました。離れた場所だからこそ、その土地に行ってリアルに人に会う、そしてその土地を感じることが大事だとあらためて思った次第です。

*僕が地方支援について思うことは、ここに書いています。


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